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『完璧な親』の落とし穴

あなたのその頑張り方
本当に子どものためになっていますか?

親の姿勢が子どもに与える影響とは?

保育園で、こんな二人の子どもに
出会いました。

1人目の子は、とても几帳面。
持ち物はいつもきちんと仕分けされ、
綺麗な洋服を着ています。
靴を脱ぐと親がすかさず片付け、
上着を脱ぐ時も親が手伝います。
いつも親が完璧にフォローしてくれる
子どもです。

一方、もう1人の子は、大らかで自由な印象。
その日着ている服は、
脱ぎたくないと駄々をこねたパジャマ。
手には兄弟が描いた落書きが残っています。
それでも、自分の靴を自分でしまい、
上着も自分でロッカーに片付けます。
親はそれを笑顔で見守り、
手を出さずに子どもを信じています。


子どもの性格に表れる“親の余裕”

この2人の子どもたち、
保育園での行動や性格にも違いが見られます。

几帳面な子どもは、神経質で
こだわりが強い傾向があります。
「自分の思う通りにならないこと」に対して敏感で、ストレスを抱えやすいことも。

一方で、大らかな子どもは
嫌なことがあると大爆発することもありますが、驚くほど切り替えが早く、
笑い飛ばすことができます。
失敗しても次に進む力を持っているように見えるのです。

もちろん、この違いが「親の余裕」だけに起因しているとは言えません。
性格や気質、環境など、さまざまな要因が影響しています。
でも、親が「完璧さ」を追求しているのか、
それとも「子どもに任せる余裕」を持っているのか
が、
少なからず子どもの性格や行動に影響しているのではないでしょうか?

親の“完璧さ”がもたらす落とし穴

「良い親でいたい」
「子どもにとって最高の環境を作りたい」
そんな気持ちが強い親ほど、
“完璧”を目指しがちです。

でも、親がすべてを整え、失敗しないようにフォローすることが、
必ずしも子どもにとって良い結果を生むわけではありません。

親がいつも先回りして手を貸していると、子どもは「自分でやる経験」を失います。
そして、挑戦する力や失敗から学ぶ力を育てる機会を奪ってしまうことになるのです。

子どもが求めているのは
“完璧な親”ではない

几帳面で完璧な親は、確かに立派に見えます。でも、子どもが本当に求めているのは「完璧」ではなく、「安心して自分を出せる親」ではないでしょうか?

子どもは親の余裕から、
挑戦する勇気や自分を信じる力を学びます。
親が見守りながら子どもに任せる時間が多いほど、子どもは自分の力を信じて行動できるようになります。

一方で、親が常に先回りして「完璧」を追求すると、
子どもは「失敗したらダメなんだ」「自分では何もできない」と感じてしまうこともあります。

“余裕”を持つ勇気を

完璧な親を目指すことをやめるのは、親自身にとっても大きな挑戦です。
「子どものために頑張らなくては」という思いが強いほど、「手を抜くこと」に罪悪感を覚えてしまう人も多いでしょう。

でも、親が無理をしてイライラしたり疲れ切った姿を見せるよりも、少し手を抜いてでも笑顔でいる方が、子どもにとってずっと大切です。

親が少し肩の力を抜くために、こんな工夫をしてみてはいかがでしょうか?

家事を完璧にしなくてもOK】
🌱「今日は掃除はお休み!」と割り切る。
🌱片付けが終わらなくても「また明日やればいいか」と考える。

【手抜きご飯でいい日も作る】
🌱冷凍食品や総菜を上手に活用。「ご飯は愛情で作らなきゃ!」という思い込みを捨てる。
🌱「今日はみんなでおにぎりだけ!」と子どもに手伝わせて、一緒に楽をする。
🌱子どもの身支度を見守る
🌱靴や上着の片付けを、完璧じゃなくても子どもに任せる。
🌱上手にできなくても手を出さず、「大丈夫!次はもっとできるよ」と声をかける。

あえて“完璧じゃない時間”を作る】
🌱今日は「ゆっくりしよう」と決めて、子どもと一緒にゴロゴロしたり、好きな動画を見たりする日を作る。
🌱「手を抜いている自分」を責めず、むしろ楽しむことを目標にする。

親が手を抜くことで、自分自身の笑顔やリラックスした時間が増えます。
その姿を見ることで、子どもも自然と「失敗してもいい」「完璧じゃなくても大丈夫」と感じられるようになります。

「完璧」を手放すことは、親自身の心に余裕を作り、それが子どもにとっての安心感や自信に繋がる

子どものために“完璧”を手放そう

親が「完璧を目指すこと」をやめるのは、自分のためだけではありません。
それは、子どもが自由に自分を表現し、
挑戦する力を伸ばすための第一歩です。


子どもは、親の余裕や笑顔から学びます。
今日から少しだけ、完璧を手放す勇気を持ってみませんか?

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