
炎の炭鉱夫・七瀬すず菜
1.大型企画の始まり
1月24日(火)より、「にじ若手女子マイクラ」という企画が始まった。
期間限定のマインクラフト共同参加企画で、参加メンバーが2022年以降にデビューした女性ライバーに限定されるものだ。
にじさんじ関連のマインクラフトでは、既に、公式が管理する「にじさんじサーバー」が存在する。通称「にじ鯖」と呼ばれるもので、その歴史は古く、先輩ライバー達による芸術品とも呼べるような建築が多数並ぶ。
そのため、七瀬すず菜(以下、七瀬。敬称略)は、にじ鯖への参加を逡巡していた経緯がある。自身の操作ミスで、そういった建築物を破損してしまうという懸念からだ。
「にじ鯖は、先輩達がリスナーさんと過ごしてきた時間の結晶」
「もはや文化遺産」
「そういうものを、ブロック一つでも壊したくない」
「大事な思い出は、形だけ直しても、元に戻るものでもない気がする」
マイクラ初心者を自認する七瀬にとって、にじ鯖に参加するハードルは高い。そしておそらく、他にも同様の理由で参加を見送ってきた若手ライバーが相応にいたのだろう。
3月末までの期間限定という形ではあるが、若手の女性ライバー(七瀬と同じくマイクラ初心者が多い)のみ、かつゼロからのスタートという世界で、本企画が始まった。

まだ誰の手も触れていない世界、これから自分達で創り上げていく世界であれば、自分も参加できる。同期の早乙女ベリーや雲母たまこと一緒に。

「どれくらいガッツリやるかはわからないけど、せっかく与えられた機会だから、無理せず、マイクラを楽しみたい」
要約すればそういう趣旨のことを、企画発表後、少し控えめに、穏やかに話す七瀬だった。
…そのはずだった。

サムネイルの文字が強くないですか?平日20時スタート、その後、明け方4時近くまで、約8時間ブチ抜きで夜通しマイクラ配信。七瀬さん!?

午前3時にマイクラにログイン!少し遊んで仮眠後におはすず!
そのまま午前8時から約10時間、夕方までブッ通しの健康「朝(語弊有り)」マイニング!自身の最長配信記録も大幅に更新!七瀬さん!?!?

「たまこやベリーと話しながらね。可愛いカフェとか作ろうかな」
「ケーキとかもね、作れたら可愛いよね」

カフェ!?ケーキ!?違う!石炭と鉄だ!
鉱脈を求めピッケルと松明を手に、ひたすら土にまみれて地中を掘り進む。
「メェニング※がやめらんねぇんだ!」とウキウキの七瀬さん。
七瀬さん!?!??!?
※採掘を意味する「マイニング」の江戸言葉

イカついギラギラ!天井と四隅を彩るアメジスト結晶の威容!
可愛いカフェづくりはベリーに任せた!こっちは採掘の稼ぎをつぎ込んだ富の象徴、七瀬マイニングハウス(二代目)だ!
七瀬さん!!?!?!? !!?
当初想定していた方向性とはやや異なる形であるが、採掘に情熱を燃やし、ゲームを堪能する七瀬。結構なことである。推しが楽しくゲームをしている姿は健康に良い。
2.七瀬すず菜、炭鉱夫への道
ただ、一応、どうしてこういうことになったのか、その背景だけは押さえておきたい。
恐ろしいことに、本企画が始まってから本記事執筆時点の約1週間強で、七瀬のマイクラ配信の総時間は「30時間」を優に超えている。
全体的な流れを追えるちょうど良い切り抜き動画等が(筆者の観測範囲では)確認できなかった。そこで、各配信の概要・あらすじを以下の通りまとめた。七瀬マイニング・ロードの軌跡をご覧頂きたい。
(第1回)1月25日(土)0時15分~
記念すべきマイクラ生活初日(配信時間:3時間42分)
ななきらおとめ(同期の早乙女ベリー、雲母たまことのユニット)で参加しようと調整した結果、深夜0時過ぎからの開始となった。

初手「ゾンビに殺害された」画面からの開始が、今思えば全ての方向性を決定づけていたのかもしれない。
先行して始めた参加者が安全な拠点を作っているため、まずはそこに辿り着くことが目的となる。が、初期地点からは少しだけ距離がある。無事に他の参加者と合流するまで(正確には、救助が到着するまで)の約30分、七瀬はあらゆる「死」を体験した。
・逃げる背中をゾンビに襲われ死亡
・暗い森の中で敵の矢に射抜かれて死亡
・自爆する敵に巻き込まれて爆死
・安全を求めて掘った穴倉の中で窒息死
同期とはぐれた単独行のなか、崖から海に転落し、あわや溺死という状況で他の参加者が救助に駆け付けるまで、マインクラフトの洗礼を浴び続けた。
この配信の前日に行われたすぺしゃーれ同期とのゲームコラボで優勝し、「私、ゲーム上手いかも!」とおはすずで語っていた七瀬の自信は、ベキバキとへし折られた。
要約すると「不憫」の一言ではあるのだが、普段の配信とは異なる七瀬の様子に、この回は多くの切り抜き動画が作成された。興味のある方はそれらの切り抜き動画、あるいは配信の冒頭30分だけでも観て欲しい。ぺしょぺしょである。
無事合流した後は、他の参加者との交流、農業、探索、採掘と、マインクラフトの一通りの活動に(時折ゾンビに襲われ死亡しながら)触れ親しむ七瀬。慣れないキーボード操作に苦慮しつつも初日の配信は終了した。
(第2回)1月27日(月)1時30分~
(配信時間:1時間36分)
初回と同じく深夜、日付を回ってからのスタートである。前回マイクラの怖さを叩き込まれた七瀬だったが、めげることなく、ほぼ連日のログイン。
「とても初心者」の文字に気迫があふれている。
この日は主に、主催者の栞葉るりと行動を共にした。

共同拠点の近くにある地下大空洞へ、栞葉と共に探検に向かう七瀬。
独特の植生や雄大に流れるマグマ、ウーパールーパーや光るイカといった地中の住人との邂逅もあり、大冒険を満喫した。
「少しでも他の人の役に立ちたい」ということで、大空洞での冒険後は、素材集めの旅へ。敵との戦闘経験も積みつつ、マイクラ世界を歩き回る。最後は共同拠点で他の参加者と交流し、午前3時頃に2回目の配信は終了。なお、4時間後にはおはすずを控えている。タフガイにも程がある。
(第3回)1月27日(月)13時00分~
(配信時間:2時間37分)
この辺りから、サムネイルがやや怪しさを帯びてくる。「生きる」の文字が力強い。
朝方に終わった2回目の配信と同日、昼からのログイン。かなりマイクラにハマり始めたように見える。引き続き素材集めに精を出す七瀬だが、この時間帯は他の参加者がおらず、ソロでの活動となった。
この回で、七瀬は本格的にブランチマイニングという概念に出会う。効率的に採掘を行うマイクラのTipsの一つで、それまでやみくもに地中を掘り進めていた七瀬のマイニングが、ぐっと効率的になった。
鉄のツルハシを作り、手ごろな洞窟から地中にもぐり、土を掘る。石炭を掘り、鉄を掘り、金も掘る。希少なラピスラズリも掘り当てた。
農業や採掘で大量の素材を入手、目標だった「配信中のノーデス(1回も死なない)」も達成し、ホクホクで3回目の配信は終了。
マイクラ生活の手応えを掴んできたように見える、そんな回だった。
(第4回)1月28日(火)20時30分~
(配信時間:7時間53分!)
前回は一度も命を落とさず、マイクラ生活の手応えを掴んだ。
今回もノーデスで、この世界を生き抜く。決意に溢れる様子が、サムネイルからも見て取れる。
だが、この回で七瀬は、マイクラ人生の大きな転機を迎えることになる。
本企画は参加メンバーにマイクラ初心者が多いため、開始当初はエリアの広さに制限がかかっていた。開始から数日経ち、参加者のスキル向上や施設の発展、資源の枯渇状況等を踏まえたのだろう。この日から制限が解除され、進めるエリアが大幅に拡大された。
七瀬も、同じ時間にログインしていた同期の雲母たまことともに、新天地を探そう!と冒険の旅に出た。

海を渡り、共同拠点から遠く離れた新大陸で、たまこと冒険を始める七瀬。
結論から言うと、この旅の中で七瀬は再びマイクラの恐怖を叩き込まれるのだが、筆者が見る限り、大きく3回に分けて、丁寧に心を折られたように思える。
①種パンチ・パンパンチ事件
新天地で見つけた洞窟でたまことはぐれてしまい、一人で資源を探す七瀬。運悪く複数のスケルトンに出くわすものの、装備を整え、初回配信時よりも成長していた七瀬は、武器を手に勇敢に立ち向かった。
…が、操作エラーか、右手に装備していた剣を「小麦の種」に持ち替えてしまう。かつ、そのことに気付かず戦い続ける七瀬。

それでも1体目のスケルトンは気合の種パンチで倒したものの、想定以上のダメージを負ってしまう。返す刀(種)で2体目に向かう際、今度は「パン」に持ち替えてしまう七瀬。

さすがにパンパンチではスケルトンとのダメージレースに勝てず、撤退しようと逃げた先で背中を撃ち抜かれてしまった。
複数の敵に囲まれた状況下、種とパンで1体倒せただけでもむしろ凄いと思うが、左手に装備していた盾を活用しきれなかったことに落胆した模様。
②単独行での爆死事件
スケルトンに倒された際、復帰地点が共同拠点近くに初期化していたため、新大陸のたまこと離れ離れになってしまった七瀬。再会するために装備を整え、単独で大海原に乗り出した。
慣れないボートの運転、行く手を阻むジャングルと竹林。視界と足場の悪さに苦戦しながらも、河口を進み、徐々に同期のいる地点へ近づいていく七瀬。だが運悪いことに、ボートが動きにくい、入り組んだ河川の先で、クリーパー(近づくと自爆する敵)の爆発に巻き込まれてしまう。


これを見抜けと言うのは酷な話に思えるが、いずれにせよ敵の接近を許してしまった七瀬は爆発に巻き込まれ、また初期拠点に戻されてしまった。
「たまこに会いに行くんだ…!」と決意し、ここにたどり着くまでに相当苦労しただけに、大きくメンタルが削られたと予想される。
③敵前ベッド設置事件
何とか無事にたまこと再会できたものの、共同拠点への帰還の途中、アクシデントで再びはぐれてしまった七瀬。
暗がりに複数のスケルトンが潜む洞窟の近くを通過するため、HPを回復し準備を整える七瀬だったが、
・右手の食料と左手の盾を誤って入れ替えてしまう
・会敵するも、盾を右手に持っているため構えられず
・急いで右手の持ち物を入れ替えるが、誤ってベッドを選択
・敵の目の前にベッドを設置してしまうも、本人気付かず
・撤退した先でベッドを失くしたことに気づき、気を落とす
…と、複数のアクシデントが重なり、マイクラの旅において重要なベッドを紛失してしまった。詳細は以下のURLから直接ご覧頂けるが、あまりに不憫な様子であるため、やや閲覧注意、とさせて頂きたい。
パニックホラーとして見る分には非常に良い出来なのだが、本人は「ままならない…!」と、自分自身への憤慨が収まらない様子。
どうにか共同拠点に帰り着くも、「自分は戦闘や冒険に向いていないのか」と肩を落とす七瀬。初回配信での冒頭30分間のトラウマもあり、大きな挫折を味わったように見えた。
────────────────────
だが、拾う神あり、ということなのだろう。苦労し打ちのめされても心折れず配信し続ける七瀬に、マイクラの神からのご褒美かと思うような、大きな成功体験が待っていた。
共同拠点に帰還後、合流したたまこと、ななきらおとめ3人用拠点の建築場所を探す七瀬。この時点で配信開始から4時間が経過し、相当な大冒険を経て疲労も蓄積したと思われるが、タフガイ七瀬のマイクラ配信は終わらない。たまこがログアウトした後は、近場の洞窟からソロ採掘を開始した。
この採掘が、マイニングモンスター・七瀬の誕生の呼び水となった。
①初めてのダイヤ発掘
採掘開始から概ね30分後、貴重なダイヤ鉱石を初発見。これまで石や鉄装備で奮闘してきた七瀬に、マイクラ初心者にとっては最高峰とも言える、ダイヤ装備への道が開かれた。

②アメジスト鉱床を発見
ダイヤ発見後、しばらく掘り進めると、今度は大きく開けた大空洞に辿り着く。そこはアメジストの結晶が連なる鉱床で、幻想的な風景に、七瀬の歓声が響いた。


「すごい…すごーーい!」と感情をあらわにする七瀬。おそらくここが、七瀬が採掘人生を歩むことを決定づけた、ターニングポイントだったのだろうと思われる。
③ゾンビスポナー制圧
更に2回目のダイヤ鉱石も発掘し、このまま順調に進むかと思われた直後、スポナー(敵を生み出すブロック)が設置された部屋に落ちてしまう七瀬。
生み出されたゾンビの群れに一度は倒されてしまい、所持品を全てロストしたかと思われたが、視聴者のアドバイスも受けてスポナーに再アタック。
一部のアイテムは失ったものの、見事所持品の大半を回収し、スポナーの制圧に成功した。特にこの回はモンスターに辛酸をなめさせられてきただけに、ダイヤやアメジスト鉱床発見時とはまた違った歓喜の声が響いた。

「みんなのおかげ…ありがとう!」と、力のこもった声で感謝を述べる七瀬。前半の冒険で削られたメンタルがグイグイ回復し、強烈な成功体験が刻み付けられたように見えた。
「掘り止めた2ブロック先に、何かがあるかもしれない。アメジスト鉱床を掘り当てた快感を知ってしまうと、掘るのを止められない」
「マイクラ…マイニング…無限にやっちまうよ…!」
大きな挫折と大きな成功体験の、両方を得た七瀬。配信モンスター七瀬が、マイニングモンスター七瀬として、新たに産声を上げた回だった。
(第5回)1月30日(木)12時00分~
(配信時間:3時間23分)
前回発見したアメジスト鉱床をバックに、サムネイルのタイトルも「マイニング人生」。地底生活に骨を埋める覚悟である。

配信開始も地中から。右手には、前回発見したダイヤから作られたダイヤピッケルが握られている。なお、この回は、所用で地上に出る以外、配信中の活動時間の大半を地中で過ごした。もはやモグラである。

七瀬がここまで掘り進めてきた採掘場、特にブランチマイニングを行う地域や併設した設備エリアを、「七瀬マイニングハウス」と名付けたらしい。
朝のおはすず終了から本配信の開始までの間もマイクラにログインし、七瀬マイニングハウスの入り組んだ地中にせっせと看板を設置するなど、マイニング生活のQOL向上に余念が無い。
マグマバケツを用意したり、ダイヤピッケルのエンチャントに興味を示したりと、地中生活を軸にマイクラ知識も急拡大させている。
更に発掘したダイヤで全身のダイヤ防具も整え、様々な鉱石を確保し、着実にマイクラ内の資産を積み上げていった。
(第6回)2月1日(土)8時00分~
(配信時間:9時間44分!!)
気迫の約10時間配信。これまでの最長記録である8時間29分(天穂のサクナヒメ最終回)を1時間以上も上回る、トップレコードを叩き出した。
地中生活が軌道に乗り始めた七瀬だが、ここにきて一つの悩みがあった。
現在の採掘場は、たまたま拠点の近くにあった洞窟を掘り進めたものであり、そこから縦横無尽にブランチマイニングを進めてきた。そのため、かなり広大かつ入り組んだ地形となっている。結果、地上との往復に相当な時間を費やし、マイニング生活の効率性に影を落とす状況となっていた。
「そもそも、別の場所でマイニングすれば良いんじゃない?」
雲母たまこからのごもっともなアドバイスを受け、この日、七瀬は新しい採掘場を探すことに。
共同拠点に近く、わかりやすい場所。手ごろな土地に目を付け、「遮光ガラスを取り入れたお洒落でカッコいい七瀬マイニングハウス2を作ろう」と意気込む七瀬だったが、

完成した建物はこれである。あまりの威容。ほとばしる威圧感。「推奨Lv60/推奨人数4~5名」の数値が透けて見える。インスタンスダンジョンか?
七瀬本人をして「成金ハウス」と言わせしめる風貌の二代目七瀬マイニングハウスだが、しかるにその地下に広がる採掘現場には、七瀬がここまでのマイクラ生活で培ってきた技術と資産がふんだんにつぎ込まれている。

地下へ垂直に穴を掘り続ける途中、2回目の配信で栞葉と冒険した大空洞に突き当たってしまった。が、それを逆手に取り、採掘現場への中継地点として、地中生活の食糧事情を改善する地下農場を整備。

燃料問題解決のため、農場の隣に植林も実施。

地下農場へアクセスする梯子は、落下防止のために四方をブロックで固めつつ、視認性と景観の観点から片面をガラス張りに。

地下農場からさらに掘り進んだ先、金・鉄・ダイヤが採掘しやすい深度には、それぞれ中継部屋を設けた。さらに、下り時にはわざわざ梯子を使わず、飛び降りれば済むように、着地点に水源を設け安全性を確保。
やりすぎではないでしょうか、七瀬さん?
マイニングにかける情熱がアツすぎる。マイニング愛が燃え盛っている。あまりにも効率的。いいぞもっとやれ。
マインクラフトをやりこんでいるプレイヤーからすれば、これらは標準的な基盤づくりかもしれない。が、「これまで殆どゲームに触れる機会の無かった25歳・元会社員」が、1週間でここまで変わったと考えると、感慨深いものがある。
地下農場を整備する際、迷い込んできたモンスターの奇襲を受けることもあったが、全身を固めるダイヤ装備で問題なく処理。自信も付いたのだろう、1回目の配信でゾンビに襲われ、チャットも打てないほど狼狽した七瀬の姿はもうどこにも無い。
約7時間をかけて「最高のマイニング基地ができた」と満足気な七瀬は、採掘そのものは次回に回し、残りの時間は拠点周辺の散策等、マイニング以外の活動に費やした。
散策のついでとばかりに、海を渡り新大陸に赴く。そこで出会った犬をペットとして連れ帰りつつ、帰路で発見した沈没船から宝箱をサルベージするといった余裕も見せた。4回目の配信で、恐怖に震えながら夜の海でひとりボートを漕いでいた時とは別人である。
本人曰く、「マイクラ筋がついた」とのことらしい。頼もしい。
大きな成長の足跡を見せつつ、第6回の配信は終了した。
(第7回)2月3日(月)12時00分~
(配信時間:4時間59分)
前回構築したマイニング基地、「七瀬マイニングハウス2」での配信初マイニング回。

七瀬の地底人化は、参加者の多くに知れ渡っているらしい。地下農場の入り口にはやや怪しい七瀬の看板が設置されているが、

その下に、地上に出てこない七瀬を心配するメッセージが記されていたり、

あやかきの珠乃井ナナには「地下の王」と呼ばれたり。

本配信は、本記事の執筆と同日に行われた。そのため、筆者もまだその内容を追い切れていないが、どうやらエンチャントのツテを見つけたり、ネザーという高難易度(?)エリアでのマイニングも検討を始めた模様だ。
他にも農業や土地探索等、採掘以外の活動も行っているが、「すべてはマイニングのために」ということらしい。All For Mining、七瀬の軸はブレない。
なお、あまりにマイクラに没頭しすぎて、実家の母親から「ゲームやりすぎ」と小言のLINEをもらったとのこと。それはそう。ゲームは一日一時間ですよ、七瀬さん。
それでもこの日の配信は5時間。母親の小言に全く反省しないそぶりを見せて、7回目の配信は終了した。
3.七瀬すず菜のマイクラ配信お勧め理由3選
ここまで、七瀬の全7回のマイクラ配信を振り返ってきた。最後に、まだこれらの配信を観たことが無い方向けに、筆者がお勧めできるポイント3点を挙げておきたい。
なお、「他の参加者との交流を楽しめる」といった部分は、七瀬に限らず全ての企画参加者の配信における目玉ポイントであるため、ここではそれ以外の観点で、「七瀬の配信ならでは」の、特徴的な点をお伝えする。その分、全ての視聴者に「刺さる」内容ではないかもしれないが、一つでも共感できる点があれば、是非、七瀬の本配信をご覧頂きたい。
3-1. 画面酔いしにくい
いきなり変化球のお勧めで恐縮だが、筆者のように3D画面で酔いやすい視聴者にとって、これはかなり重要なポイントである。
マインクラフトに関しては、ゲーム自体に興味はあるものの、3D酔いが激しいために見る/遊ぶことが困難な人も多いと聞く。企画主催者の栞葉るりもその一人で、大量の酔い止め薬を用意し、企画運営に臨んでいるらしい。
その点、七瀬のマイクラ配信は、(完全に酔いを止めることは仕様上難しいものの)相対的にかなり酔いにくい。活動の大半が地中だからである。
地上の活動は、視点が上下左右前後に振れやすい。一方、地中のブランチマイニングはその方法からして、視点が前方に固定されている時間が長く、ブレにくい。周りを土に囲まれて、全体的な画面の情報量が地上程は多くないことも、酔い止めに一役買っている。
そもそもそういった、画面情報量の少ないゲーム配信が面白いのか?という疑問もあろうが、そこはデビューから一日も欠かさず朝の雑談配信を続けてきた七瀬である。七瀬の軽妙なトークに耳を傾けつつ、ピッケルが土を掘り進める音に揺られているだけで、時間が溶けていく。例えるなら、おはすずマイクラ出張版のようなものだと思えば、そう大きくは外れないだろう。
マイクラに興味はあるが、七瀬の配信は観たことが無いと言う人(が本記事を見るかどうかは不詳だが)も、是非この機会に七瀬のトークの魅力に触れてみて欲しい。
3-2. 自分のペースで追いやすい
地下での採掘というコンテンツをメインの活動領域に置いているため、少なくとも現時点においては、七瀬の配信は(特に配信を観る時間を確保しづらい人にとって)追いやすいものになっている…と考える。これだけだとわかりづらいので、以下補足していく。
比較対象として地上の活動を挙げるが、地上は発展のペースが速い。初期は以下の画像のように幾つかの施設と、画面外に宿舎・畜産・農業の施設がある程度だったが、

数日経つと、カフェ、足湯、釣り堀、湖のお茶会場に刑務所(?)等、大きく発展を遂げている。

それに比べ、七瀬の配信画面の数日間の変化は、
これが、

こう!

地下なのであまり代わり映えがしない。
松明が鬼のように増えた程度だ。
筆者を含む、マイクラにそこまで詳しくないand/or配信をあまり細かく追えない視聴者にとって、ゲームの進行速度(技術革新)が早いということは、追いかけるのに多少の労力を要することも意味する。
勿論それ自体が悪い訳では無いし、ガンガン発展していく様子を楽しみたい、あるいはマイクラに精通し、この先どう言った発展を辿るのかを予め把握して配信を追える人であれば、全く問題ないだろう。むしろそれが主流派であるとも考える。
他方で、木→石→鉄…と順を追って、推しと一緒に一つ一つの発展段階を楽しもうと考える人にとっては、少し追えない間に全く知らない素材や技術を使った建築物が立つと、まずはその間に何が起きたか?を追いかける必要がある。切り抜き動画などである程度は補足できるが、あまり配信を追う時間が無い人にとっては、時間繰りから頭を悩ませることになる。
一方、七瀬の主な活動エリアは地中である。道具のクオリティは一足飛びに上がるかもしれないし、活動を補佐する地下農場のような拠点や、今後はトロッコのような新機能も出てくるだろう。だが、基本的に配信時間の大半でやることは「採掘」であり、画面上の代わり映えはあまり大きくない。違いがあるとすれば、松明が鬼のように増える程度だ。
それの何がオススメに繋がるのか。
平たく言えば、仮に1回2回配信が観れなかったからと言って、その間に七瀬の活動状況に大きなギャップが生まれる可能性や、その隙間を埋めるために見逃した配信を追う必要性が、「地下・採掘」というフィールドでは相対的に少ないのだ。
仮に見逃した配信を追いかける場合でも、その差分は前述のように(地上に比べれば)限定的と考えられるため、そこまで時間的な負担にはなりにくい。配信時間の多くを占める採掘時の雑談トークを追いたければ、ラジオ代わりに作業中に流すだけでも良い。画面を凝視する必要が無いので、気軽に未視聴回を追えるし、音声情報だけでも十分に楽しめる。
そして、例えば極端な話、第5回配信を見逃し、第4回の次に第6回配信を観たとしても、七瀬のストーリー全体を追う上でクリティカルな支障は無い。もちろん推しの配信は全て追いたい。他の参加者との細かいやり取り、マイクラ世界での一挙手一投足、叶うならば全てを拾いたい。
だが、七瀬自身は「無理して全配信を観ようとせず、可能な範囲で観てくれれば非常に嬉しい」と常々述べている。地中メインの活動というのは、七瀬が視聴者に求めるスタンスを守りやすいコンテンツであると考える。
人によってはピンとこない部分もあろう。が、少なくとも筆者と同じような状況・スタンスの視聴者に対しては、七瀬のマイクラ配信は「無理せず追いやすい」という観点で、お勧めできると考える次第だ。
3-3. 成長コンテンツ・七瀬すず菜
七瀬すず菜は、企画当初から短期間で大きく成長した。
勿論、マイクラ初心者が多い本企画において、各参加者の成長度合いはそれぞれに素晴らしいものがある。
だが、成長過程における「陰」と「陽」の振れ幅、起承転結の明確さにおいて、七瀬のそれは非常に大きいと考える。
第1回・第4回前半での打ちひしがれた七瀬は、第4回後半・第6回でのカタルシスを得るための、あえての前フリだったのではないかと思えるほどだ。この辺りは、前述の第6回の配信内容で触れた部分でもあるので、ここでの詳述は避ける。
ただ、あえて申し上げるまでもないことだとは思うが、皆さん、成長コンテンツって好きでしょう?筆者も大好きです。具体的に言えば、ダイの大冒険のポップ君が大好物です。
ポップの名セリフを借りれば、「期間限定の企画だからこそ、閃光のように、眩しく燃えて生き抜く」ということなのではないだろうか。七瀬が居るのは暗い地下だけど。限られた期間の中で、ゲームがそこまで得意ではないと自認している七瀬が、最も企画に貢献できると辿り着いた「採掘」という領域。そこでマイニングの炎を燃やし、大きく成長した七瀬が、2月末に企画されているエンダードラゴン討伐イベントで、どのような活躍を見せるのか。今から非常に楽しみである。
4.おわりに
ここまで、「にじ若手女子マイクラ」企画での、七瀬の活動とお勧めポイントについて触れてきた。
ただ、当然ながら、七瀬以外の参加メンバーもそれぞれに際立ったエンターテインメント性を発揮しており、どの視点から見ても楽しめる神企画となっている。改めて、本企画を立案・遂行された主催、みたらし団の栞葉るりさんに、心から感謝を申し上げたい。
先日開催された「VSにじARK」での、酒寄颯馬の企画内での交流も大いに楽しめた。今後も様々な箱内交流が実現していくものと思われる。七瀬を含むすぺしゃーれの面々が、にじさんじの先輩ライバーと縁を紡いでいく(もしくは、既に紡いだ縁が可視化される)姿を、今後も多く観られることを期待したい。
本記事が、まだ七瀬の配信を観たことが無い人や、マイクラということで敬遠している人にとって、これから七瀬の配信を追うきっかけになれば幸いである。
それでは皆様、おつすずな~
https://twitter.com/Suzuna_Nanase
https://twitter.com/sakayori_soma
https://twitter.com/Saotome_Berry
https://twitter.com/kirara_tamako