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七瀬すず菜のウィンターデート&パラレルワールドボイス感想


1.にじさんじフェス「視聴覚室」

 
視聴覚室、落ちました(血涙)

少し前の話となり恐縮だが、まずは視聴覚室の話に触れておきたい。

2025年2月に開催される大型イベント「にじさんじフェス2025」では、様々なアトラクションや企画が用意されており、その中の一つに「視聴覚室」という参加型アトラクションがある。指名したライバーと1対1で会話でき、ツーショット写真も撮れてしまうというものだ。

1分30秒という短い時間ではあるが、推しへの熱い思い、普段の配信活動への感謝、今後も頑張って欲しいという応援の言葉を直接伝えられる。返事ももらえる。推し活においては非常に貴重な機会である。

ただ、誰でも参加できるわけではなく、その門戸は非常に狭い。

視聴覚室の開催時間は、1人のライバーにつき60分が基本形だ。参加者1人につき1分30秒+入れ替えや説明で30秒かかるとすれば、参加できるのは単純計算でわずか30名。実際には更に絞られるだろう。ここに数千人・数万人規模の希望者が殺到する。

よほど前世から徳を積むか、苗木誠並みの豪運が無ければ手にすることは叶わない、超ド級のプラチナチケットである。

筆者も七瀬すず菜(以下、七瀬。敬称略)の視聴覚室枠の抽選に申し込んでみた。が、12月2日の当落発表日、当然のように落選。別の申込機会である12月9日の先着販売においても、アクセス過多で参加チケットのオンライン申し込み画面にたどり着くことすらできず、敗れ去った。

先行抽選の申込画面で落選結果(上)を確認した後、追撃で落選メール(下)も届く。
丁寧な往復ビンタを喰らった気分。


「参加できないのが当たり前」と、期待値をコントロールしていたつもりではあった。が、実際にその現実に直面するとなかなかメンタルに来るものがある。「ほな、ちょっと寝込みますか…」と枕を涙で濡らそうとしていた矢先、12月10日〜12月31日までの期間限定で、「ウィンターデート2024ボイス」が販売開始となった。

ボイスの販売スパンはもちろん相当前から決定されており、視聴覚室の抽選当落発表や先着申込時期と重なったのはただの偶然だと思うが、そうだとしてもこのスケジュールは、僥倖と言っていいタイミングだったと考える。

視聴覚室のような鮮烈な体験を「得られなかった」というのは、一般論としては、推し活から心が離れるきっかけになる可能性がある。別に何か損をした訳では無いのだが、あまりに大きいプラスの期待値がゼロに戻った場合、脳が「大きな損失を受けた」と認識し、対象そのものに対して回避的な行動を取るケースがあるためだ。「無償石を貯めてガチャ引いたけど目当てが来なかった、萎えた、辞めるわ」という経験がある人は多いと思うが、その感覚に近いかもしれない。行動経済学で似たような議論があった気もする。

そこを繋ぎとめるために効くものは何かと言えば、結局は推しからの圧倒的な供給であって、今回のケースで言えばタイミング的に、「ウィンターデート2024ボイス」がその役割を担う形となった。

何といってもウィンターのデートである。心が離れるというのは極端にしても、視聴覚室の落選で少なからず消沈するリスナーの心に、特大の糖度をお届けいただけることを期待してボイスを購入した。

また、「ウィンターデート2024ボイス」からやや遅れ、12月13日からは「パラレルワールドボイス」が1月5日までの限定販売開始となったため、こちらも併せて購入した。有償コンテンツのため、過度なネタバレは避ける形で感想を述べたい。

チャンネル登録10万人おめでとう七瀬


2.ボイス感想

結論から言えば、七瀬の「ウィンターデート2024ボイス」は、これまでで最大級の「特大激甘」ボイスであった。

全体としては、穏やかに、落ち着いた調子で話が進むのだが、ラスト10秒に大きなドラマが待っている。それは文字に起こすと意外とアッサリしているし、この手のストーリーでは王道な結末とも言える。従って、このドラマ自体がものすごいサプライズという訳ではないのかもしれない。

だが、いざ、七瀬の言葉としてぶつけられると、破壊力がものすごい。6分18秒のボイス、その最後の10秒間に至るまでの6分8秒の助走を経て、渾身の右ストレートを叩き込んでくるのだ。

否、正確にはそれだけではない。6分どころの話ではない。

筆者が認識する限り、Welcomeボイス以外で、今回はじめてボイス中に「すぺしゃーれ」という単語が出てくる。これまでのボイスは、家族パロディボイスにせよ甘やかしボイスにせよ、ボイス内における七瀬自身の立ち位置がやや不明瞭であった。例えば「すぺしゃーれで勤務していない七瀬の話」として聴いても、実はあまり違和感の無い内容であった。

一方で今回のボイスでは、明確に、すぺしゃーれで勤務していることが伺えるセリフが出てくるため、現実の配信者の七瀬と、ボイス中の七瀬が、地続きの存在となっている。「皆さんがいつも配信を観ている七瀬すず菜とのデートですよ」と、意図して強調しているようにも思える。

それは即ち、デビューからこのボイスに至るまでの4か月間を、そしてボイス発売開始日の12月10日時点で七瀬が公開している全配信230回・合計491時間11分という歴史を、七瀬とともにひとつひとつ積み重ねてきたうえで、最後の「あのセリフ」が伝えられたことになる。

6分どころではないのだ。約500時間分の助走期間を、二人の思い出として、全て乗せて叩きつけてくるのだ。なんだか色々な憧憬が心に浮かんでくる。ビジョンが湧いてくる。

初配信でガチガチに緊張している七瀬を、スタジオ後方から励ましていたような気がする8月。

アクアリウムは踊らないの長時間配信後、お疲れ様、と一杯のホットミルクを差し出した気がする9月。

待望のポケモンSVの初プレイに感涙する七瀬と、一緒に感極まったような気がする10月。

スプラ大会の悔しさに肩を震わせる七瀬を、何も言わずそっと見守っていた気がする11月。

ホラーゲームの8番乗り場で恐怖に固まる七瀬をリラックスさせるため、慣れないサンバを踊ったような気がする12月。


んんんんん$${\textit{Big Love}}$$…

筆者はあまりこういったボイスに自己投影をするタイプではないが、流石に今回は、存在しない七瀬との記憶がおおいに脳裏をよぎった。一言二言ではない。幾重にも、幾層にも積み重ねてきた七瀬とのコミュニケーションである。それらが、本ボイスの最後10秒間に収束し、ハッピーエンドとして完結する。 

そうか、ここだ…七瀬と私の視聴覚室は、ここにあったんだね… !

七瀬をあまり知らない人が聴いても、王道の冬の恋物語として完成度の高いボイスだが、ここまで七瀬の配信を追ってきたすずふぁーむ諸氏に対しては、特攻ともいえる破壊力を持ったボイスだ。

貴方と七瀬の積み重ねてきた思い出が大きければ大きいほど、このボイスでもたらされる多幸感は大きなものとなるだろう。是非、EXとセットでの購入をお勧めしたい。

一方のパラレルワールドボイスだが、こちらも十分楽しめた。だが、何とも、感想を言うのが難しい。筆者の文章力だと、どう書いても、致命的なネタバレになってしまうためだ。

大雑把な舞台設定だけ述べると、「クラスの同級生の主人公と七瀬が、放課後にワチャワチャする」ということになるのだが、七瀬の配信をあまり見たことが無い人がこのボイスを聴いた場合、何となく良い感じに話が始まり、何となく良い感じに終わったね、という印象になる。七瀬がこのストーリーに込めたギミックに気づくことは難しいだろう。ウィンターデートボイスは「七瀬の配信を追っている人ほどより刺さる」内容だが、パラレルワールドボイスは「七瀬の配信を追っていることが前提」の内容となっている。

他のライバーのボイス感想もいくつか見てみたが、概ね同じように、「普段のライバーとの差分」を楽しむ内容となっていた。当たり前と言えば当たり前だが、パラレルワールドボイス自体が、ある程度対象を追っている、ベテラン視聴者向けの商品と言えるのかもしれない。 

そういう意味では、状況が許せば今回も両方の購入をお勧めしたいのだが、どちらか一方だけ買うという場合には、ウィンターデート2024ボイスの方をお勧めしたい。

今回も七瀬自作の台本によるボイスシナリオなのだが、どこかの配信で七瀬自身が、「自分で台本を書くとどうしても表現の幅に限界があるので、いずれライターさんにお願いすることも視野に入れたい」といった趣旨の発言をしていた。七瀬本人の手で作られた愛情たっぷりストーリーとしては、本作がその総決算という位置付けになる可能性もある。もし購入を迷っているのであれば、是非、その背中を押させてほしいと考える次第だ。貴方と七瀬の視聴覚室が、ここにあるのだから。

そういえば、七瀬に手料理を振る舞ってもらった記憶もあるような…無いような…


3.おわりに

あっという間の年の瀬である。

にじさんじ歌謡祭、非常に良かった。すぺしゃーれの5人が披露した「シュガーソングとビターステップ」には、思わず目頭が熱くなった。いつか3Dの姿を得た七瀬とすぺしゃーれの面々が、あの舞台で歌い踊る日が来ることを願ってやまない。他にもすぺしゃーれ周年3Dライブ、すぺしゃーれらしいロケ企画(例えば農業体験)etc、リスナーの勝手な夢は広がるばかりだ。

世界中を驚かせ続けてほしい、5人で


今年8月に七瀬すず菜とすぺしゃーれの初配信を観た時には、正直、ここまで自分の中で熱を帯びることになるとは思ってもいなかった。

その後、家族でドハマリし、箱推しを始め、配信を追いかけ、グッズを買い漁った。ここで細々とブログも書き始めた。ここまでの自分の人生に、あまり縁のなかったことを経験できた年だった。来年も引き続き、配信を追いかけ、グッズを買い漁り、細々とブログを書き続けたい。それが七瀬すず菜界隈の盛り上がりに枯れ木の一本でも添えることになれば、また、このブログを御覧になった方が、一人でも七瀬やすぺしゃーれの配信にご興味をお持ちいただければ、筆者にとっては望外の喜びである。

それでは皆様、佳いお年をお迎えください。
おつすずな~


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(ちょっとだけお休み中のすぺしゃーれメンバー)

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