「豊かさとは、自分の人生を自由に選択できること。」 #POOLO
はじめまして。 新潟大学経済学部経済学科4年の大山浩貴と申します。
今回、POOLO3期特待生プランにエントリーするに当たって「自分にとっての豊かさとは」「世の中を豊かにするために私は何がしたいか」に関して綴らさせていただきました。
お忙しいところ恐縮ですが、ご一読いただければ幸いです。
自己紹介
大山浩貴(おおやまひろたか)と申します。年齢は22歳です。
福島県郡山市出身で現在は新潟県の新潟市に住んでいます。
僕は小学生の頃に親に連れられて初めて海外を経験しました。
タイのアユタヤ遺跡に訪れたり、グアムでビーチに遊びに行ったり、アメリカのディズニーランドに行ったりしました。
色んな景色、建物、食べ物を経験して旅に魅力を感じるようになりました。
それから大学生になり、時間とお金が少々できたことで
韓国、台湾、シンガポールに家族旅行に行ったり、
友達とタイに旅行に行ったり、
アメリカ、ベトナムで開かれる研修に参加したりしました。
自分の考えに大きな影響を与えたのはアメリカとベトナムでの経験です。
アメリカで学んだことは日本とアメリカの「教育」と「働き方」の違いです。
世界の最先端と言われるシリコンバレー。
そこにあるスタンフォード大学ではどのような教育が行われているのか日本史学を専攻とする教授に話をお聞きしました。スタンフォード大学では生徒全員にアントレプレナーシップ(起業家精神)教育をしているそうです。経済学部、経営学部、商学部などビジネスに精通している学部だけでなく、全ての学部に起業することを選択肢として与えています。「この授業をとれば起業家として役に立つ資格をあげるよ」とみんなに勧めるとのことです。
日本の大学で起業したいと思うと珍しいと思われるが向こうでは当たり前の世界でした。
また、シリコンバレーでは仕事において成果主義を推しています。
成果さえ残せば良いため、短く終わる人もいれば長く仕事をする人もいます。
Googleの本社を見学に行った際、食堂にはサークルの募集のチラシがたくさん貼られていました。平日の3時だというのに外でサッカーやテニスをしている人がわんさかいました。
そもそもアメリカでは転職することが普通であるため自分に合った仕事を見つけやすいそうです。自分の好きな仕事のため、長く労働しても苦痛に感じないとのことです。
日本では長時間働くとブラックという風潮があります。
しかし、シリコンバレーでは仕事が好きで労働時間が長い人はたくさんいました。
ベトナムで得たものは新興国でビジネスの原理・原則を学ぶ経験です。
ベトナムのホイアンの実店舗を舞台に事業構想から、企画実行、効果検証までを行いました。最終的に僕の入ったチームでは全て竹で作られた「環境に配慮された扇子」を新商品として作りました。僕たちは最初お弁当箱を作ろうと企画していました。ホイアンは観光地であるためたくさんの国から観光客が集まります。そこでイギリス、ドイツ、アメリカ、オーストラリアなど様々な国の人たちにお弁当箱についてインタビューしたところ、なんと、ほとんどの国の人が弁当箱を知りませんでした。そこで初めてお弁当のニーズがないことがわかりました。
それから、1日ほどインタビューをしました。
ホイアンを訪れる観光客のインタビューから、「暑さ」が問題だと言うことがわかりました。
そこで僕たちは日本の文化である扇子をホイアンでよく使われており環境にも優しい竹を素材にして作ることを企画しました。
急いで竹職人にアポを取り、なんとか作ってもらうことができました。
効果検証でも1日で二人に買っていただき、お店の新商品として採用されることとなりました。
常識が通用しない状況で結果を出すという経験は海外だからこそ得られたものだと思っています。
アメリカでの働き方やベトナムでのビジネス経験に多大な影響を受けました。
そして大学2年の夏、大学の近くに飲食店を立ち上げ約2年間店長を務めました。
もともと塾講師やテレビ局のカメラアシスタントなどのバイトをしていました。
働くということに対してあまり深く考えたことがなく、バイトしていた時はまだ指示された事だけをすればいいやとか考えていました。
そんな自分にとって店長という仕事は想像以上に大変なものでした。
立ち上げ当初は予想以上に客足が多く、接客もしつつ業務フローの作成、イベントの開催、オペレーションのレクチャーなどなど処理しきれないほど膨大なタスクに埋もれました。
タスク管理もまともにできなかったので効率悪く進み、4、5時間寝れれば十分という生活が1ヶ月ほど続きました。
経営の本を読み漁ったり、知り合いにアドバイスをいただいたりしてインプットしました。そしてその知識を長い期間実践することでようやく仕事に慣れてきました。
そのあたりから仕事が面白いと思えるようになりました。
最初はブームが来ていたタピオカ店を立ち上げました。
しかし、次第にブームが冷めてきました。さらに、そこにCOVID-19の影響もあり経営不振に、、、
このままでは大変だと思い、お店を一新。
デリバリー中心の弁当屋を新たにオープンしました。
再オープンに当たり、お店近くの住宅約5000件にチラシをポスティングしたり、デリバリー専用自社サイトを作ったり、メニュー構成を考えたりなど様々な経験をしました。
最初はできなかったことがだんだんとできるようになり、成長していくことに喜びを感じるようになりました。
そのため、大学生活のほとんどを仕事に費やしていました。
友達と遊ぶ回数も減り、旅行にもあまり行かなくなりました。
学校の授業もほぼ出席しませんでした。単位だけ最低限取れるように課題に取り組んでいました。
それほどに仕事に熱中している日々でした。
しかし、大学3年の3月、突然入院することになります。
原因は自然気胸です。簡単に説明すると肺に穴が開きました。
これは交通事故やナイフで刺されたというような明らかな理由もなく発生するため自然と名前につくそうです。
2週間ほど病院に入院することになりました。
その期間はこれまでの自分に関して振り返る時間となりました。
旅や起業、友人との遊びや大学の授業など高校生までとは違う生活を自分で選んで過ごすことでたくさん影響を受けてきました。
仕事、人間関係、お金、時間、などについていろいろ考えました。
「確かに仕事に熱中している時は、自分の成長を実感できたり、お金が溜まったり、いいこともある。その反面、友達、家族と会う機会が減ったり、他のことに割く時間が無かったりする。」
「大学生の最初の頃は、家族と旅行に行ったり、友達と遊んだり、色んなことに時間を使えて楽しかった。でもその反面遊んでいるだけでは生活できないし、どこか将来の不安もあった。」
一体、自分にとって幸せや豊かさってなんだろう。自分の人生をどうしたいんだろうと本気で考えました。
そして今の段階での答えが見つかりました。
自分の豊かさとは
自分の豊かさとは「自分の人生を自由に選択できること」だと僕は考えます。
お金がどれだけ欲しいか、仕事をどれだけしたいか、人との繋がりをどれだけ持ちたいか、といったことは人によって程度に差があります。
ただ
仕事に忙殺されて家族・友人と会う時間がない
お金がなくて満足する生活が送れない
友達と遊びすぎてて将来が不安
といったことは、自分の人生の選択肢が狭くなっているため豊かと言えないと僕は感じます。
単純な例えですが、100円を持っている人と1000円持っている人では使える量が違い、そこから得られるものにも差が出ます。もし、お腹が空いていたら100円ではおにぎり一個くらいしか買えないけど、1000円あればお腹いっぱい食べることができます。
ここで言いたいのはお金がいっぱいあれば豊かになれるということではありません。そこは先ほども言った通り、人によってどれだけあれば幸せかというのは異なります。
ただ、選択肢が増えることで自分の理想へ近づくことは可能だと思っています。
自分は何が好きなのか、何をしてどんな生活を送りたいのかなど「自分軸」を見つけて人生をより良くしていくことができると思います。
そして、豊かになるには「自分の人生を自由に選択できること」という指針をもった上で、三つの土台が必要だと感じます。
それは金融資産、人的資本、社会資本です。
一つ目はお金を含む金融資産です。
いきなりお金かよと思った方もいるかもしれませんが、やはり自由を手に入れるために最低限のお金は必要だと思っています。
金融資本があれば
やりたくないことをやらなくても生きていける
働くか自由に選べるので時間が生まれる
気の合う人とだけ交友を持てる
何かあった時に身を守れる(事故、病気、トラブル)
と言った状態を作ることができます。
そうすることで選択肢の幅を広げることができると思います。
二つ目は人的資本です。
人的資本とは仕事をする能力(他者貢献)のことです。
上の図は縦軸に目に見えるかどうか横軸に自分か他人かをおいて四つの象限に分けたものです。
人的資本は若いときは富の源泉としての役割をし、次第に他者貢献としての役割を強めていくと思っております。
というのも、自分は今のところ仕事から受け取っていると感じれるものは右側のものが多いです。
しかし、身近にいる大人の人に話を聞いたり、本を読んだりすると
左下の側面が強いと感じます。
どちらの側面にしても自分の豊かさの土台に欠けてはいけないものと感じています。
三つ目は社会資本です。
社会資本とは「人との繋がり」であり「自分の居場所」のことです。
家族や友人、仕事の仲間です。
いくらお金があっても、いくら仕事ができても人との繋がりなしには豊かには生きれないと思います。
そしてこれに関しては、上記の二つの土台と根本的に違うことがあります。
それは、金融資産と人的資産は手に入れるものであるのに対し社会資本はすでにあるものだということです。
豊かになるために行動することは必要です。
しかし、今あるものに気づくことも重要だと思っています。
以上が豊かになるための三つの土台です。
そしてその土台の上に積み上げるものがあります
それは夢です。
マズローの欲求五段階説の一番上に「自己実現の欲求」があるように
僕の豊かさの土台の上にもそれがあります。
僕の夢は思い出が詰まった地球を宇宙から一望することです。
これは自分にしかできないことを成し遂げたい、自分らしく生きていきたいという思いです。
自分自身これまで旅することでいろんな価値観を学ぶことができました。
旅を通して様々な経験を得て、それに感化されることで思い出を作りたいと思っています。
思い出が詰まった地球を見るために世界一周・日本一周をしたいと思っています。
上記のことを叶えるにはお金、時間、健康などさまざまなものが必要です。
自分の夢を叶えるため、自分を豊かにするため、1日1日を大切に過ごしています。
以上が自分を豊かにするためにやりたいことです。
世の中を豊かにするには
僕は少しでも多くの方が自分らしく自由な人生を送れるようになって欲しいと思っています。
日本は先進国で、経済的に発展しています。
僕がこれまでに行った事のある国と比べても安全だし、ご飯も美味しいし、インフラ面は整っていて清潔だし、とても生きやすい環境だと感じます。
しかし2021年世界幸福度ランキングでは56位と先進国の中でも低い順位となっています。
ここでの幸福度は
①一人当たり国内総生産(GDP)
②社会保障制度などの社会的支援
③健康寿命
④人生の選択をする自由度
⑤他者への寛大さ
⑥社会の腐敗度
⑦全項目が最低である架空の国「ディストピア」との比較
この7つの項目によって判断されています。
日本は「他者への寛大さ」と「人生の選択をする自由度」の二つの項目の値が低くなっています。
もちろん何を持って幸福とするのかは人によって違いますし、幸福度を一概に数値化することは難しいですが、一つの参考として、
少しでも多くの人が人生を自由に選択できるようになれば世の中は豊かになるのではないかと思っています。
世の中を作っているのは人なので、人が豊かになれば世の中も豊かになると思います。
まずは自分にとっての豊かさとは何か考え自分の人生をどうしたいかを決める。次にどうやってその人生を歩むか、自分が豊かになる方法を学んで行動することが大事だと思っています。
そのために学びの場を作りたいです。色々勉強してまずは知ることで選択肢を広げて欲しいと思っています。
様々な遊び方、働き方、夢や生活の仕方などを知ってどんな人生にしたいか(目的)を決めてどうすればそこに辿り着くのか。
学校では教えてくれないお金の知識であったり、マインドであったり、能力やスキルであったりを学ぶ場があれば目的に到達する手段が得られます。
僕が今まで学んできたものは「人・本・旅」です。
ですので自分が学びの場を作るにあたって、これらが手法として適していると思います。
それぞれの原体験や理由を説明します。
「あなたは、最も一緒に過ごす時間の長い5人の平均になる」
この言葉はアメリカの起業家ジム・ローン氏の言葉です。
周りの5人によって自分の性格、価値観、趣味、年収、思考などが決まるというものです。
僕自身今までの経験から実感しています。
自然とできた関係からこうなっているのか自分が無意識に選んでいるのかはわかりません。ただ周りの人からたくさん学んで今の自分があると思いますし、たくさんの人から影響を受けてきました。
起業したいと考えていたときは、起業を学ぶゼミに入っていたり、ビジネスを考えている人、すでに起業している人が周りにいました。
ただ、スマホやインターネットが普及した今では現実での身近な人だけでなくTwitterやYouTubeなどのSNSで過ごす(視聴する)時間が長い人も5人の中に入ると考えます。
本は最もコスパの良い自己投資と言われます。
僕自身本を読むことで新しい価値観や教養を身につけたり、仕事に役立つ知識を得たりしています。
本を読む事で自分の選択肢の幅が広がる経験を何度もしています。
特に仕事に関しては大学生ということもあり、本を読むことで身についた知識が多くあります。また人間関係においても、本から考え方や捉え方を学ぶことが多いです。本からは物事の本質を見抜く力が身につくと思っています。
そして最後は旅です。
世界を代表する経営コンサルタントの大前研一さんは「人生を変える方法は三つしかない」と述べています。
それは
時間配分を変える
付き合う人を変える
住む場所を変える
この三つです。
一時的ではありますが、旅では時間配分、付き合う人、住む場所が大きく変わります。
そういった状況は自分を変えるのにピッタリだということです。
僕自身、アメリカのシリコンバレーに行った時もベトナムに行った時も人生が変わるほどの影響を受けました。
旅は学びを得るのに非常に良い機会だと思っています。
だいぶ抽象的ではありますが、僕は世の中を豊かにするために
「どんな人生にしたいか(目的)とどうやってその人生を作るか(手段)」を「人・本・旅」から学べるような場を作りたいです。
POOLOに入ってやり遂げたいこと
僕がPOOLO3期に入ってやり遂げたいことは二つあります。
それは
世の中を豊かにするために自分ができることは何かを考え形にすること
様々な考えや価値観を持つ仲間と出会うこと
この二つです。
①世の中を豊かにするために自分ができることは何かを考え形にすること
漠然とやりたいことはあるのですが自分ができることや自分が好きなこと、自分に向いていることなどがまだわかりません。
POOLO3期には自分の好きを深ぼることと自らの強みを磨くことを体験するプログラムがありそれらに魅力的に感じました。
プログラムを通してぜひ自分の中にある漠然とした想いを形にしたいと思います。
②様々な考えや価値観を持つ仲間と出会うこと
僕はこれまで「自分の豊かさとは」や「世の中を豊かにするには」について自分の考えを述べたり他の人の意見を直接聞いたことなどの経験がありません。
POOLOのプログラムを通して他の人の意見を聞いて自分の考えをアップデートさせたり、自分の考えが他の人に影響を与えられたりできれば幸いです。
POOLO3期の人はもちろん、1期2期の先輩方、さらにはTABIPPOの方とも繋がりを持てればいいなと思っています。
最後に
今回、このような貴重な機会を設けてくださりありがとうございます。
文章が少し長くなってしまい、大変恐縮です。
これまで自分の豊かさとは何か本気で考えてきました。プログラムでは自分と世界の豊かさを創る手段を本気で形にしたいと思います。
プログラムで仲間と「共に学び、共に遊び、共に創る」ことができるのを非常に楽しみにしております。
以上が「自分、そして世の中を豊かにするために私がやりたいこと」になります。
審査の方よろしくお願いします。
#POOLO #POOLO特待生