今後の記事を書く前に、改めて、考えを整理します。
それは「お役所(のエクセル)の問題点」。
問題点がエクセルまわりに潜んでいる場合もありますが、それ以前のところに問題がある場合が多いと思っています。
日々漠然と感じていたことを、ここで一旦整理してみます(今後変わっていく可能性が高いですが。)。
お役所ならではの「宿痾(しゅくあ)」もあれば、一般企業にも共通するものもあるかもしれません。
ご意見あればお寄せください。
① 種類多すぎ
さまざまデータ一覧や集計業務が存在。
上部機関(省庁・都道府県)からの照会、各種会議資料(議会・監査・決算・審議会・検討会・・・)、予算積算、内部資料などなど。
個々の集計や作表について、効率化やわかりやすさを吟味する余裕がない。
② 個々の業務はボリュームが小さい
種類は多々あるけれど、個々の業務(集計・作表)のボリュームは多くない。
だから、個々の業務を効率化する気にならない。だからやらない。
③ ルールがない
作表や集計を工夫しようとしても、どうやればいいか、わからない。
データ表や集計表のルールがないので、各人のセンスで「0」から作っている。
だから手間も掛かるし、フォーマットもバラバラ。
引き継ぐことを考えていないので、手順の説明もなく、結果、後任は修正できず、また「0」から作り直す羽目になる(あるいは手計算)。
④ 変えたくない
組織に伝わっているデータ表や集計表が使いづらい(非効率的)と思いつつも、修正は面倒だし、下手に変えて文句を言われても嫌なので、そのままにしている(フォントを変えただけでも、なんで変えたんだ、と言われてしまうなんてことも。)。
⑤ 様式作成者は入力・集計しない
「様式」を作成して照会する立場の人は、実は自分では入力も集計もしない。下部(外部)組織に投げるだけ。
だから、効率的な入力表にならない。
合計欄に計算式すら入っていない表もある。知識の欠如よりも、意識(配慮)の欠如ともいえるが。
もっとひどいのは、数値を多々入れる表があるのに、ワードで作成されて、縦横計も手入力しないといけない表がくるなんてことも。某省に多い?
現場(入力者)の苦労なんて、全然気にしていない。
⑥ 知識がない
効率的な表やデータ一覧を作る知識がないので、「ワク」を作っておしまい。入力や集計の段取りが分かっていないのも元凶の一つ。
⑦ 「カイゼン」より「根性」
自分で苦労して工夫するより、時間をかけてでも手作業でやった方が楽、という考え。
ワードで与えられた報告書をエクセルにして自動計算可能にするより、手計算でやった方が楽。わざわざ直すのは面倒。苦労して「カイゼン」しても、来年になれば、また様式が変わっていただいたら徒労だし、そもそも、来年は自分は担当じゃないかもしれない。だったら、無理することない。
時間がかかっても手計算でやればちゃんと終わるし、残業代も付く。
⑧ 力業で済んじゃう
⑦とも関連するが、複雑な計算式を使わなくても手作業でやっても何とかなる内容が多い。だったら、計算式云々を考えるより、手作業でやったやった方が楽。魚の釣り方を覚えるより、とりあえず手で魚を獲れればいい。
⑨ 生産性や効率性が求められない
効率化して早く仕事が終わっても、違う仕事が回ってくるだけ。
だったら、手作業で時間をかけた方がいい。残業代にもなるし。
電卓叩いている方が、頑張っているように見えるから。
⑩自分が分かれば(引継ぎなんで考えていない)
とりあえず、求められた表ができればいい。
とりあえず作った表だから、数値の出し方なんての記録していない。
来年異動になったら、後任が苦労すればいい。自分も苦労したんだから。
(ワードで作られた表は、ほぼ集計方法が残っておらず、元データがなにかもわからないなんてことはザラ。エクセルなら、まだ別シートに痕跡が残っている場合があるけれど、いずれにせよ、後任は「前回の表の集計方法の解析」から始めなければいけないから、無駄な時間がかかる。)
ざっと、こんなところでしょうか。
あまり整理されておらず、言葉足らずのところもあります。
もっとグチグチいいたいところも多々ありますが、とりあえずこんなところで。