[Excel]作表の基礎/御法度 数値にカッコを付けてはいけない
【まとめ】
作表時、数値にカッコを付ける際、やってはいけないこと
1 文字列としてカッコを入れる(カッコ内に単位を入れるのも御法度)。
2 カッコだけ別セルにする。
【説明】
前記事「[Excel] 作表の基礎 カッコのつけ方(基本編1)~文字(や数字)にカッコをつける~」では、文字にカッコを付ける方法をお示ししました。
作表では、数値にカッコを付けるセルを設ける場合が多々あります。
主には「内数」(再掲数)として示す場合です。
カッコの付け方は色々ありますが、先に「やってはいけない」(御法度)例をお示しします。
御法度ですが、実際はよく見かけます。
1 文字列としてカッコを入れる(カッコ内に単位を入れるのも御法度)
こんな表(↓↓↓)、見たたことありませんか?
何かの登録者数の表で、総数の下に、内数として継続者数を入力する表。
内数が上に位置する場合もあるでしょう。
これダメです。絶対。
なぜなら、(うち継続)の右の入力欄は、セル内に ( ) が入っています。数式バーを見ればわかります(↓↓↓下図参照)。
これだと、セルに数値を打ち込むとカッコが消えてしまいます。
カッコを残そうして、セルをダブルクリックしてから数値を打ち込むと…
マイナス表示になってしまいます(↓↓↓下図参照)。
これは、カッコ付の数値はマイナスとなるエクセルの仕様によるものですが、入力する人は、困惑してしまいます。
結果、文字列の方法で示したとおり、 最初に「’」を付けて文字列として数字を入力するしかないか・・・、となります。
そうすると当然、計算には使えません。
それでは、エクセルの意味がありません。
*右上の「(単位:人)」のカッコは問題ありません。単なる「見栄え」なので。(単位をどこに表示するのがいいかは、また別の課題ですが。)
分かりやすいようにと、単位をセル内に入れるのも御法度です。
当然、そのまま入力すると、カッコも単位も消えてしまいます。
セルをダブルクリックすれば「数字」は入れられますが、「数値(計算可能な値)」にはなりません。
また、数字を入れた分だけカッコがずれます(↓↓↓下図参照)。
このように、セル内にカッコを入れた表は、入力する人のことを全然考えていない表です。
あるいは、エクセルが分かっていない。単にワードと同じ感覚で作っている。
こんな表を作って照会したら、一遍で「ダメな奴」ラベルが付きます(それを指摘してくれる人がいたら、感謝すべきです。)。
セル内に単位を入れる愚かさについては以下でクドクド書いていますので、よろしければご覧ください。
・「[Excel]人数(数値)をカッコに入力させる様式の愚かさ」
・「[Excel]人数(数値)をカッコに入力させる様式の愚かさ【改善編】|
また、類似記事「[Excel]セルに単位を入れてはいけない(セルには数値だけ入れる)」もどうぞ。
2 カッコだけ別セルにする
こんな様式(↓↓↓)も結構見かけます。
カッコが別セルになっています。
あるいは「とじカッコ」と一緒に単位を入れている場合も(↓↓↓下図参照)。
これ、上の「1」よりは、はるかにマシです。
数値を入れるセルに数値を打ち込めますから(それが当たり前)。
なので、全くダメとも言えません。
しかし、カッコのセルに数値を入力してしまう恐れがあり、また、
入力欄が横に並ぶと、リズムよく入力できません(そして、誤入力)。
(いずれも、私なら、多分やってしまう。)
作る側にとっても、こういう表、大変じゃないですか?
入力セルが一つだけならまだしも、縦横にたくさん並んでいると。
しかも、幅が異なるセルが上下に並んだら、うまく整形できません。
また、「数値が入らなければ、あるいは0ならば、カッコは表示しない」というルールの表だと、対応が面倒です。
他方、メリットもあります。
例えば、「ひらきカッコ」をセル左端に配置したい、とか、「ひらきカッコ」と数値の間を少し開けたいとがいう場合。
ただし、これらのメリットはこの方法以外でも対応できます。
しかも、簡単に。
詳細は、数値をカッコで括る具体的な方法の次の記事で説明します。
というわけで、全くダメではないけれど、できれば避けた方がいいでしょう。
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