見出し画像

スタートラインにて

 最初に僕がお話を伺った時には正直それほどのめり込む案件だとは思っていませんでした。

 時期的に忙しかったこともあります。また「お役立ち道ねっと」とタイトルを聴いた時にサウンドが良くないと思いました。

 僕はヴィジュアルも大切ですが、サウンドで考えることも少なくありません。耳触りの良い言葉はやはり人の心に残ります。なのでブランディングをするときに最初にするのがタイトル決めなのです。

 が、なにか引っかかる。

 よく考えてみますと「お役立ち」って何だろう?そんな疑問が自分の中に沸々と沸き上がりました。

 この「お役立ち」という言葉が人に対して使われることが少なくなっている、そうした感じを近年の日本には感じていました。
「役に立つ」という言葉は主に新技術、新しいテクノロジーに対して使われていると。

 少子高齢化という言葉があたりまえ過ぎて聞き流してしまいがちですが、その影響は様々な場所に出ています。クライアントの企業も、飲食店、小売店も働き手不足で困っていました。
 その「困り」を解決するためにテクノロジーが使われます。
機械の導入、オートメーション化、AIの活用・・・
 
 「役に立つ」という言葉は「人」に向けられることがなくなりました。
つい最近でも、AIで創られたタレントがCMに出演するようになり、賛否両論が巻き起こりました。その中でも否定的な意見が「俳優・タレントの仕事が奪われる」というものです。
 
 しかし、企業としてはCMにAIタレントを起用するのは当然のリスクヘッジだと思います。不祥事によるトラブルも、所属事務所との軋轢もない。表に出ていないだけで、これは多くの人にとっての問題だと思います。
働き手が足りなくて、テクノロジーが「役に立ち」働き手が必要なくなった。

 そう、このままでは。
 
 いま、この「お役立ち」という言葉を掲げて、それを人に向けて行くことは何よりも現代社会に大切なことじゃないのか?
 そう思うと、この『お役立ち道ねっと』を広めていくこと、広めるためにクリエイティブ・プロデューサーとしてやるべきことが視えてきました。


演出家 クリエイティブ・プロデューサー 篠原有利(ゆーりママ)

https://twitter.com/artart61847673

ーらしさでつながり みんなで役立つー

https://oyakudachi-do.net/