おやじのハンバーグ@道の駅サシバの里いちかい序章2
おやじのハンバーグの営業スタイルは松阪牛一頭買いをしていた闇市を基本としています。
松阪市は松阪牛を中心に地域が完全に6次産業化し、牛一頭を余すことなく消費する技術と文化が成熟している最大規模の地域ではないでしょうか。
そして必然的に私たちのメニューも牛の部位をどう加工したら、お客さまに美しく召し上がって頂けるかが基本になり、ベースメニュー、派生メニューが生まれる仕組みができあがりました。
この仕組みにより、お客さまには、よりリーズナブルに高品質なメニューを楽しんでいただけるバックボーンが出来上がります。素材から押し込まれるので、メニュー開発も並大抵ではありません(汗
授けて頂いたものを余すことなく召し上がって頂く事、私たちの使命でもあり、生命線でもありました。
焼肉をメインとした松阪牛メニューワールド、そして更に高める豊富なデザートメニューを中心に、お客さまに非日常を楽しんで頂くスタイルが闇市でした。
この考えは今でも変わっておらず、松阪牛を出来る限り地産地消に置き換えたメニュー群を提供しています。
道の駅と言うとレストランが入っているところもありますが、専門店やフードコート的なスタイルのイメージだったので、我々の営業スタイルが反映出来るのかを危惧していました。
そこで私からマネージャーに質問したところメニュー規制は無く、何をやっても良いとのご返答を頂き、最終的に道の駅出店を決意しました。
町長が来店された際にお求めになったメニューは、おやじのカレー。ハンバーグと天ぷらとが付いたもの。その際に市貝町には日本一の牧場があり、地産地消でそこの牛を使って欲しいとの事でした。地産地消となると町や道の駅を挙げて取組んでいるものと思い、我々ももちろん仕入れルートはありますが、マネージャーに相談する事にしました。
当方のサプライヤーからも見積もりをとり返事を待っていました。出てきた見積りの結果は自分たちのルートで仕入れた方がかなり安かったのです。また我々はメーカー直で仕入れていますが、道の駅からの見積りはお肉屋さんからのものでした。地産地消とはお題目だけで、取りたって特別な仕組みを構築しているわけでも無いのかなと思いました。
牛の流通は既得権益で成り立っているので、生産者でも儘ならない事は、この業界では当然ですが、町長と言えども中々難しいだろうとなと思いましたので、自前での仕入れを進めていきました。