おやじのハンバーグ@道の駅サシバの里いちかい序章4
もちろん行政側から近づいてきたので、一縷の疑念が無かったわけでもありませんが、町長が直接来店され、町が来て欲しいと言っている事、その後の道の駅の方々の一生懸命さや既存の道の駅に中々入るチャンスも無いだろう事、自分たちのビジネスの将来性、そして何と言っても自分たちの営業スタイルが保証され、施設面でもお客さまにより多くの利便性をご提供出来る事等々スタッフ間で話合い道の駅出店を決定した次第。
同じ郡域、1市5町(二宮町が真岡市に合併し現在は4町)の中に道の駅が5駅存在する道の駅過密地帯。(茂木、市貝、芳賀、益子、二宮)しかも茂木、市貝は車で10数分の至近距離で同じ動線上に位置し、芳賀も旧道ではあるが、ほぼ同じ動線でやはり車で10数分。郡域内最後に出来た益子も市貝からの直線距離は、約15km、車で20分程度。
市貝は茂木、芳賀に挟まれ益子からの直線距離も一番近い。
茂木は県内初の道の駅で目の前をSLが通りロケーションも良く、同町内にはツインリンクもてぎを有する。
芳賀はロマンの湯を併設し利用者も多い。
その中で市貝は私的には地味な存在で立派な駐車スペースと大トイレというイメージ。大トイレに近い方の建物にジェラート店があり利用した事があったが、人気が無く伽藍としていた。向かいの店舗は入居していなかった。
その後も大トイレには何度か寄ったと思うが他の施設は利用した事は無かった。
賃貸借契約書等はマネージャーが芳賀の店舗まで持参し、説明を受けました。一般的な賃貸借契約書の内容でしたが、「1年更新」というのが気になり質問しました。「何故、1 年更新なのでしょうか、短すぎませんか」「いや、そっちが止めると言わなければ自動更新って書
いてあるでしょう」実質的にはそんな深い意味がないという説明でした。「だったら安心して事業に取組めますね」
芳賀で営業しながら運べる小物や休業日を利用して設置できるものを設置し始めました。大きなものは最後に一気に運ぶことにしました。
今までもそうでしたが、メインで使う牛の牧場や加工場は出来るだけ見学させていただく事にしていました。今までも松阪牛を始め、水沢牛、十勝若牛等々10 か所弱見学させていただきました。出来たら栃の木黒牛のファームも見学させていただこうと思っておりました。今まで見学した牧場はどこも衛生的に管理されており、牛も綺麗で素晴らしい牧場で
したが、1 か所だけ糞尿にまみれ、蠅の飛び交う牧場を見学したことがあり、もちろん使うことはありませんでした。
そうこうしている内に 11 月も半ば、見学の許可があり、案内していただけることになりました。小高い山(丘)の頂上付近に配置された牛舎は、骨組みは鉄骨造で十勝若牛の牛舎と似ているなと思いました。現地に着くと場長が案内してくださいました、もちろん清潔に管理され、牛の間隔も余裕のある、大型の牧場でした。町長も以前に日本一の牧場が市貝町にあるんだと胸を張っておられたことを思い出しました。
そしてメニューの決定や試作、追加の写真撮り、必要備品や機材の洗い出し、レシピ作成や帰宅後は写真加工、店舗デザイン用のステッカー、メニュー看板、ポスターなどのイラレ作業と発注などに追われました。出来上がった看板、メニュー、ステッカー、店内装飾なども自前施工。看板のスポットライトの設置は業者に依頼しました。
2021 年 12 月 18 日(土)にオープン決定。クリスマスマルシェだったと思いますが、マネージャーからの提案で出来たらそこがいいという事だったと記憶しています。芳賀店は12 月 12 日(日)まで営業し、翌日から残りの大型機器を運び込むことにしました。
重量の大きい機器は業者に依頼、自分たちでできるものはゲート付きトラックをレンタルして行うことにしました。
オープンまでの準備も恙なく進んでいた中、マネージャーからある方を紹介されました。今思えばその時の懸念がこの物語の始まりとも言えるでしょう。
序章から本編へ(続く)
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