母と一緒シリーズ🙋身体機能の変化をケアマネに繋ぐ
母に、排泄についての機能低下があることを知った。
トイレの心配が続く生活って
かなり暮らしにくい。
外出に消極的になるだろうし、
やりたいことも諦めて意欲も失くす。
きっとプライドも傷ついてしまうだろう。
自分の老いを受け止めることは、
心身共に痛みを伴うことなんだと想像する。
身体機能や運動機能の変化は
認知症の進行を見立てる大切な材料。
認知症の進行を遅らせるための手立てを考える最大のパートナーは、ケアマネさん。
気づいたサインはシェアしなきゃ。
まずは、母を近くで支え、介護や医療の手続きの窓口になっている弟に連絡した。
母の排泄の機能低下について、弟は知らなかった。
弟は、父が認知症を発症し、どんどん進行していく姿を目の当たりにし、様々な生活場面での困難に付き合いケアし続けた。
母についても心強い息子で、出勤前に母の様子をみて来てくれている。
それなのに、母からなんの相談もなかったことに弟は少し不満げだった。
「失禁の話なんて、息子にはなかなか話せなかったんじゃないかな。私は同性だから、少し話しやすかったのかもしれないよ。私なんか明日は我が身だしね。」
そう言って少し電話の向こうの弟の気持ちを探りつつ、担当ケアマネに伝えるべきことだと思うが、どのように進めたらよいかと相談をもちかけた。
一番良いのは、母自身が自分で身体の変化や困り感を伝えること。
だけど、きっと母は自分からは切り出さない。
私が近くに住んでたら同席して、母に水を向けることもできそうだけど…
私達から事前にケアマネに伝えるのはどうだろう。
弟は、勝手に私達がケアマネに情報を伝えたことを母が知れば「きっと怒って手に負えなくなる」と言う。
母は、良かれと思ってこちらから意見することを否定から入り、ヒステリックに暴言を吐き話し合いにならなくなることが多かった。
母の近くで暮らし、理不尽な仕打ちをさんざん矢面に立って見てきた弟は、母に対して厳しい評価だ。
事前にケアマネに状況を伝え、母からそれとなく聞き出してもらうのはどうだろう。
しかし、これは、こちらから根回しをしたことを母に知られないようにしなければいけない。これについても弟は、慎重に考えている様子だった。
その日は、私からの弟への情報提供ということで終わった。
ケアマネ訪問の翌日
母に電話をして様子を伺った。
「困っていること伝えられたの?」
「訊かれたことにしか答えないわよ」
「トイレに間に合わないことは?」
「最後に訊いてきたから、年だからそういうことだってあるって答えたわ」
ほう( ゚∀゚)上出来。
その上
弟からの要望があったらしく
デイサービスの利用を増やすことも提案されたと機嫌よく話し始めた。
「こんな元気そうなのに利用を増やすなんて恥ずかしいわよ」
と言いつつ
まんざらでもなさそう。
「こういう問題には、筋力アップが大切らしいわね」
以前母に、デイサービスの利用を増やす提案をしたときには、猛烈に拒否されたが、
今回は、排泄課題にからめてケアマネから提案されてあっさり受け入れたのか?
すぐに弟に連絡し
事前のケアマネへの情報提供と万全の打ち合わせに感謝を伝えた。
弟は、ケアマネから訪問前の電話連絡があった際、最近失禁があるらしいことを伝え、デイサービスについては、以前親族で利用料負担して通所回数を増やす提案をしたが、母には強く拒否されたことを伝えておいたらしい。
ケアマネからの訪問報告で、母から失禁について話があり、それにからめてデイサービスの利用追加を提案したこと。始めは拒否したが、冬季の3ヶ月のお試し利用を提案したところ、前向きな返事をもらえたとの報告を受けていたらしい。しかし、母がそれを素直に受け入れたのか心配していていたところだったと言う。
電話口では
とても機嫌よかったし、
「さすが、頼りになる息子だね」って言ったら、「そうだね」って言ってたよ。
と伝えた。
遠くに住んでいても
母の変化に気づき、支援に繋げる
家族としての仕事に
ちょっとだけ参加できた気がして
嬉しい出来事だった。