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サーチャーが持つべき7つの特質⑤~アドバイスを求め、 傾聴できること ~_コラム041

はじめに

このコラムは事業承継先のサーチ活動を続ける筆者が、日々感じたことを徒然に記録するものです。サーチファンドについて体系的に知りたい方はこちらをご覧下さい。

サーチ活動のための7つの条件?

スタンフォードGSBによる「サーチファンド入門(A Primer On Search Funds)」に、「How Do I Know If  A Search Fund Is Right For Me?(どうすればサーチファンドが自分に向いていると分かるか?)」という一章がありますが、そこでサーチャーに求められる特性が7つが挙げられています。

5つ目の今回は⑤Willingness to seek, and heed, advice(アドバイスを求め、耳を傾ける意欲)です。ごく簡単に略して傾聴力、あるいは聞く力です。

①Attention to detail(細部へのこだわり)
②Perseverance(忍耐力)
③Ability to build relationships and networks(人間関係構築力)
④Belief in one’s leadership ability(己のリーダーシップ力への自信)
⑤Willingness to seek, and heed, advice(アドバイスを求め、耳を傾ける意欲)
⑥Flexibility(柔軟性)
⑦Adaptable and modest lifestyle(融通が利く質素なライフスタイル)

2つ前の③Ability to build relationships and networks(人間関係構築力)のところで書いた内容と結構重なるように思いますので、宜しければこちらを参照下さい。

解説箇所を引用してみます。

買収企業のサーチ、投資スキームの組成や成約までのクロージング、CEOとしての企業経営といった重要なフェーズすべてを経験しているサーチャーなど存在しない。そのため、サーチャーは自らのネットワークを活用したり、ビジネスや個人で繋がった脈を駆使して、経験豊富な投資家や経営者からアドバイスを受けることが必要になる。

これまでの連載でも何度か申し上げていますが、私の場合は特にM&Aの経験が圧倒的に足りません。コンサル時代にファンドのビジネスDDをちょっとお手伝いしただけです。そして、開き直る訳ではないのですが、「経験不足」はサーチャー全員の所与の条件と言っても良いかも知れません。

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素直にアドバイスに従えるか?

さらに解説は続きます。

この点(アドバイスを聞くこと)は投資家にとって、資金を調達することと同じくらい重要なことなのである。賢明な助言を得ることができない、あるいはそれを素直に吸収することが出来ないサーチャーにとって成功は覚束ないものとなるだろう。

「資金を調達することと同じくらい重要」というのは実に面白い指摘だと思います。これはつまり、投資家にとっては資金提供するか否かの判断基準として言うことをきく相手かどうかが大事だということです。

PEファンドの場合を考えてみます。新社長を招聘するときにはすでに対象企業が決まっており、その後の事業計画もおよそ決まっています。つまり、ファンドからすると自分たちの目標にリーチする道を自分たちに代わって実現してくれる人が「プロ経営者」として相応しい訳です。

当然のことながらファンド=投資家は自分たちと考えを同じくする人にしか「プロ経営者」の仕事を依頼しません。そしてここはサーチファンドでも同じです。

ということで今回はあまり追加解説の必要がないような内容でした。次回につづきます。

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#サーチファンド #事業承継

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