冷たい所に安堵する。
路喫、深いフード、足元見て歩く。
どうしよう。
辛さも悲しみも無くなった俺は誰なんだろう?
幸せ、不幸せ、正義、悪
退屈な正しさに抗って居たくて
壊れたフリをしている。
此処までの道のりで
壊してしまった、壊れてしまった物達の
守り方を知っていた様な気がする。
後悔なんてしていないけれど、
壊して当たり前、壊れて当たり前の
逆張りにも飽き飽きしてきている。
見たい物や感じたい事がなんなのか。
何処に行きたいのか。
わからなくなってしまって居る。
誰かの暖かさに包まれて目覚める幸福な朝に
人を引き付ける魔力を感じない。
そして、そこに自分自身も幸福を感じていない。
いや、
もしかしたら感じない様にしているのかも。
誰かと眠って居ても
シーツの冷たい所に逃げてしまう。
暖かさや幸せから逃げる様に。
そこに落ち着き安堵してしまう。
居心地がいいのは、みんなのうらやむ所ではなくて
狭苦しい押入れの中の秘密基地みたいな所で。
そこにはいつだって一人で居る。
なんで?なんで?なんで?
なんでお前はわからねぇんだよ?
ってそんな感情で投げつける
一方的な感情が一番自由で、のびのびしている気がする。
暖かさや幸せに憧れを持ちながら。
冷たさに独りぼっちに苦しみに愛着を持って。
生きている。