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冬の服装から考える「主体性」

[選択肢を与える]

5歳の娘の朝の支度のことです。

5歳になった娘は、自分でその日の服を決めることが多くなってきました。

その日も「そろそお着替えしよう」と声をかけ、服を選んでくることを促しました。

その日選んできたのは、上下ともに薄手の服。

それを見て、「それじゃあ寒いから、変えてきな」と声をかけます。娘は「えー、これがいいー」と不機嫌になります。

結局、説得して厚手のトレーナー等をこちらが決めてしまいました。

後から振り返った時、とんでもなく、申し訳ないことをしてしまったと、猛省しました。

子供はその日の気温を予測したり、天気予報を見たりすることはできません。大人は、経験や検索をして「このくらいの気温ならこれ」と当たりをつけることができます。

自分で服を選んでくるように声をかけたにも関わらず「寒いからダメ。こっちにしな」と最終的に大人の言いなりにさせてしまいました。

これでは、子供が「自分で選ぶ」とか「自分で決める」ことはしなくなってしまいます。だって、大人が決めてしまうから。

ただし、そのまま薄手の洋服を着せるわけにはいきません。寒くて風邪をひいてしまいます。

だったら、最初から、「今日は寒くなるから厚手のものにしようか」と情報を与えたり、「AとBとCならどれがいい?」と選択肢を与えたり、すればよかったと思いました。

これは、授業でも同じことが言える気がします。

全て、教師の指示通りに動かすことはしたくはありません。かと言って、「自分で決めな」と言ったくせに、「そうじゃない」と強制的に方向転換していたら「主体性」はどんどんなくなっていきます。

その年齢、実態、前後の学習の様子等を加味して、その子にあった環境を作ってあげることが、教師の役割だと思います。

最初から何でも、自分で決め、自分で行動する子供ばかりではありません。

・見通しを持たせたらできる子

・条件や範囲を伝えたらできる子

・ツールを手渡せばできる子

・選択肢があれば、決めて、行動できる子

・最初は寄り添って支援が必要な子

これらに全て対応していたら、仕事がパンクしてしまいますが、個を見取り、教師が何をするか、何ができるかは常に考え続けたいと思いました。

#日々楽習

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