6月です。水無月と言います。梅雨時なのになんで「水が無い月」なのか、という疑問が湧く人もいるでしょう。このときにとりあえず辞書を引いてみようと思えるかどうか、そして手もとに辞書が利用できる状態になっているかどうか。この2点が重要になってきます。群馬県北部に「みなかみ町」というところがありますが、平成の合併以前は「水上」と表記していました。「みなづき」の「みな」は「みなかみ」の「みな」と同様で「水の」という意味です。「みなづき」は「水の月」ということで、田んぼに水を張る時期という意味とのこと。米の移植栽培は古くから行われていたようですが、苗床の温度管理ができなかった時代は今よりも田植えの時期が遅かったようです。
一方、英語のJuneですが、これはラテン語のmensis Junius(女神Junoの月)に由来するもので、Junoとは女性と結婚の守護神とされています。June brideはこのあたりから来ているわけですが、ラテン語の故郷にあたる地域が夏に向けて雨が少なくなるのに対して、雨が多く高温多湿な日本ではこの時期の結婚式は結構酷だったりもします。
で、ここまでは壮大な前置きです(笑)
「何?」と思ったら辞書を引く。それ以前に「何?」と思える好奇心が持てるようになる。このあたりは受験勉強においても大切なところです。「goの過去形がなんでwentなんですか?」「現在完了なのに完了しない用法って変じゃないですか?」みたいな疑問が湧くほうが学習として楽しいですし、持続します。英語が早く上達する人は必ずしもこのタイプの学習者ではないかもしれませんが、ことばに限らず学習全体で見た時には楽しく続けられることが大切だと思うのです。言語教師である持田は、ことばの学びにおいてもこうした「素朴な疑問」を大切にしていきたいと考えております。