沖縄ミリタリーのゲストが誇らしげに見せてくれた写真で感じたこと
こんにちは、ジュリーのスナックリアスでおしゃべりしよ。東京でゲストハウスをしたり、スナックのママをしているジュリーです。
きょうは「レコグニッション」について話をしてみたいと思います。
レコグニッション、これ認識とか承認という意味です。ビジネス用語として使われることも多くて、これはレコグニッションプログラムというような使われ方をします。
会社で従業員のパフォーマンス、お仕事ぶりや、ほかにたとえば、プロジェクトがうまくいったとか、そういったことに対して、
よくやりました
頑張ったね
素晴らしい
会社側がその従業員だったり、プロジェクトチームを賞賛、承認する仕組みのことです。よくやったね!っていうことですね。 よくやったねっていうことがお給料として反映されることはもちろんありますが、お給料ではない面で、例えば表彰するとか、例えば旅行券をそのチームに支給したりとか、そういうプログラムがあります。
私は大学卒業後就職した会社が外資系の会社だったんです。アメリカ系の外資系IT企業。その後同じ外資系でもヨーロッパに本社のある会社でも働いていました。専門は人事でした。なので、社員のモチベーションを上げるために、社員がやる気を持って仕事に取り組むために、レコグニションプログラムを立案企画して実施する、というのが、自分の仕事の内容になっていました。
結構難しいんです。 従業員は、評価してくれるんならお給料でもらいたいって思いますよね。かといって従業員の給料をどんどんどんどん上げられるっていうのもそうそうできない。お給料明細に昇給は見えますが、それって他の人に見える化されません。基本的には。基本的には、と書いたのはたまに同僚同士とか、内輪でいくら給料が上がったとか、給料いくらだ、っていうような話、飲み会とかそういうところでうちうちでされることなのかもしれないんですが。
従業員のパフォーマンスに対して
「光を当てる」という、
この人はこういうことで貢献したんです。
頑張りました。
賞賛に値しますね。
頑張りましたね。
これからも頑張ってください
期待しています!
っていう、スポットを当てて、みんなで認めて、褒め合うというか、そういったことって大事だったりします。
実際その私が勤めていた会社では年に1回ですね、レコグニッションとして、例えば業績が特に優秀だったチームにチーム旅行に行く権利を与えていました。社員旅行なんていまではちょっと古い、と思われるかもしれませんが、
ハイアチーバーズ(High Achievers)といって世界中から選抜された従業員がトップコントリビューター、非常に貢献した従業員としてご褒美旅行に招待されるんです。バリ島やプーケットなど、当時リゾート地として憧れられて場所。そこに集められて数日間みんなで過ごす。世界中からトップのマネージメント層も集まってきてパーティーです。招待される従業員はパートナー同伴で参加します。もちろん旅費もすべて会社持ち。
ほかに、サンキューレターというプログラムがあって、社員同士で、自分の期待以上のお仕事をしてくれたときに「ありがとう」っていう「サンキューレター」っていうのを渡して、そのサンキューレターを集めて、四半期毎にサンキューレターが集計されて、全体ミーティングで表彰していました。
数日前にエンゼルスタジアムの試合、野球観戦したっていう話を書きました。
野球の試合の前にエンゼルスタジアムの運営に携わった従業員、スタッフ、永年勤続の表彰式が行われてました。シニアなスタッフさんがその球場の真ん中に呼び出されていました。彼らに対してですね、
お疲れさま、ありがとう!
みたいな感じで、スタジアム全体、観に来ているファン全員からも、その表彰されているスタッフにおめでとう、ありがとう、よく頑張ったね、素晴らしいって、みんなで賞賛する。その場面に遭遇しました。それで、今回はレコグニッションの話をしたいと思いました。
日本の会社、日本のビジネスシーンでも、レコグニッションあるんだと思うんです、今は。ただ、昔はそんなにですね、多くはやられてなかったと思います。というのも、基本的に私が考える日本の会社の基準が
できて当たりまえ
やって当たり前
というレベルなんです。
できて当たり前、やって当たり前なので、普通にやってたら特に賞賛に値しないわけです。本当に本当にスーパー上回った時は特別にレコグニッションされる、というレベル。
日本社会って期待値とレベルが高い。
「この程度で、よくやってる、なんて褒めたら、こいつ手抜くだろ、まだまだ賞賛なんてしないよ」
レコグニッションを濫発しない。
ケチ。
アメリカ、
会社にとって大きな損失ないんだから、従業員はどんどん賞賛しよう!
というカルチャー。
レコグニッション過剰。
レコグニッションで私が思い出すエピソードがあります。
コロナが明けて、そろそろ訪日外国人が増えてきたなって実感した2022年の終わりの方でした。
ゲストが2人。男性。彼らはフィリピン人でした。国籍はアメリカ。沖縄のミリタリーの若者でした。彼らってパスポートなしで日本に来れてるんです。沖縄から休暇で東京に遊びにきていました。
彼らとおしゃべりしてて、すごいと思ったことがありました。何かというと、彼ら自分たちのついている職務、ミリタリーの中での自分たちの役割にものすごくプライドを持っているな、感じたのです。なぜかというと、訓練している自分の写真を自分のスマホの中にたくさん保存しているんです。
ひとりはミリタリーの音楽隊員で、自分が楽器を演奏している写真、かなりいい写真です。プロが撮ってる。専属のカメラマンが隊員の一人一人の写真を結構撮ってるんでしょう。そういう写真をスマホにいっぱい保存してあって見せてくれるんです。どうだ!って感じで。
もう一人は、いわゆる訓練、戦闘訓練中の写真。戦闘訓練、アーミー服着て、山の中。銃を構えてですね、訓練している。ヘルメットに草っぽいカムフラージュ。結構かっこいい写真を一番自分のお気に入りみたいにして持ってました。
それらを見て、すごいなと思ったのは、きっとこうやって彼らの晴れ舞台だったり、訓練の間中、そのベストショットを撮影するカメラマンがいて、その写真をミリタリーのみなさんにどういった形で配られるのか、買うのかちょっとわからないんですけれども、要は、
あなた見られてますよ!
ってことですよね。あなたの訓練だったり、演奏の時だったり、そういった瞬間瞬間、しっかり見られてるし、
あなたたちよくやってるよ!!!
っていう賞賛が日々送られてるってことなんですね、彼ら自身に。
これがいわゆるレコグニッションです。
彼らってこうやってレコグニッションを受けて、やっぱ見られたいとか賞賛されたいっていう気持ちありますよね、人間ですから。それをもらって、また自分のお仕事や業務、ミリタリーという役割、自分のパフォーマンスに反映されていくわけです。
好循環。
自分が見られて賞賛されてるからもっと頑張ろうということで、この仕組みが上手く回ってるんだろうなということをその時に感じました。
こういうことって、例えば会社に置き換えてですが、普段の会社の中でビジネスシーンで、社員の日々のベストパフォーマンスの瞬間を写真で捉えるって、なかなかそれはミリタリーと違うのでできないと思うんですが、例えば自分が上司というマネージャーという立場で、自分のメンバーが仕事をしてる中で、写真こそ撮らないにしても、そのよくやったよっていう瞬間瞬間をきちんと切り取って、見てあげられてるのかということと繋がるのかな、と思いました。なかなか難しいですよね。写真で撮ればいいって話じゃないですし。
しっかり見てますよ
っていうことを、やっぱり言葉なり、メールなのかな、今ってビジネスチャットなのかもわかんないんですけども、そういったところでバシッとそのタイミングを捉えてフィードバックしてあげる。レコグニッションするっていうのって本当に大事なんだなというふうに感じました。
今日はレコグニッションという言葉に関して私が感じたこと、アメリカってやっぱりレコグニッション上手く使ってますよ、という話でした。
スタエフでも語っています。
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