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Wishbassにオーダーした話 その2

前回までのあらすじはこちら。


ヘッド修復の下準備

お爺ちゃん「クリスマスシーズンは(配送のクオリティ的に)嫌だね。ごめんよ。直し方教えるね」

世界に一つだけのベース。私はリペアするという選択を選んだ。
ヘッドの修理にあたって、以下のものを用意した。

  • タイトボンド3(木工用接着剤)

  • クランプ

  • 結束バンド

  • なんか布

さすがAmazon。注文から半日で到着。
タイトボンド3(一般的なタイトボンドより強固に接着可能)

上記のものを用意。
帰宅が深夜の2時をまわっていたため、深夜テンションでリペアに入る。

深夜テンションとはいったものの、木材は生きているため、なるべく早めにリペアに取り掛からないと膨張or収縮で元のカタチに戻すのが大変になる。
スピード勝負(実際かなり部屋が乾燥していたため、若干収縮していた)。

接着タイム

まずはタイトボンドを希釈する。基本的にボンド7:水3の、いわゆるコーンポタージュ状態が望ましいらしい(木材の裂け目などに浸透させるため)。
不幸中の幸いで木目に沿って裂けていたので、接着力向上のため気持ち濃い目に仕上げた。あんかけくらい。

あんかけ。部屋が小学校の図工室の匂いになった。

これを裂けてしまった部分にしっかりと塗り込む。
塗った後に5分ほど表面を乾燥させると、より強固に接着ができるそう。

はみ出た部分は水拭きできれいに除去できる。乾燥後は研磨も可能。
些か薄い気もしたので、原液を最後に適量追加で塗る。

5分経ったので、はみ出た部分をふき取りながらしっかりとクランプで圧着。指板サイドは乾燥で若干反ってしまったので、結束バンド+適当な布で圧着。その後乾燥のため24時間放置。

深夜3時のガッチャンコ。

リペア完了

正確には16日の午前3時~18日の午前8時まで圧着していたので、約29時間経過。さすがにヘッドのリペアは初めてだったので、恐る恐るクランプを外し、状態を確認してみる。

割と普通に治りました。
試しに思いっきり引っ張ったけど、びくともせず。すごい。

指板サイドだけ反りでうまくハマらなかったが、後日研磨予定。
ぶっちゃけ演奏には差支えがないため「名誉の傷」として残しておこうか迷う。でもここを起点に裂けたら怖いので、しっかりと処理はしておく。

やたらと我が家の猫様方に人気。
オイルの匂いが気になる?

やっとMy New Gear…

ということでやっと弾けるようになりました。
この後は写真が多めのレビューです。

ボディ。右ホーンで戦える。そして驚異の3.7kgと軽量。
荒々しいながらも神々しい、非対称なヘッド。ニスの拭き忘れも可愛い。
パッと見ハイエンドベース。$500です。
お爺ちゃんが手作業で削り出したホーン。
直筆サイン入り。今度アクリルパネルで保護予定。
これぞ店味、釘のポジションマーク。
弦高が低すぎて全弦1-2Fがデッドポイントになっている。ネックの太さが33mmと極太。
7F弦高が4弦2mm、1弦1mmという狂気のローアクション。もちろん音はビビる。

最後に

なんだかんだで楽しかった約3ヵ月。
ヘッドが壊れて届くのは予想外だったが、いろいろな経験ができたのでプラスになったはず。

ちなみにお爺ちゃんに「ありがとう!治ったよ!」とメール。その後…

「great.. thank you for being sensible...」

と褒められました。ありがとう。

お爺ちゃんも高齢になってきて、一時は工房をたたむという話が出てきたり、おそらくこのチャンスを逃すと一生Wishbassを手に入れる機会がなくなってしまうということでオーダーを決意した一本。

ありがとう、お爺ちゃん、そしてkujiraさん。
最後にお爺ちゃんに送った記念写真を載せて終わります。

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