![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/56138051/rectangle_large_type_2_029d42791c6ab4ba9758ec6c3ed9545e.png?width=1200)
「逆天王山」という名のスパイスを見つけたので、思い切り振りかけてみたら、都営三田線の中が幸せになった。
この記事は恋する主婦サポーター、むぎちゃさんこと、さとうかずみさん(twitter)に寄稿して頂きました。「サッカー好きの人といつの間にか友達になってしまう愛犬家のようなサポーター」ことかずみさんの文章を是非お読み下さい。
OWL's Forestのメンバーによる寄稿ということで無料公開させて頂いております。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
2021年6月27日、日曜日。
「味の素フィールド西が丘」へ向かった。
J2の試合日程が出た時点で、栃木SCの試合には行けないのは早々に確定していた。
ただ、翌日の日曜日。サッカーの神様、流石、わかってるねぇ。
東京武蔵野ユナイテッドFC vs ヴィアティン三重。
味の素フィールド西が丘。
栃木からは、とっても近い遠征。それでヴィアティン戦が観られる。行かない理由がない。
この時のヴィアティン三重は、5月16日のアウェイ戦で、奈良クラブに勝利して以来、2負2分。4試合勝ちがなかった状態。
しかし、私は——。
5試合ぶりの勝利をかけて、勝利の女神になっちゃうよ!
とワクワクしていた。
こんなご時世なので、三重への遠征も自粛中。久々にヴィアティン三重の試合が観られればそれで良かった。サポーターの同志たちに会いたかった。
ただ、この試合の直前、6月21日。
ヴィアティン三重は、停滞したムードを変えたいという理由で監督の契約解除を発表した。そのためザワザワしていた。
どうなってるんだ……。ヴィアティンよ……。
Jを目指すクラブらしいことしてんじゃんよ……。
いや、Jクラブみたいじゃん……。
これが上を目指すクラブのやり方なんですか……。
これは、やはり西が丘。
この眼で確かめて来なければ。
肌で感じて来なければ。
しかし。
対戦相手。東京武蔵野ユナイテッド……。
おっと……。
今シーズン13節を迎えるが、いまだ勝ちなし。どのチームが勝ちを献上するか ババ抜き状態になっとるやないかい……。
逆にプレッシャーがかかる。
またひとつ、変な緊張感が増す。
と……。
今日のJFL、他のカードを見渡せば、もう1つあった。
FC刈谷 vs ホンダロックSC。
FC刈谷が東京武蔵野ユナイテッドと同じ状態。
今シーズン、JFLに復帰してから、まだ勝ちがないのだ。しかも、チラ見したSNSには、ホンダロック生ける伝説のサポーターの姿が。
最近鳴りを潜めていたロック総統。降臨するとか、しないとか……。
そのホンダロックもここ5試合程、勝ちがなかった。
これは、面白い。
変なシンクロ。リンクする2つのゲームを見つけてしまった。
運命。
今季初勝利を献上してしまうのは、我がヴィアティンか、ロック総統率いるホンダロックか。
逆天王山。
いろんな意味で、JFL下位順位の方でわちゃわちゃとしている。話題をかっさらうのどのクラブか……。
久々に乗った都営三田線の電車内。サッカー遠征ぐらいでしか乗ることのない電車は、あまり混んでいない。
そんな車内でひとり、盛り上がっていた!!
皆、自分の贔屓クラブの順位に一喜一憂し、対戦相手クラブが上だ、下だと
気にしながらゲームをみているであろう。
もちろん、ガッツリ、番記者並みに、分析し試合を2倍3倍楽しんでいるツワモノもいる。
正直、私自身、実はそんなに深堀りして試合を観ていなかった。
が、
順位も昇降格ラインばかり見ていないで、たまには、数字、データに隠れた自分なりのワクワクできるキッカケを掘り出す面白さもある。
ちなみに、この13節FC刈谷に今季初勝利を献上したのは、ホンダロック。JFL復帰後初の勝利。このカテゴリーでは11年半ぶりの勝利。
この時の、ホンダロックサポーターロック総統の御家芸。
乱入、そして訓辞について、我らが宇都宮徹壱先生がコラムに書かれいた。
結果、オイシイところ持っていったな、ロック総統。負けてもタダでは起きない。流石である……。尊敬。
さて、今後。
東京武蔵野ユナイテッドFCに初勝利を献上するのはどのクラブだろう。
ちょっとした運命のいたずら。そのスパイスで更に美味しくなった料理みたいなJFLを楽しんだ日。
帰りの都営三田線では、この日意気投合した某県のコミュニティテレビのスタッフさんと談笑。
試合を振り返りながら幸せに帰宅した。
ここから先は
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/62777060/profile_ec755af246f8b687ea3c51c493c1cdb9.png?fit=bounds&format=jpeg&quality=85&width=330)
OWL magazine 旅とサッカーを紡ぐWeb雑誌
サポーターはあくまでも応援者であり、言ってしまえばサッカー界の脇役といえます。しかしながら、スポーツツーリズムという文脈においては、サポー…
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?