ぐんまの駅うどん・なぜか好き/その3
先日帰省してきた折りに、念願の駅のうどんを食べてきた。
関東から離れて数十年。今の地域の味にも慣れはしましたが、やはりどうしても故郷の味が忘れられず、家族旅行でありながら個人行動の時間をつくり飛び込んできた。
群馬県は主食の一つにうどんが含まれるほどの小麦の産地。自分は、うどんが食卓に並ぶ率は米6に対して4くらいの環境で育ったので、夕食のメインとなっても違和感はない。
我が家での特徴としては、
1.茹で上げ、冷水で締めたざるうどんである。
2.汁は温かく、具も入る時がある。
3.おかずは少なく、ほぼうどんで完結することが多い。
点が挙げられる。
夏冬関係なく上記の状態で食べてきたので、いわゆる「いつもの」食卓だ。
基本的に麺類全般が好きだが、特にといえばうどんが一位に挙げられる。だが、麺は全国どこでも茹で麺なら入手可能だが、汁だけは作り方次第で地域性がでてしまう。市販のめんつゆも無難な調整がされているので、ずばりこの味というものには出会ったことが無い。当然ではあるが。
なので作ることで再現すると、出汁とカエシの問題に直面する。この点については追って深堀していきたい。
話は駅の立ち食いうどんに戻るが、地元の汁はやはり今の生活圏では味わえないものだった。特徴としては「甘さ」と「醤油感」だろう。特に関東圏のそば汁うどん汁は黒いといわれる。これはカエシの比率が高いことと、醤油の種類が(濃い口醤油ではないが)濃いためだ。
そしてカエシは味醂と醤油とで作るので、甘辛い。そして店によっては甘さが強く出ている場合もあり、こんかい頂いた駅のうどんはその「甘口」タイプだったので嬉しかった。
生卵と、竹輪天をそえて、熱いまま勢いで啜りこむ。あっという間に完食してしまったが、後のことを考えなければもう一杯行けたはず。それほどに関東のうどんに飢えていたのだ。
家で再現するも家族の評判はいまいち。かといって妥協しては理想の味から遠ざかってしまう。さりとて一杯分の汁を作るのは難しい。
また関東汁に対しての飢えが襲ってくるまでに、あの味を再現できるよう試していこうと心に決めた出来事だった。