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【第19回】ジェイムス・コットン・バンド/100%コットン

私は若い頃ノリの良い曲が好みだった。一時期「B'z」にハマっていて、B'zのお気に入りの曲を選んではテープ(当時はテープだったのだ!)に録音していたんだけれど、ノリノリの曲ばかりが集まってしまっていた。
最近はブルースに興味を持つくらいだから、渋めの曲に好みが変わってきたのだと自分では思っている。まあB'zは今聴いてもカッコいいけどね。そういえばブルースをコンセプトにした「ザ・セブンス・ブルース」ってアルバム好きだったなぁ。
そういった背景もありこの「ジェイムス・コットン・バンド/100%コットン」は聴く前からとても期待値が高い状態だった。なにせファンクとブルースの融合みたいな触れ込みだったものだから、ノリと渋さが融合してるって感じで勝手にイメージを膨らませていたのだ。
さらにコットンさんはマディ・ウォーターズのバンドでハープを吹いていたということもあり期待値はさらに高まっていた。そんな訳で購入のチャンスを伺っていたのだが、前回書かせていただいた、某大型レコード店の「5枚買うと20%OFF」にノセられて購入したのだ。
しかし、これが聴いてみるといまいちピンとこない。カッコいいはカッコいいのだけれど、いまいちハマるほど好きにはなれなかった。ノリはとてもファンキーだし、コットンさんのハープもとてもイキイキしている。
でも私にはなんか渋さというものを感じとれなかったんだよね。なんか聴いていて染み込んでくるものがないというか、スーッと身体から音が流れ出ていってしまう感じ。
特に「クリーパー・クリープス・アゲイン」という曲なんかは途中、ジングル・ベルのフレーズがハープで流れるんだけれども、ちょっとあまりにもやり過ぎな感じがして辟易してしまった。こういうところが魅力のLPなのかもしれないけれど、私にはちょっとファンクの方に比重がより過ぎていたのかなと思う。
まあ改めて聴くとやっぱりカッコいいなとは思うんだけど、ひと通り聴き終わったあとにもう1回という気持ちには全くならないんだよね。
もしもっと若い頃に、それこそB'zとかガンガン聴いていた時期に出会っていたらお気に入りになっていた可能性は十分あったろうなと思う。そう考えると音楽に出会う時期ってとても大事なんだね。そのうちクラシック音楽にグッとくるときもくるのだろうか。そうしたら今度はクラシックのLPについていろいろ書いてみたいなと思うけれども。
ちなみにこのLP、音自体は今聴いても古臭さを感じないレベルのものだと思うので、ファンクを聴きたいと思っている方であれば今でも十分オススメできるのではなかろうか。まあ私のファンクの認識って「ノリがいいよね!」程度しかないのだけれども。

ぶっ飛んだ(コットンが)
リズムにのせる
ファンキー・ブルース

季語はブルース。

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