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イベント『熊野古道一箱古本市』
尾鷲のブックトーククラブ『本夜茶會』。
その『本夜茶會』のメンバーの協力によって実現したイベントがあります。
それが『熊野古道一箱古本市』。
主催は『熊野古道一箱古本市実行委員会』となっておりますが、運営メンバーの中身はほぼ『本夜茶會』と変わりありません。
(後援は『カフェスケール』『ソルトグラフィック』『トンガ坂文庫』となっております。)
イベントのフライヤーは熊野のデザイン会社『ソルトグラフィック』(https://saltgraphic.com/)さんが作ってくれました。
(『ソルトグラフィック』の代表・デザイナーさんは『本夜茶會』のメンバーでもあります)
全国的にも開催されているイベント『一箱古本市』。
ひとことで言ってしまえば「本に特化したマルシェイベント」のようなものです。
会場は『土井見世邸』(https://www.doimise.com/)の庭。
(建物内は不特定多数が出入りするイベントが不可のため)
敷地内のスペースの関係上、大体20箱(店)の出店が可能で、各自与えられた区画内ならどれだけ本を並べて本を売ってもOK。
あくまで本をメインにしたイベントですが、本の容量を超えない量、という条件付きで本以外の物販も可能にしています。
2021年の11月に行われた『熊野古道一箱古本市』は、感染症の関係上、飲食での出店は取りやめになりましたが、過去、キッチンカーやカフェの出店もありました。
出店内容は基本的には『本』です。
来場者の目的も『本』です。
普通のマルシェやフリーマーケットは、出品内容も来場者の目的も様々なので、来場者も多種多様で、終始ごった返していますが、『一箱古本市』は、『本』を媒介にしたマルシェで、終始のんびりした雰囲気が流れています。
実際、マルシェイベントなどで飲食で出店すると、お店の人は自分のブースを離れられないくらい忙しく、他のお店の人やお客さんとも交流をする暇もないくらいですが、『一箱古本市』は、お店の人が他のお店の人やお客さんとも交流する余裕があるので、とても楽しいのが特徴です。
(本を放出しに来たはずが、また別のお店で本を買ってしまうという『内々での物々交換』のループが発生するのもこのイベントの特徴です)
何よりも出店者が楽しんでいるイベントとも言えます。
基本的に、出店者は、『持っている本の放出』なので、格安で本が出されます。
故に利益などはあまりありませんが、出店者が出店するモチベーションはそこではありません。
出店者同士、来場者とのコミュニケーションが、このイベントの最大のモチベーションになっています。
『熊野古道一箱古本市』には参加料がかかります。
あと、会場には募金箱を設置しております。
『熊野古道一箱古本市』の事務局は、集まったお金(参加費と寄付金)から必要経費(場所代やフライヤーの印刷代)を差し引いた金額で、新しく本を購入し、尾鷲市の図書館に寄贈しています。
現金で直接図書館を支援できないので、本の寄贈をしますが、図書館が望まない本の寄贈を避けるため(不要なマッチングを避けるため)、まずはこちら(実行委員会)で選書したリストを図書館に提出し、司書さんと相談の上、本を購入し、寄贈しています。
『古本市』と『本の寄贈』をセットにして、地域の読書文化向上に繋がればいい、と思っています。
特に近年、尾鷲では書籍を手にとって見れる書店(実店舗)が減ってきており、『熊野古道一箱古本市』開催の需要も高まり、開催するごとに各店舗の売り上げや寄付金が増えていってます。(来場者も増えていってます)
そういう『本の需要』に応えるためにも、定期的な開催は必要だと考えています。
図書館に寄贈する本の選書は『本夜茶會』のメンバーが、本の仕入れは『トンガ坂文庫』さんにお願いしています。
企画の最初から最後まで、本に関わり、そして最初から最後まで楽しいのが『熊野古道一箱古本市』です。
イベント名に『熊野古道』と付けているのは、同じフォーマットでの取り組みで、尾鷲市のみならず近隣の市町村でも実施してみたい、という想いからです。狭い範囲で地域を限定するようなタイトルを付けず、広域で行えるように、そして、人と人が本で『繋がる』ことが、熊野古道で繋がれた他の地域でも同時発生していけばいい、という願いを込めました。
ぜひ、出店者としても来場者としても、ご参加下さい。