「新型コロナウイルスの存在する世界で劇団はどう生きるのか?」第1回

どうもおはようございます!お笑いサタケ道場の佐竹仁です。

今日は「新型コロナウイルスの存在する世界で劇団はどう生きるのか?」という様な話をしていきたいと思います。
第1回ということでシリーズものになります。

お笑いサタケ道場は4月からその後の公演予定を全て白紙にしています。
その上でYouTube動画やnoteなどで発信をしています。
その辺りは他の劇団さんも実に色んなアイディアで取り組んでいると思います!
実際にどこの劇団さんも個性豊かで本当に面白いし、こうやって様々な発信が有ることに胸が熱くなります。

先日の「12人の優しい日本人を読む会」のYouTubeLiveは涙無くしては見れませんでした。

見事にネットの世界で演劇をやってくれていました。

お笑いサタケ道場では4月から毎月ボイスドラマをアップしていくことにしました。
この1ヶ月、様々なお客様から劇団を支援するお金をいただき劇団の維持と今後の活動へ使わせていただいています。

まず何より無料で公開している動画でありながらキャストやスタッフにギャラを支払うことができる状態になったという事、これが一番嬉しくて支援してくださった皆さんには本当に感謝しかありません。

お客様からの質問でこのボイスドラマは新型コロナウイルスが終息しても続けるのですか?というものがありました。

質問への答えとしては新型コロナウイルスが終息してもボイスドラマやyoutubeなどを活用した劇団活動は続けます。
さらにもっと発展させていくつもりです。

まずは僕の主宰する劇団「お笑いサタケ道場」ってどんな劇団?

劇団の詳細はお笑いサタケ道場HPをご覧ください。

5月2日に4月分として劇団初のボイスドラマ「呪空喫茶第一夜・無有少女」を公開し、徐々にではありますが再生回数も伸びています。
ありがとうございます!

徐々にとは言っても先月の4月1日から始まったお笑いサタケ道場チャンネル。
今までの視聴回数トップは4月1日にアップした毎日サタケ小説1日目「嘘つき爺さんの本当に本当の嘘のお話」でした。

無有少女はアップしてからわずか4日で抜いてしまいその後はどんどんと差が開いています。
これもひとえに楽しみに見てくれている皆さんのおかげになります。

本当にありがとうございます。

次回は5月29日に月刊お笑いサタケ道場WEB版「呪空喫茶第二夜・無有少女」が公開されます。

呪空喫茶第二夜無有少女チラシ2

このお話は全3話となっております。

今日は最初にボイスドラマをやろうと思ったきっかけや今後の劇団の展開などについて話していこうと思います。

今の僕たちは演劇公演を出来ない状況で、それでも自分たちが作品を作って世に発信できるのか?という挑戦する気持ちで始めました。

その中で2月から4月になるまで本当に色んな方法を模索しました。

様々な情報から新型コロナウイルスの終息はいつになるかわからないという事がわかってきました。
僕たちが再び劇場で公演が出来る様になるのが数か月先になるのか1年後なのか2年後なのかを決める事は出来ないと思いました。

であればいっそ、一切の劇団活動、役者活動を止めてしまって日々を生きるべきなのか?
新型コロナウイルスに気を付けながらも公演をおこなうのか。

お笑いサタケ道場の決断は新型コロナウイルスの終息がされるまでは一切の舞台活動をやめるというものです。

そもそも終息とはどういうことなのか?それ自体も考えないといけません。

僕が考えた新型コロナウイルスの終息とは以下の様なものです。

「他のインフルエンザなどと同じように治療薬とワクチンが開発される事」
「一般の人が十分にその予防や治療が受けられる事」

現状を考えると新型コロナウイルスが消える事は不可能です。
何かすごい発明でもしてウイルスを消し去る事が出来ない以上、このウイルスと人類は共存するしかない。

また今後世界はこのウイルスと共存するにあたって今までとか違う価値観(ソーシャルディスタンスなど)を必要とされます。

正直なところ僕は思うんです。
新型コロナウイルスは治療薬が出来ても、ワクチンが出来ても、リスクは残ります。
インフルエンザ同様、風邪をこじらせたり、肺炎になっちゃったり、確率的に命の危険を伴うリスクが存在します。

だから今これだけのリスクがある状態で公演はしたくありません。
大切な人たちを、回避できるはずの危険にさらしたくありません。
それで自分が生きていけなくなるんだったら腹を括って諦めます。

でも、足掻きます。

3月の終わり、
僕は、僕が心の底から尊敬して仲間だと思っている演劇仲間に
「公演を延期にしてください」
といいました。

どれだけ彼らがその公演を大切にしていたか、どれだけたった一つの公演に全力を注いでいたか、その先の自分たちの未来の公演へ夢をもっていたか知っていたのに。
いや、知っていたからこそ、公演を延期にしてほしいと頼みました。
本当に悔しくて、悲しくて、自分の無力さを感じました。
彼らが作ってお客様に届けられるはずだった作品を、あと本当に数日で見せる事が出来ていたのに。
あそこまで作り上げていたのに。

延期の理由は僕なんかの言葉が原因ではないと思います。
彼らは僕なんかより遥かにちゃんと物事を考えていましたし、現状を常に見つめていました。

でも、僕はそれでも、自分自身が彼らにその言葉を言ってしまった事を一生忘れる事は出来ません。

この新型コロナウイルスの影響で沢山の表現者が自分たちの判断で公演を中止しました。
自分たちの手で自分たちの人生をかけた作品を、まだ幕も上がっていなかった公演の幕を下ろさなければいけなかったんです。

そのすべての表現者に、公演を命がけで成功させようと奮闘してくれていたスタッフに、観る事を楽しみにしてくださっていたすべてのお客様に、心から大好きですと言いたいです。

すいません。おっさんに大好きですと言われてもキモいだけですよね・・・
言い直します。

「皆さん愛してます!」


周りに甘いとかぬるいとか何と言われてもいいです。
僕はこの大好きな世界を大切な仲間と共に生きていきたいと思っています。

だから、足掻きます。
僕が演劇を始めた時、教えられた言葉
「幕が下りるその最後の瞬間まで足掻いて足搔いて足搔きまくれ!」

だから僕たちは創作をし続けたいと思いました。
これは偉そうな思いでも、逆に演劇だけがすべてというわけでもありません。

作りたい衝動が抑えられないんです。
全身全霊で物語を作って、劇団の仲間と、それをお客様に届けたいと思ったんです。

ただ、僕が素晴らしいと思って生涯をかけて生きたいと思った演劇、お芝居、創作、そういう世界を僕は続けていきたいと思うのです。

熱い演劇愛をぶちまけてしまったところで長くなりすぎたので今日はここまでにしておきます💦

次回の記事ではどうして舞台演劇を主としてきた劇団がボイスドラマをやろうと思ったのか書いていきたいと思います。

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