Create Owarai -地域共創型まちづくりプログラム- 開催にあたって
こんにちは。Owarai Quest(大洗クエスト)の萬里小路(までのこうじ)です。
この度、2023年1月-3月の3ヶ月間、茨城県大洗町で「Create Owarai 〜地域共創型まちづくりプログラム〜」を大洗クエスト主催にて開催することになりました。こちらのnoteは、プログラムを開催するまでの経緯と背景について書いていきたいと思います。
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Create Owarai で結成した大洗クエスト
序章・結成
Create Owarai プログラムは、昨年度(2022年1月-3月)に開催された地域課題解決を目的とした実践型プログラムで、昨年度は大洗観光おもてなし推進協議会主催にて「笑顔をつくる遊び創りワークショップ」として開催されました。大洗クエストはこのプログラムに参加をした、私も含む町外在住の3人のメンバーで結成をしました。その当時の経緯を書いたnoteが以下になります。
初めて開催したイベント
昨年度のプログラムは、3つのテーマ(「砂浜」「酒蔵」「キャンプ場」)で、町内の事業者と参加メンバーが連携協力し、3ヶ月間で観光コンテンツを企画・制作し、プログラム最終日にイベントを開催するという内容でした。大洗クエストはキャンプ場をテーマに、町内に3つあるキャンプ場の「大洗キャンプ場」をフィールドに、新しいアウトドア&アートのあそび体験を提案するという目的でイベントを実施しました。イベント内容を書いたnoteが以下になります。
イベント当日
3ヶ月間の企画と準備を経て、結果的に当日は32名の方がイベントに参加していただき、たくさんの笑顔が生まれた1日となりました。(最後に撮った記念写真がそれを一番体現していると思っています。)そして当初、メンバー3人とも3ヶ月のプログラムに参加して終わりという意識で参加していたと思うのですが、3ヶ月の取り組みやイベント開催を通じて、3人とも「もっと大洗に関わってみたい!」という意識に変化していることに気が付きました。そのことをイベント後の懇親会で意思確認をし合って、正式に大洗クエストとして活動を継続することが決まりました。イベントの振り返りを書いたnoteが以下になります。
第二章・始動
プログラム参加者という立場から正式に1団体として活動をスタートすることが決まったタイミングで、新たに2人のメンバーが一緒に活動したいと声をかけていただきました。新たな仲間が加わり、新体制は5人で活動をスタートしました。また、私(萬里小路)自身もCreate Owaraiでの取り組みを通じて、町役場の方にご縁をいただき、2022年5月から地域おこし協力隊としてまちづくりの仕事に関わることになりました。新しい仲間について書いたnoteが以下になります。
自分たちでプロジェクトをつくる
新体制になってからは、「大洗魅力発掘プロジェクト」を立ち上げて町を探索するフィールドワークイベント(7月・10月)を開催したり、町の新たな巡り方を提案するマップを制作したり(現在進行中)、地域コンテンツを体験するワーケーションプログラム(12月)を実施したり、全国各地の地域で活動する方の挑戦に迫るLocal Quest Lab(10月から月1)の運営などを約8ヶ月の間に行なってきました。全てメンバーのアイデアから生まれ、実現に向けて一つひとつカタチにしてきました。これまで活動してきたプロジェクトを載せているページが以下になります。
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関係人口であるメンバーが関係人口を増やす
ミッションを言語化
昨年度のCreate Owarai プログラムの中で、大洗クエストの活動指針となるミッションとして「大洗町を冒険の拠点にする」を言語化しました。というのも、チーム名にあるクエストは「冒険」というキーワードから生まれました。そして、活動をしていく中で、次に「冒険の拠点」とはどんな場所かを独自に定義することができました。それが以下の3つになります。
この3つの定義はすべて自分たちの経験からできたものです。Create Owarai プログラムに参加したメンバーで大洗で新しいことをはじめ、プログラムやプロジェクトを通じて町内・町外といろんな方に出会い、それらの企画・運営を通じて自分自身が学びや刺激をもらって成長を実感することができているんです。
関係人口の創出
自分たちの活動指針が定まって、大洗町での活動を通じて徐々に町との関係性もできてくる中で、大洗クエストのミッションは行政用語でよく使われる「関係人口の創出」にリンクしているのではないかということに気がつきました。総務省の関係人口ポータルサイトには以下のように定義・図解されています。
自分ごと化する
要するに、地域づくりに参画する私たちが、大洗町の関係人口の当事者として同じように地域づくりに参画する人たちを増やしていこう!というのが大洗クエストのミッションでもあるのです。私たちは活動する上で大事にしたい5つの価値観を言語化しているのですが、その一つに「自分ごと化する」があります。私たちが当事者意識を持って、地域の魅力や課題を発掘・発見すること、その魅力を活かした企画や課題解決につながる企画を自ら実践すること。この考え方が根底にあるからこそ、関係人口の当事者として関係人口を増やす取り組みが成立するのだと思っています。
自治体の計画と連動する
また、もう一つ大事な視点として、大洗町という地域で活動する以上、大洗町(自治体)が目指す方向に連動・連携することがあります。そのため、大洗クエストの活動は自治体が策定した第6次総合計画を意識して取り組んでいます。特に、基本目標2の「人を惹きつけ、多様な人材が活躍する地域づくりを実現する」をベースに、政策2-2-3の「交流と移住定住の推進」や政策2-4-1の「協働のまちづくりの推進」に貢献する活動を心がけています。
Create Owarai プログラムを継承する
このような思いと考えを言語化しながら大洗町で活動を続けていく中で、「私たちが結成するきっかけとなったCreate Owarai プログラムを今年度も開催したい」「自分たちがこれまでに体感・体験してきたことを伝えたい」という思いになってきました。その思いを昨年度の主催者である観光協議会の方に伝えたところ、「ぜひ大洗クエストでプログラムを引き継いでほしい」という嬉しい返答をいただきました。また、その思いをメンバーにも伝えたところ、「一緒にプログラムの企画・運営をやろう」と言ってくれ、開催に向けて昨年10月頃から企画がスタートしました。
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今年度のCreate Owaraiプログラムの概要
地域共創型まちづくりプログラムとしてアップデート
昨年度は観光協議会が主催で「観光資源」×「遊びづくり」を軸に設計されたプログラムでしたが、今年度は私たちが主催するということで観光と遊びを広義にとらえて、町との関わりしろを増やすために、「地域資源」×「まちづくり」を軸にした地域共創型まちづくりプログラムとしてアップデートすることにしました。一方で、プログラムの期間(1-3月の3ヶ月)や3つのテーマ数、地域の事業者をテーマオーナーに立てて、参加メンバーがチームを結成して取り組む枠組みは昨年度のを活かすことにしました。
大洗町に限らない全国各地の地域課題ではありますが、急速に進む人口減少や少子高齢化、地域経済の衰退、感染症の流行による観光客の減少等の課題が顕著となっており、3つのテーマは私(萬里小路)が大洗町のまちづくりに関わる中で、優先度の高い課題として設定をしました。また、これらのテーマは自治体や地域事業者などの町内の力だけでなく、様々な経験・視点・アイデアを持った町外の人たちとの連携・協力なしでは、解決やより良い方向に進めることは難しいと感じています。
プログラムのコンセプトは「Co-Work(共働)&Co-Creation(共創)」
その上で、町内の事業者と町外の参加者の方々が一緒にまちづくりを行うために、また、参加者の方々がプログラムを通じて大洗町の関係人口となるために、「Co-Work(共働)&Co-Creation(共創)」がポイントになると思い、今年度のプログラムのコアとなるコンセプトに設定しました。そして、このコンセプトをさらに具体化したのが以下の6つのCです。
”Owarai"には2つの意味がある
余談になりますが、通常、大洗は英語で「oarai」です。ところがCreate Owaraiは「owarai」とwが1文字入っています。その点も大洗クエストとして「大洗」と「大笑」の2つの意味を持つと独自に定義し、このプログラムを「大洗町の地域づくりの担い手をつくること」と「笑顔の溢れるまちをつくること」の2つの目的として設定しました。
プログラムのゴール
プログラムは3ヶ月(実際は70日程度)の短期間での進行となります。昨年度参加した実感としては本当にあっという間だったという感覚です。ただ、逆にいうと70日しかない時間をどう有効活用するかという選択と集中ができたのも実感として強いです。その限られた時間の中で、主催側として期待したいゴールを2つ言語化しました。
アウトプットに期待していること
①のゴールであるアウトプットをするにあたって、以下の3つの要素を反映できたら良いなと考えています。ただし、主催(というより萬里小路個人)のエゴでもあるので、あくまで参考として明示したいと思います。というのも、このプログラムは、参加者の方がオーナーシップを持って、主体的に取り組みことが一番大事なことだと思います。
また、私(萬里小路)として現状の大洗町の弱点だと感じている点もここでお伝えしたいと思います。それは、観光を中心に様々な資源・コンテンツ(=点)が存在する一方で、それらの点を全体感で捉えて企画・編集する視点(=線)や、それらの線をより広く共有・発信する視点(=面)がまだまだ弱いと感じています。必ずしも線にすること、面にしていくことが正しいとは思ってはいません。ただ、まちづくりというより大きな視野で町を捉えると、強みである点をより伸ばしていける考え方であると思っています。
そのため、私は今回のCreate Owarai プログラムでは、参加者の方々がアウトプットをしていくプロセスや企画する際の視点・見方・着想など、目に見えない部分を特に意識してみたいと考えています。その知見やノウハウを大洗町へフィードバックをし、まちづくりに取り入れていくことが今回の私のアウトプットであり、ミッションです。
5人のテーマオーナー&コーディネーター
今年度、Create Owarai プログラムを開催しようと決めましたが、私一人の力では実現に向けてなかなか一歩踏み出すことはできませんでした。今回、快く企画に賛同してくれ、協力していただく5人のテーマオーナー(地域事業者)と3人のコーディネーター(事務局)をご紹介します。
プログラムの工程
現時点での想定になりますが、現地2回とオンライン4回の全6回のプログラムを予定しています。詳細は各テーマのコーディネーターを中心に、ご案内やサポートをしていきます。
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最後に
大洗クエストの結成から今年度のCreate Owarai開催の背景、プログラムの概要を書いてきましたが、読んでいただいた方に少しでも理解と共感が図れればと思っています。先ほど「私一人の力では実現に向けて一歩踏み出すことはできません」と書きましたが、その感覚をより強く持つ機会になったのも昨年度のCreate Owaraiでした。一緒に同じ目的に向かって行動するメンバーがいることで、自分一人では思いもつかないアイデアが生まれたり、自分一人ではできない企画・運営ができます。
このように仲間とお互いの思い・考え・感覚・特性などの理解と共感が進めば進むほど、アイデアは豊富になり、できることは大きくなり、自身の学びと成長につながることも大洗クエストの活動を通じて強く感じてきました。今回のCreate Owarai プログラムもその幅と輪を大きくする時間に、学びと成長につながる機会にできればと思っており、プログラムに関わる一人ひとりの理解と共感を大事にしていきたいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。
Owarai Quest 萬里小路 忠昭
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