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【トークレポート】Local Quest Lab ゲストトーク(2023年8月)

こんにちは。Local Quest Lab主催の大洗クエストです。

- Local Quest Lab
Local Quest Labは地域のことを地域に関わる人同士で探求していくコミュニティです。全国の各地域で「地方創生」や「地域活性化」など、様々な地域課題に対して知恵を絞って試行錯誤を繰り返しながら、より良い地域社会の実現に向けて活動する人たちの背景・過程・成果・挑戦を見える化し、地域に関わる・関わりたい人同士のつながりをつくることを目指しています。現在、月1で地域で活動する方をゲストに迎えて、活動内容について聞いていくオンライントーク会を開催していきます。
→詳細はこちら

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Today's Guest

2023年8月のオンライントークのゲストは、茨城県常陸太田市をフィールドに人口が減少しても豊かに暮らせる日本を目指し、人と人を繋ぐコーディネートに取り組む塚田さんの思いと活動について迫っていきました。

1984年茨城県の下妻市生まれ。2002年に進学を機に上京。 2004年にカジュアル衣料チェーンへ就職し、マネジメントなどを学ぶ。 2011年に広告写真スタジオへ転職し、撮影術を学ぶ。その後、大量生産・消費に疑念を持ち、パーパスを探す放浪の旅に出る。 数多くの方々のおかげで重要な気づきを得て、2013年頃からフリーランス。 子育てを考え2017年に常陸太田市へ移住し、地域おこし協力隊を経て2020年に一般社団法人いまぼくらとを設立。人口が減少しても豊かに暮らせる日本(主に地方)を目指し、人と人を繋ぐコーディネートに取り組む。 常陸太田市地域の人事部(2023〜)/ iBARAKICKコーディネーター(2023〜)/ いばらき移住サポーター(2023〜)/ 茨城県地域おこし協力隊サポーター(2022〜)/ 常陸太田市移住コーディネーター(2017〜)/ KENPOKU PROJECT E コーディネーター(2020〜2023)他

※イベントページ詳細はこちら

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Today's Quest Words

- Today's Quest Words
ゲストとのトークで気になった言葉の中から、「地方創生」や「地域活性化」につながるキーワードを3つピックアップします。こちらのトークレポートは、トークの詳細や一言一句をお伝えするのではなく、キーワードをもとに各々が解釈して、考えるきっかけを提供したいと考えています。

①同じものを見てるようで人によって見てることは違う
②その人がその選択をしたことで本当に幸せになれるかどうか
③大量生産・大量消費の世界からシフト

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Editor's Note

Editor's Note
Local Quest Lab主催のOwarai Questメンバーによるあとがきとして、ゲストの印象や気づきを主観で書いたメモになります。

塚田さんは、自分の中にある問いや疑問、接する方の課題や悩みと向き合い、自分にできることに集中しアクションしている方で、どんな物事も学びに変えることができ、主観と客観を常に持ち合わせている印象だった。

専門学校を卒業してアパレル業界に飛び込んでからカメラマンに職を変えた。その時に、「大量生産・大量消費」に対して疑問を持つ。お店で洋服を販売している時は当たり前で気にならなかったことが、カメラマンとしてものの価値や魅力を伝える側になった時に、ふと疑問に感じた。

そこから自分が仕事する意義や目的みたいなものを見つける時間が増え、日本中を旅するようになった。そこで地域の人たちの自立した姿や生きる力の凄さを感じた。なんでも揃った不便や不足の少ない都市的な暮らしに慣れてしまうと、何かに依存した生き方が当たり前になってしまう。

そこから地域への関心が高まり、家族や子育てなどライフステージの変化に伴って、自分たちが暮らしたい場所を考え始める。塚田さんは茨城県出身で、子供の時に遊ぶものが少なく、自分でつくることが多かったそうだ。そのため、自分の子供に対しても親や大人が与えるのではなく、好きなようにやってみる生き方をしてほしいと考えている。

地域を巡る中で家族で訪れた常陸太田市。たまたま立ち止まった田んぼの真ん中でふと深呼吸をした時、直感的に「ここだ」と感じた。そこから家や仕事、生活、子育てなどについて調べて、条件をクリアして移住が決定する。

移住後は地域おこし協力隊として、常陸太田市の移住定住の促進に取り組む。ただ、人口減少や少子高齢化などの社会課題に対して行政と地域側での課題認識にギャップを感じたそうだ。世の中やメディアの多くは「地方はこのままではやばい」と言っているが、地域にいる人たちはそこまで困っている様子は感じられない。

そんな時に協力隊の先輩から「同じものを見ているんだけど、実は一人ひとり立場などによって全然違うものを見ている」という言葉をいただいて、人によって見方や視点は異なるんだと気づく。内だけでなくもっと広く外もみて課題を捉えていくきっかけになった。

3年間の協力隊活動では移住支援の基盤づくりができた。移住を考えている人との向き合いにおいては、どの地域に移住するか、そこでどのような人生を送りたいかはその人が決めることであり、自分の役割としては「その人の選択が本当に幸せになれるかどうか」で、その選択ができる情報や選択肢をプレゼントすることだと考えている。

「単純に地域に人が増えれば良い」「これが正解である」という考えではなく、一人ひとりの人生に向き合って、その人なりの答えがあるという考えで、そのために自分は何ができるかを大事にしている。移住7年目を迎えた現在、運営管理をしているお試し移住施設に訪れる方や移住する方は増えてきた。

そういったマインドで地域で仕事を続けてきたことで、今では市の仕事だけでなく、県やエリアからも仕事依頼があり、活動領域や影響範囲がどんどん広がっている。その中で新たな人との出会いもあり、新たな学びもあり、人とのつながりの大切さや人への感謝の気持ちがどんどん大きくなっている。

最後に、今後についての話では、」ワクワクすることをコクリエイトしていきたい」とおっしゃっていた。自分一人ではなく、みんなでつくっていくこと、一人ひとりの良いところを活かしていくこと、その中でインクルージョンや相乗効果みたいなものを生み出していくことに関心があるという。

大洗クエストも大事にしている価値観に「ダイバーシティ・インクルージョン」や「コ・ワーク&コ・クリエーション」がある。塚田さんのお話から、私たちの活動に活きるヒントや共感できるところがたくさんあり、勇気と希望をたくさんいただいた時間だった。

執筆:大洗クエスト 萬里小路忠昭

今回のお話をフルで聴きたいという方はstand.fmで配信をしています。
(9/4-9/7の4日間に渡って放送予定です。)

次回は2023年9月に開催予定です。次のゲストは塚田さんにご紹介していただく予定です。イベント案内はこちらのPeatixページでご案内します。お楽しみに。

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