あるオタクの嘆き
「お笑いエッセイ企画」とは、
こんにちは。このエッセイ企画の共同主催者という形で携わらせていただいています、あっきーと申します。
主催のくれないちゃんのとても面白そうな発案に“乗らない手は無いぞ”と、この企画を立ち上げるお手伝いをさせて頂きました。
参加してくださった方々の文章や、これを読んでくださる皆様の反応がとても楽しみです。
ぜひ最後までよろしくお願い致します。
私は地方に住むお笑いが好きな、しがないフリーターです。
ライブを観たり、SNSをチェックしたり、ラジオを聴いたりなど、毎日毎日お笑いを追いかける生活を5、6年程過ごしています。
そんな私ですが、お笑いファンをしている中で不満があります。
それは「地方のオタクって、めっっっっっちゃくちゃ嫌だなあ〜❗️❗️❗️❗️」という事です。
これってどんなもののファンになっても言えることなんでしょうけど、地方って見れないものや出来ない事が多いし、何をするにもお金が余計に必要になるんで本当に嫌なんですよね。都市部のオタクさんが羨ましい!
このエッセイでは、そんな地方に住む1人のオタクの嘆きを書きたいと思います。
地方勢が辛いとはいえ、コロナ禍の影響で配信ライブが増え、前よりは地方在住でも楽しめるようになりました。これは本当にコロナ禍になって唯一嬉しかったことです。
しかも通常のチケットより安い値段で、アーカイブ付きで期限内なら見返し放題という何とも良心的なサービス。
じゃあ別に地方でもいいじゃん!と思われそうですが、全然そんな事はありません。
何故なら既に生ライブならではの素晴らしさを知ってしまっているからです。
お笑いライブというのは映画のようにただ観る訳ではなく、体感するもの。その場の熱量やウケなどの空気感が更に満足度をあげてくれると思うので、やはり配信ライブでは味気なく感じることがあります。
私は現地でしか感じられないネタの迫力や、周りお客さんの笑い声だったり一つ一つの反応が、“特別な空間”にいるという風に思えてとても好きです。
そして1度これを経験すると、次も絶対に現地に行きたい‼️と強く思うのようになるのですが、中々そうもいかないのが地方勢。
私の場合ですが、行き帰りの交通費はもちろんの事、ライブは夜の場合がほとんどなのでその日中に帰れないことも多く、その分宿泊代なども多くかかる為、遠征できる回数はどうしても限られてしまうのです。
それに比べたら遥かにお金をかけずに生でライブを観ることが出来る都市部のオタクさんは良いなあと思うし、ただお金だけの事ではなく「今日ライブ行きたい気分だから行こうかな」という様なフッ軽的な行動が取れてしまうのもとても羨ましく憧れています。
なので気軽にライブに通う事が出来る皆さんは、勝手ながらもっとその日常を素晴らしい事だと思って楽しんで欲しいと思います。
ライブに赴くことが大変ということ以外にも地方オタクが嫌だなあと思うポイントがあります。
それはお笑いを語れる友人の存在です。
SNSを通じてお笑いが好きな人と交流を深める事は可能ですが、リアルで会うということが難しいというのも地方オタクの悩みだと思います。
こうした企画が出来ることも含め、SNSでの交流が出来ることはとても良い事で、交流を深める中でかけがえのない大切な友人も出来ました。
しかしSNSから離れてしまえばひとりぼっち。特に私の周りの家族や友人は全くお笑いに関心がないので、一切話すことが出来ず寂しい思いをしています。オタク同士で会って交流している投稿を見かける度に羨ましくてたまりませんでした。
しかしコロナ禍が明けたことで、ようやく遠征が出来るようになり、そこで私もやっとX(Twitter)で仲良くなった人たちとリアルで会う経験をすることが出来ました。一緒にライブを観て、語りながら食事をしたり、遊んだり、行動を共にしている時間全てが楽しくて本当に嬉しかったです。
ですがこれも生ライブと同じで、1度経験してしまえば通常の生活では物足りなくなり、余計に寂しさが増してしまいました。
今は毎日フォロワーさんと会っていた時間に戻りたいなあ、また一緒にライブ観に行きたいなあ、と思いながら過ごしています。
なので都市部に住んでいる者同士であれば、予定が合えばいつでも遊べるというのは本当に羨ましいです。
有難いことに、次の遠征先に決めている大阪では、主催のくれちゃんを含め私に会いたいと言ってくれる方が何名もいらっしゃるので本当に嬉しいです。幸せ。もはやライブではなくフォロワーさんと会うことが目的の旅行になりそう。
この他にも、放送されない番組やラジオ、会場限定特典など、地方が嫌だなあと思う場面は幾つもあってちょっとだけイライラしたりもするけれど、なんだかんだ楽しく毎日お笑いを追いかけています。
遠征だって普段出来ない事が出来るからこそ、より濃い思い出として残るんだとも思います。
まだまだ行ってみたい劇場は沢山あるし、生で見てみたい芸人さんも沢山いるし、大好きなフォロワーさんとは沢山遊びたいし、賞レースなんかも一緒に観て応援したいし、やりたいことは山積みだから、年に数回しかできないけれど、ちょっとずつ最高の思い出を作っていきたいです。
都市部のオタクに憧れを抱き、現状に嫌気がさすのはこれからも続いていくと思うけれど、きっとずっとお笑いは私の大好きなものであり続けると思うので、この先も無理のない範囲で色んなことを経験して楽しんでいきたいと思います。