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『主語』

今日は、お休みです。
ゆっくりさせていただいています。
昼寝していたら、夢を見ました。
夜学時代の僕が、当時の父の工場で兄達と仕事してるんですよ。
でも、もう夢ってわかってるんですよ僕は。
夢の中で(こんな事あったなぁ)って黄昏れるんです。
でも、気づくんですよね。
あ、もう今は 僕しか働いていないじゃないかって。
そこで目が覚めた。
なんだったんだろう。

皆さんは、何の為にお仕事されていますか。
お金は、もちろん。
家族の為。
生きていく為ですよね。
僕もそうです。
そこに、プロレスの為ってあるんですけどね(笑)

それをも通り越した者だけにしか感じ得ない事がある。
もう、そんなの やりきったんですよね。
『格闘技』で存分に絵を描いてきた。
もう描くのがないんです。
残ってるのは苦悩ですよ。
だから生きていく『価値』を失う。
だからこそ、芸術家は死を選ぶんです。

だが、そうはいかない。
偶像になってしまった者には。
すがる人がいる。
手を合わす人がいる。
拝む人がいるんですから。
大変ですよ、そうなった人は。
嘘でも辛くないよって顔しておかなきゃですから。
生きていかなきゃなんですから。

働く事にしてもそうです。
『お仕事』として真っ当しなくてはいけない。
やりたくねぇけど、やるんですから。
職人さんですからね。
もう、やる意味ないにしてもですよ。
そこに文脈がある訳ではない。
もう、こちらで読み取るしかないんですよ。
でもね。
試合前でも試合後でも『主語』になってるんですよ。
それこそ『プロレス』です。

昔、猪木さんもカウントダウンに入ってる頃。
意味の無い試合を組まされてる事があった。
客寄せパンダですよ。
だけど、やりましたからね。
だが、試合前も試合後も『主語』になってるんですよ。
猪木さんは。
それだけデカいんです。
大きくなってしまった。

そう思えば、格闘技界でも大きくなってしまったんでしょう。
貴方の一言・原動・行動で、救われてる人が沢山いるんですから。

有料ですが、是非 読んでください。
今、本当にプロレス楽しいと思うんですよ。
これから新しい『絵』を描けるんですから。
格闘技とプロレス分けていないこそ、新しいモノが描かれるんですから。
それで、何の行間・文脈もないグラップリングマッチでしょう。
そりゃ、堪えるわなと思います。
正直言って、やる意味ないですからね。
何でオレ?って感じでしょう。
契約を残したい為のマッチアップ。
怒るのも当然です。
怒りも通り越して、呆れてるでしょう。
バカにされてるんですから。

嫌なお仕事でも、やらなきゃいけない。
それ以上じゃないですか。
もう、やらなくて良いんですから。
お金は生きていく事には困らないほどあるんです。
別に、良い車や住居が欲しい訳ではない。
何の為にですよ。
やってらんねぇなって言いながらも、やるんですから。
そこに、皆は憧れるというか。
男って、そういうもんじゃないですか。
やるしかねぇなって。
やらなくて良い事なのに。
やるんだから。
罪な世界に踏み込んだんですよ、青木選手は。
逃げたくても逃げられない。
麻薬の世界にね。
でも、それから離れる為の準備の試合でもある。
このグラップリングマッチは。
そう思えば(しょうがないか)って想いは僕にはあります。

東京は、非日常です。
エキサイティングな街です。
僕には住めません。
だから、東京にプロレス観戦行くんですよ。
青木選手の応援に。
非日常を味わいに。
僕が住んでるのは田舎だから。
淡路島だから。
これが逆の立場だったら、逃げ出したいでしょうね。
何の為に生きてるのか、わからなくなってしまいますからね。
それは、もう全部やりきった方だから言えるんです。
何もせずに逃げただけなら、それは言い訳です。
ただの憧れなんですよ。
何者にでも、なっていないのに。
成功もしていないのに。

この日。
僕の隣の席には、でんすけ闘魂タオルを巻いた女性が一生懸命に青木選手を応援されていた。
青木選手のプロレスの試合を観て大好きになったんですって。
格闘技をされているのはボンヤリと知ってるだけで、プロレスで大好きになった。
そういうファンがいる青木選手は、本当に幸せだと思います。
プロレスされてきた事間違いが無かったんですから。
私だけの『青木真也』が、皆の『青木真也』になってる。
マイナーパワーの、プロレス界で。
それって大きい事なんですよね。
もう、楽しめば良いと思うんです。
青木選手は。
プロレスで文章で。
今回のグラップリングマッチも、大きなプロモーションなんか要らない。
ノートとボイシー、読んで・聞いている方々に届くくらいで ちょうど良い。
誰の為にでもなく『青木真也』の為でもなく。
何もないから、読み手のチカラが必要となる。
これこそ『プロレス』ですよ。

何の為に お仕事してるのか。
それって、やっぱり お仕事だからなんですよね。
なんだかんだいっても。
やりたくねぇ事も
『お仕事』だからやる。
お金じゃない。
名誉でもない。
それでも『青木真也』は描くんです。
今は『自画像』しか描けないかもしれない。
描けない。
それだけで『主語』になるんですから。
それでも望む人がいる。
恐ろしいですよ。
そこまで、なってしまったんですよ『青木真也』は。
もう、絶筆寸前でしょう。
いや、絶筆されたんだ。
筆を折ったんだ。
今は、亡霊のようなもの。
亡骸。
だからこそ、どんな絵を『描く』のか。
何もないからこそ。
意味のないからこそ。
義務では無かったからこそ『義務』になってしまった。

《文章を書くことも、映画を製作することも、恋をすることも、何もかも遺作、遺言ということになる。だから、この拙い書を世に送ることも、いわゆる芭蕉の言う「明日の辞世」ということになるのかも知れぬ》(野村秋介)

そう思ったら、僕はまだまだです。
明日からお仕事 再開。
頑張ります。




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