貧乏エンジニアが貧乏を脱出した話
なんで貧乏人は貧乏なのか、みたいな話がTwitterで流れてきていて、まんま前の俺だったので記事を書いてみる。結論から書くと、「貧乏なのは能力やらの話とは軸が違う」「お金を欲しがらないとお金にならない」ですね。
初めに、この半年間SNSには相変わらず出没していましたが頻度もだいぶ下がり、ブログも書かないで何をしていたのかというと、実のところ年収を上げていました。ネットで有名になったところで基本的にはお金にならないのですよ。社会に毒を吐いてフォロワーを増やす、までは俺の今のキャパシティでやればそれなりには成果が出せるけど、じゃあそいつらはお金をくれるのかというと何をどう考えてもくれるわけがない。本を出して売る、みたいなところまで落とせればいいけど下地がないし、下地を作るにはやっぱりリアルを頑張るしかないのです。
「リアルを頑張る」というのは選択肢としてはそんな悪くなくて、なぜならリアルでは成長中のポテンシャルにもお金が出てくるわけですね。将来の成長を見越して投資をしてもらえるわけです。特に自分がやっているエンジニアの業界は案件にぴったりの人材ってのはそうそういなくて、実際のところ、ポテンシャルに対してお金が払われるわけです。
早速話がそれてしまったけれども、じゃあなんで俺が貧乏だったかというと、年収が低かったからです。「何故お前は太陽が東からのぼる程度の話をしているのか」と言われそうだけど、これは結構大事な話なのですよ。資産がないと貧乏なままであり、資産を得るためには収入が必要なのです。そして、資産がない人間は収入も上がらないわけです。
俺が気づいていなかった例を出していうと、新卒の就活で一番大事になるのは実は見た目ですね。ちょっと上に書いたけども、新卒が仕事できるかどうかを判断する指標なんて何もないわけです。結局ポテンシャルで選ばれるだけなのよね。で、学歴での勝負にせよ学生時代のあれこれにせよはとっくに決着がついているので、そこからのプラスアルファとしてはどう考えても見た目しかないのよね。んで見た目を整えたり、服を買ったり、昨今の若者は偉いもので写真をちゃんと盛って履歴書に作ってきたりまでしてます。そしてこれは冷静に考えるとクソみたいに金がかかるわけです。
私がバカだったのは「見た目なんかで選んでないので気にしなくてもよい」とか言うてる人間を真に受けてたことですね。まあそういう人もいるし私も割とその口だけど、世の中の最大公約数はそこじゃないので、配慮が必要で、配慮するためにちゃんと投資が必要で、投資をしないと貧乏なままなわけです。
そうやって適当にやったせいで俺は中堅国立卒カードや希少なガチ体育会系カードを持っていたにもかかわらず、ワープアに突入したわけです。給金が安いので自己投資が何もできなくなりましたね。体力はあったのでやりようは色々あったのですが、そこでネトゲしてた俺もバカでしたね。仕事をもう1つくらい掛け持ちして抜け出す努力をすべきではあった。ネトゲはネトゲでかなり勉強になったからいいけどね。で、自己投資ができないと転職もうまくいかないし、必要な物も買えないからコンディションが保てないし評価される最低限のところにもお金が入らないし、悪循環が続くわけです。「洗濯機がないと手で洗濯をする分時間がなくなります」に近い話をしています。そこまで貧乏では流石になかったけれども。
中堅とよばれる歳になっても状況が変わらず、体力がなくなった分色々と悪化してきて、「このままどっかで死ぬんだろうな」と漠然と考えていたところで嫁を見つけたのが一番のミラクルでした。生活をブーストしてくれて、少ない稼ぎから資産形成をさせてくれてその結果俺の動きが変わって、一気に年収が上がりました。現時点で扶養にはいっている嫁と合わせて以前の私一人の年収の2倍近く稼げていて、嫁は余った時間の分を家のことに使ってくれているので、その分余裕ができているわけですね。
この話を突き詰めて考えると、お金は稼げなかったけどネトゲにせよ運動にせよ俺は俺なりに無形資産をあれこれ貯めてたからなんとかなった、みたいな話になるので他人を何とかできるようなあれこれは無いのだけど、何はともあれだいぶ楽になりました。春からまた給料がさらに上がりそうですし。
ただ俺が一番結婚する前に間違っていたことがあって、それは皆さんにお伝えしたほうがよくて、「お金を稼ごうとしていなかった」でしたね。俺は基本的にお金が無くても生きていける人間で、仕事で食っていけるだけのスキルは余裕で持っているし、食べるものも困ったら人からもらえてたし、なんなら女の子と遊ぶのにもお金が要らないという筋金入りのクズでしたので、お金の必要性を感じていなかったのですよ。でも、「本当に良いものはお金を出さないと買えない」とか「家族にせよ社員にせよ人を養うためにはお金がないとあかん」とか考えていくと、そこはちゃんと稼ぐことを考えていく必要があって、遅まきながら俺はそれに気が付いたわけです。で、お金を稼ぐ動きをし始めて今結果がちょっと出た状態。結果がちょっと出るとそこのお金を色々使えるから更にブーストができる感じですね。
で、もう一つの今日したかった話。「貧乏なので能力がない」わけではないって話ですね。俺なんかは社会にコミットする能力が低くて貧乏だったので、能力がないから貧乏だったわけですが、逆に関しては真では無いのですよ。結局地動説の話に似ていて、当時あれを信じていた人間がアホだったかというとそうでもないわけじゃないですか。貧乏ってのはその類の話に似ていて、抜け出す概念がないと抜け出せないわけですね。
例えば「給料が安い」って経営者にねじ込んだところで給料があがらないわけですよどう考えても。Twitterrでつるし上げたところで金持ちにはなれんのですよね。その辺ある程度優秀な人でも気づいていないことが多くて、どうしてだろうって考えたときに「お金を欲しがっていないから」なんですよ。もう少し正確に書くと「正しくお金を欲しがっていない」ですかね。金持ちを叩いてるのはお金をもとめているのではなく憂さ晴らしをしているだけで、そこからお金を分捕りたかったら奴らが 欲しがるレアものを提供すればいい、みたいな話。
さらにいうと、この辺のお金にコミットできない考え方をしているとそれこそカモにされるわけですよ。Twitterあたりの似非リベラル界隈とかは金持ちへの怨嗟やらルサンチマンをくすぐってきますが、最終的にあれも搾取される構造なんですよね。なぜならお金にならないからです。カルト宗教とかと似た話として、感情面だけをコミットしてくるものは基本搾取が目的なのですよ。嘘だと思ったら奴らが住んでいる家を見てみるといいです。
これはちょっと頭を使えば簡単に理解できることなのだけど、いかんせん人間はまず感情ベースで動くので、気づいていないとハマるわけです。これは能力ベースとはまた軸が違う話で、概念の問題。俺が嫁からもらった一番大きい資産はその辺の気づきですね。結婚してよかったです。と軽く惚気て話をしめておきます。
そんな感じで、そのうちエンジニアの立ち回りの話とかも書こうと思っていますがそこそこ分量も増えてきてこれ以上は長いので今日はこの辺で。
本記事は私のブログ記事の転載です。