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エホバの証人2世と発達障害
私はエホバの証人(以下JW)の二世だ。割と思い出したくもないのだが、少しずつ向き合って消化していく必要もあるので、思い出したときにはTwitterでつぶれない程度に吐き出している。Twitterには同じ境地の人間がいて、共感してくれる人もいて、見守ってくれる人もいるし、助けてくれる人もいる。個人的には救いになっていて本当にありがたい。そんな中、色々なアカウントを見ていた際にふと気が付いたことがあった。
「非定型の元JW2世多くないか?」
これは印象に過ぎない話だったのだが、私の今の力では確実なデータはとりようがないので、Googleさんを使って発達障害系のキーワードと一緒に検索して、ほかの宗教2世集団と比較してみた。なお、私自身のデータが入るとノイズになるので、私のTwitterアカウントは検索結果から除去してある。
JW2世 site:twitter.com -ovis_meme
約 2,490 件 (0.26 秒)
JW2世 ADHD site:twitter.com -ovis_meme
約 1,480 件 (0.33 秒)
JW2世 ASD site:twitter.com -ovis_meme
約 2,070 件 (0.38 秒)
学会2世 site:twitter.com
約 10,500 件 (0.61 秒)
学会2世 ADHD site:twitter.com
約 68 件 (0.26 秒)
学会2世 ASD site:twitter.com
約 64 件 (0.41 秒)
幸福の科学2世 site:twitter.com
約 2,490 件 (0.68 秒)
幸福の科学2世 ADHD site:twitter.com
約 42 件 (0.34 秒)
幸福の科学2世 ASD site:twitter.com
約 8 件 (0.43 秒)
どうもGoogleの結果を見る限りは何らかの関連性がありそうだ。あまりに数字の差がありすぎてこのままでは話が終わってしまう。そして、ちゃんと調べるためにはもっと統計的手法を使ったり医学的なアプローチも必要になると思われるので、これ以上はあんまりはっきりしたことは書けない。
しかしながら、それだけでは記事が薄すぎるので、私なりに考察を書いてみようと思う。
筆者について
先に筆者の私についての説明をしておく。教員養成系の大学で発達心理学を専攻しており、発達障害については私が学生の頃(2000年代前半)に世間より一回り早く話題になっているころで学習した。基礎の知識はもっているつもりである。ただ、臨床にかかわっていないしずいぶん日も経ったので、わからないことや常識が変わった話もあると思う。そもそも自分が当事者だと気が付いていなかった。医者ではないのでどのみち自己診断など無理なのだが。だから知識不足の指摘があったら是非教えていただきたい。
併せて私は発達障害の当事者でもある。昔仕事中に単純作業の凡ミスがあまりに多いので受診をしたところ、ADHDの確定診断が下った。医者が言うには「2級の手帳も取ろうとすれば取れる」とのことだったが、なんとか自活できてきたので公的制度には頼らず生きてきている。そして、縁や仕事に恵まれ今は寛解している。
JWについては小学校に入る前に親が入信した。私は高校に入るころに抜け出したが、両親も兄弟も熱心な信者である。元信者の方はわかると思うが、JWは身内に特大な迷惑をかける宗教なので結婚してくれた嫁に迷惑がかかるのが目に見えている以上、彼らとは距離を置いている。
JW2世に発達障害が多い理由の仮説
本題に入る。私含めてどうも多そうなので、なぜ多くなるのか、を考えてみた。一応釘をさすが本件はデータの裏付けが不十分なので、本当に相関性があるかやデータのとり方に妥当性があるかは今後の研究を待ちたい。やる人がいたら協力はする。ともかく、以下私が思いついた限りの仮説を書いていきたい。
・発症トリガー説
私はこの説が一番可能性が高いのではと思っている。発達障害は先天的なものではあるが、教育などで非定型に伴う問題が顕在化しないことがあるのではないか。また、問題を起こしやすく、結果的に発達障害という診断をうけるようなプロセスを踏んだ人間が私も含めて多いのではないかと考える。
JWは社会性と対極にある宗教なので、このようなことは十分起きえる。大人になった後就業した際に、発達障害に伴うトラブルを解決できない可能性が高い。また教義を冷静に見た場合、少しでも行動原則に残っていたときに発達障害者が社会的問題を起こしやすい。よって、辞めた後でもこれは因子としてのこるのでないだろうか。
・生存バイアス説
定型で抜け出した人間は表で話す元気が残っていないという可能性がある。JWは外で布教活動することだけにスキル特化されている以上、抜け出したところでその延長からは逃れられない。意見の押しつけや善悪の切り取りにどうしても言動が陥りやすい。
これはネット上で元信者の方を見ていても思うのだが、結局JWの裏の行動をとっていることが多い。善悪で物を考え、JWの考え方になんというか「勝つ」「言い負かす」を狙っているところがある。しかし世間的なものの考え方でいううと、それがすでに間違いで、そんなものにはかかわらないのが正解なのだ。言い争うのは同類なのである。
そういう価値観を持っていると、世間で暮らしているときにも同じような行動を必ずしてしまい、自分の首がどんどんしまってくる。待っているのは社会的な死だ。でも、非定型についていうと、JW関係なく同じようなことが起きるので、白眼視されても定型ほど萎縮せずネット上に生存している可能性がある。
・親が非定型教育に悩んだ結果説
上記二つの話とは因果関係が逆で、発達障害を持った子供を親が持っていて、周りと違う行動をすることに悩んでいたのが先、という可能性もある。非定型の子どもを抱えて途方に暮れているときに、子どもが「従順に」親に付き従っているのを見て、フラッと釣られてしまうのはなんとなく想像できるところではある。私の親はどうもそれが入信した原因の一つであるようだ。よって、私自身親がカルトにのめりこんだのは自分のせいだといまだに思ってしまう部分がある。そんなものを決めたのものめりこみ続けたのも私のせいではないのだが、それでも人間なので悩むのだ。
終わりに
何度も書いているがこれは仮説なので、今後の検証が待たれる。と書いておくと突っ込まれることが少ないよと昔卒論発表で教えてもらったのをここに実践する。適切なデータをとってくるのがまずとても大変なのだ。しかしながら、私個人的にも非常に興味がある分野ではあるので、今後面白いデータが出てくるのを楽しみにしている。と書いて筆を置くことにする。
ご覧いただきありがとうございました。
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