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ブラジル人に説明しにくかった日本語の仕組み
カナダ留学の初期に、日本に興味のあるブラジル人に日本の教育や文化について説明していました。
その際、日本語についての話になりました。
・日本語にはひらがな・カタカナ・漢字の3種類の文字がある。
・けれど、実質ひらがな・カタカナの2種類だけで全てのことは表せる。漢字は補助的な役割。
ここまでを説明したところで、
「全てのことはひらがなとカタカナだけで表せるのに、どうしてわざわざ漢字を使うの?」
と聞かれ、上手く説明できませんでした。
今までそんなこと考えたこともなかったのです。
「漢字を使わないと文章が読みにくいからだよ」
と言えば
「漢字を使った方が読みにくいんじゃないの?
漢字って難しいじゃん」
と言われ、今度は
「ひらがなだけで書くと子供っぽい文章になっちゃうからだよ」
など言ってみたのですが、私自身もこの説明にしっくり来ず…
日本語ネイティブとしては、漢字を使った方が
文章は読みやすいし、理解しやすいのは自明過ぎて、理由を考えたこともなかったのです。
そのため、第三者の視点で日本語を眺めるのは
非常に新鮮に感じられました。
その後もあらゆる人に日本語について説明する
機会があったのですが、彼らの日本語に対する
疑問点は、日本語ネイティブが考えたこともないような斬新な着眼点ばかりで非常に興味深かったです。
カナダで日本語を第三者の視点で客観視することで、その奥深さや面白さを実感した出来事でした。
ちなみに、その後色々調べたり上手く説明しようと試行錯誤したりした結果、留学後半には
・ひらがな・カタカナは音を表して、漢字は意味を表す。
・ひらがなは和語、カタカナは外来語を表すのに使われる。
・ひらがなは単語と単語をつなぐ役割も果たす。
という説明が、非日本語ネイティブには伝わりやすいということがわかりました。
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