見出し画像

[りす]元中堅社員と統計② 〜 統計検定3級に挑む

皆様こんにちは。
学習担当、りすです。
前回の続きです。

品質管理検定の4級に合格し、箔が付いたと浮かれていたのも束の間、ふと疑念が湧きました。
付ける箔はこれだったのか?
そもそも箔は必要か?
自分は何がしたかったのか?
極めて私的な統計の歴史。
ここからいよいよ統計に向かって歩み始めます。

統計黎明期

目指していたもの

そもそも、監査のからくりを解きたいと言う小さな小さな好奇心を満たすために、「95%の確率」を理解したかっただけです。しかしいつの間にやら、品質管理検定4級に合格したいと言う欲望にすり替わっていました。
合格が目的になってますので、教科書の隅々を覚える作業です。具体的には、きちんと挨拶したり、5Sを心がけたり、品質をいくつかの種類に分けたり、報連相したり、七つ道具を揃えたり、平均を求めたり、、、を暗記し、過去問を解く作業です。今更なんですが、「何かを覚えて問題を解く」と言う作業が懐かしくて、夢中になっていました。
内容は常識ばかりなんですが、いざ答えを選ぼうとすると、なかなかに難しい。さらに電卓で計算するのが面白い。そして、受験に備えて早く寝る!受験票を忘れずに会場に向かう!合格発表を心待ちにする!なんていう事に、心がワクワクしたりしてました。
そして手にした合格通知を眺めながら思ったのです。
確率の話は出てきたけど、数学の域じゃないか、、、。「95%の確率」って結局何だったんだろ。

QC検定で得たもの

それまで、それなりに、うまく仕事をこなしていたつもりではありました。「品質」とか当然のように口にしてたし、品質は大事だとも後輩に指導してましたよ。
でもいざ、定義を見たりQCDと言われたりすると、品質って作った物の品質(Q)だけじゃないんだな、、、と、真面目に品質に向き合っていなかった事に気づくのです。「現場で確認」(※)とか当たり前と思っている事も、実はどこかの誰かが学問として考えているのです。
個人の中に言語化されていない考えがあるうちは、他人と分かり合うための状況説明やディスカッションの準備のために時間を使う必要があります。が、「リテラシー」と言うのでしょうか、QC検定合格という共通言語を得ることで、皆がある程度の基礎知識を持つことは、仕事を進める上で非常に有益なのではないか!?という意識が根付きました。
しかしながらこれ以上QCを掘り下げることなく、私は当初の目的を達成するために、(難易度の上がるQC検定から逃げるように??)統計検定へと舵を切るのでした。

※ 現場で確認 QCの世界では三現主義や5ゲン主義という考えがあります。現場で現物見ながら現実的に話すという、問題解決のための土台のような考え方です。

かつて苦手だった確率・統計

記憶は曖昧ですが、QC検定受験当日にはすでに「統計検定」と言う言葉には出会っており、受験に向けて準備を始めていたはずです。と言うのも、同じ年には統計検定3級に合格していました。
「統計」は高校生の頃に確率・統計の授業で習いました。私の時代には大学受験のために「センター試験」なるものがあり、数学のテストにおいては「確率・統計」は選択科目でした。もちろん、勉強していないので選択しません。(ところでふと思ったのですが、なぜ確率と統計を分けて書いていたんでしょうか、、、。)
統計アレルギー?だったので、当時の私は全く理解できなかったのです。確率の問題は力技(※)で乗り切り、時間切れで終了です。私と統計の関係はそこで断絶したままでした。

※ 組み合わせなど、全て書き出して数え上げ、求めた計算結果に最も近い選択肢に丸をする。と言うやり方。めっちゃ時間かかる上に、数え漏れがあると選択肢に無い答えを導き出したりする。

いざ統計の世界へ

統計検定

少しだけさかのぼって、統計検定に向けた準備を始める決意を固めた頃のお話から。

何から始めれば良いのか、全くわかりません。
すでに述べたように、もともと苦手だった領域に踏み込むのですから、当然です。というわけで、まずはたくさんある統計検定のうち、どれに挑戦するかを決める事にしました。
この頃、周囲では私がQCだ統計だと騒いでいた事もあって、共に学ぼうと言う旅の仲間?が増えてきていた頃でもあります。統計検定を受けたいのだと話すと、中には興味を示す人も。受ける気がない人も交えて、取るに足らない会話を楽しみつつ、1級の出題範囲を見て絶句するのでした。出題範囲の説明に何が書いてあるかわからない。見事な速さで1級から2級の出題範囲に目を移しますと、やっと聞いた事がありそうな世界が見えてきます。しかし、まだまだまだまだ合格できる気がしません。続いて3級。当時の3級には仮説検定が含まれてなかったはずですが、それもちょうど良かったかもしれません、まずはここかな?と目星をつけます。せっかくだからと4級をながめると、なんだかQC検定の記憶が混じりあい、また、対象が小中学生的な雰囲気を漂わせているため、うーん、、、と呟きながら3級に戻りました。自分たちの現在地も知らないのに、「少し上がちょうどいいよね」という合言葉を唱え、かくして、私(と数人の仲間)は統計検定3級合格に向けて始動しました。

ど素人の勉強プラン

私は自分を、初心者、初級者、入門者ではなく、統計を始めて学ぶ初学者と位置付けました。人生で初めて能動的に統計に向き合います。そして目的を、「3級に合格する」ではなく、「統計を活用できる状態になる」としました。なので選択する教科書は過去問のような問題集ではなく、ガッツリ統計の事が書いてある、(さらに3級対応の帯がついた)かっこいい?この本でした。(先にも書いたように、3級の出題範囲が変わっているので厳密に内容が異なっています。)

気持ちを落ち着け、コーヒーを用意して、深呼吸。
いざ!統計の世界へ!!!
ついに手に入れた、このデータ分析に関する本(以下教科書)をぺらりぺらりとページをめくってから気がつきます。「もしや自分には早すぎたか?!」
しかし、くじけるわけには行きません。毎日の業務時間とゲーム時間の狭間で目的を達成するにはどうすれば良いか。考えます。考えます。考えます。
とりあえず統計で使う言葉をレベル分けし、自分の状態を下記のレベル1であると認識しました。まずは順を追ってレベル3を目指します。
1. 聞いた事も見た事も無い言葉
2. 聞いた事はある言葉
3. 聞き慣れた言葉
4. なんとなくニュアンスがわかる言葉
5. 意味はわかる言葉
6. 道具として使える言葉

レベルアップを目指して

まずはレベル2になるために何が必要かを考えます。
、、、。
聞いた事がある言葉にするなら、聞けば良いのです!
と言うわけで、まずはひたすら教科書を鉛筆片手に音読しました。読む際には、聞いた事がない言葉に丸を付与していきます。もちろん丸だらけになりますがお構いなしです。
こうして、教科書に出てくる言葉は、全て「聞いた事がある言葉」になりました。レベル2到達です♪1ヶ月ほどかかりました、、、。
(個人的にですが、)ちなみに強制的に統計用語を体に取り込むこの様子を、「無理矢理飲み込む」と表現しています。「鉄の玉を飲み込む」としても良いかもしれません。

さて、次はレベル3を目指します。
とりあえず、丸で埋め尽くされた教科書を通して読みながら、別の角度から統計を眺め直すために新たなツールを探索しました。主には本屋さんで立ち読みしながらですが、ある日私は一冊の本に出会います。これは奇跡としか言いようが、、、(大げさですね。)
その本がこちらです。

私のレベル3への修行期間を大幅に短縮してくれた本でした。全編通して独特?な漫画で描かれており、気分が乗れば2時間くらいで読み通せそうです。
当時の統計検定3級を少し超えたくらい(現在の3級相当?)の範囲をカバーできます。もちろん細かく深く知ろうとするとこの本では追いつきませんが、レベル3に到達するには十分です。なんならレベル4に踏み出してしまえるのではないでしょうか。
もしこれから3級受験を考える人生2週目の私なら、
先にこちらの本を読んで、体の中に統計の土壌を作るはずです。

さて、今回も少し長くなってきたので、ここまで。


追伸
今回のバナー写真は、谷川岳天神平と言うスキー場で撮った一枚です。今はもうさっぱりですが、それこそ元中堅社員だった当時はよく滑りに行ってました。このスキー場は特に、良い思い出がたくさん詰まっています♪

いいなと思ったら応援しよう!

りす&きりん
ありがとう♪新しい教材に活かします!