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OUWN is : 出井がOUWNを卒業⁈ 変化のとき [前編]

2015年からOUWNに加入した出井が、12月から産休に入ることになりました。長く一緒に走ってきたスタッフが新たな節目を迎えるとき、OUWNも変化のタイミングになります。
今回は出井のロングインタビュー。今までのこと、今だから言えること。そしてこれからのOUWNについて話します。

下積みを経て、自分らしいデザインへ

出井 : OUWNに入ったのが2015年の10月19日なので、ちょうど丸7年経ちました。

(星) ー この7年は長かったですか?

出井 : そうですね。入った時と今では心境も違うし、OUWNの環境も変わっていて、7年前はすごく昔に感じます。石黒さんは、ここ2〜3年は賞に向けて取り組んでいる印象が強いので、3年前と今でも結構違うんじゃないかな。

ー 今までいろんな案件のデザインをやってきたと思うんですが、特に印象的だったものはありますか?

出井 : 入った頃に遡っていくと、六本木ヒルズのビジュアルが印象深いです。OUWNに入って1~2ヶ月の頃で、ビジュアルに付随して制作するカタログ1つ作るのにも、何日も徹夜をした気がします。文字間1つでも石黒さんから修正が入って、何をするにもチェックをしてもらっていました。前の会社には2年半くらい勤めていたので、ある程度はできると思ってたら全然で、毎日眠気と戦いながらやってましたね。

ー 自分である程度できるようになったと感じたのはいつ頃でしたか?

出井 : ベネッセのDMを任せてもらった時ですね。OUWNに入ってから1年以上経った頃に制作したもので、面積が少ないながらにギミックを入れたり、細かい部分までこだわって作りました。この仕事が、自分の手で最初から最後までやったものとして初めての記憶で、やっと1人でレイアウトできるようになったと、すこし成長を感じた頃でした。

ー そこまでの1年間はどんな気持ちで過ごしてましたか?

出井 : 石黒さんはスタッフの意見を尊重する人なので、ダメ出しばかりとかそういう感じではなくて。でもどこかで自分が最終地点まで持っていけないもどかしさを感じてました。完成したものを見ても、データは全部自分が作業したものなのにしっくりこない感じ。いつになったらまるっと自分のアイデアで進められるようになるのかな、って悶々としてました。それと同時に、申し訳ない気持ちもありましたね。

出井 : 最初は、石黒さんは魔法みたいにパッとアイデアが浮かぶように見えてたから、自分が頑張って出したラフが全然だめな中、「これとこれをこうしたら?」ってさらさらっと書かれた時には、もう、ガーンみたいな(笑)。今になって、アイデア出しにも考え方のルールがあったり、方向性の出し方が分かるようになってきた気がします。

ー OUWNの前はエディトリアル系の会社でデザインをされてたんですよね。今はどの分野のデザインが特に楽しいって感じますか?

出井 : やっぱり完成した時に嬉しくなるのはパッケージデザインかな。人に贈ることができたり身近で触れるものなので、出来上がった後もコミュニケーションを取ることができて好きですね。その分、数年経ってからこうすれば良かったな、と思うことも増えますが…!
自分の強みかなって思えたのは、化粧品、ジュエリーなどのビジュアルのデザイン。強さがありつつ、エレガントさ、女性らしさみたいな部分は得意な方向性なのかなと思います。

ー 選べないとは思うんですが、今まで作った中で好きだなって思うデザインをあげるとしたら?

出井 : スクランブルスクエアかな…!
最初から自分で出したアイデアで通って、そのまま実現したものです。たくさん手を動かして作ったデザインでもあり、やっぱり好きですね。

出井 : あと、思い出深いのがONE LUMINE。それまでは自分が任せられてた案件だとしても1案は石黒さんが提案前に案を足したりしてたんですが、初めてまるっと全案自分で出したものでした。自分1人だとこんなに大変なんだって実感した案件ですね。

ONE LUMINE

出井 : この時、石黒さんは手を加えないって決めてたんだと思います。プラスで1案足すこともせず、クライアントに直接提案するのも私で。当時は責任を感じて提案直前にトイレに駆け込みました…(笑)。クライアントさん側のことを考えすぎて、OUWNに頼んだのに石黒さんじゃなく私が提案してもいいのかなって思ったりして。
結果、案件自体は推しの1案目に決まり、その後もスムーズに進んで、アウトプットの制作もうまくいった気がします。なので、自分の中で立ち位置的なところを勝手に悩んでたって感じでした。

ー ONE LUMINE、長期で使われてて良いですよね。見るたびに「出井さん!」って思います。

出井 : 私も、見ると懐かしい気持ちになります。
OUWNに入った最初の頃は特に、少しずつでも全部の案件に携わってたので何かしらの思い出がありますね。

少人数制の良いところ、悩むこと

出井 : OUWNはずっと少人数で、自分が入ったのと同じ頃にインターンの三橋くんが入って、プログラマーの藤田さんとディレクターの石黒さんとで4人。先輩デザイナーはいなかったので、最初から石黒さんに教えてもらっていました。

ー そしたらこの7年間、自分のすぐ上が石黒さんだったんですね。

出井 : そうなんです。石黒さんに直接教えてもらえたことは良かったんですが、直近で近い先輩がいないから些細なことを質問する習慣はなくなってたかも。OUWNは少人数で独特な部分も多いので、同志じゃないけど、この環境を知っていて話せる人がいたらいいなっていうのは常に思ってました。でも逆に言うと、そこで自分で考える習慣がついたかなって思います。
星さんがOUWNに居た時(2019年)は私も今より余裕がなくて、慣れてるようで慣れてなかった。本当はお昼も一緒に行きたかったんだけど、行けなかったよね。今はお昼もちゃんと食べたいなって思うし、最近になってやっと気持ちに余裕が出てきたかなって思います。

ー 私も、私が居た時もっと話したかったです(笑)

出井 : そうだよね(笑)あの時の私はまだちょっと追いついてなくて、目の前のことに集中しちゃってた。同志がいたらいいなって思うのと共に、私が余裕を持っていられたら良かったのかなと思う部分もあります。

ー 優しくしてもらったこと、たくさん覚えてますよ!出張のお土産にあんころ餅を買ってきてくれて、私が帰る前に!ってすぐお皿に取り分けてくれたり。

出井 : どうしよう、全然覚えてない!(笑)
私が覚えてるのは、スタバのいちごフラペチーノを買った時に星さんがめっちゃ喜んでたこと。これはすごい覚えてる!

ー あれは本当にとっても嬉しかったです!

出井 : スイーツとか美味しいものをいっぱい食べる会社だよね。

ー では、全体をざっくり振り返ったところで、そろそろ石黒さんからもらってる質問にいきたいと思います!

> 次回、石黒さんからの質問に答えるの巻

Creative Studio OUWN
YUMI IDEI / @yumi_idei

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聞き手 ・ 執筆 : 星成美

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