コミュニティ_マーケティング

実践 #コミュニティ トークイベントで1人5役をやるタスクについて

【アウトプット・マーケティング】
-個人の市場価値を上げる具体的な方法―
「コミュニティ+SNS+note」というセルフ・マーケティング

※UPして一部を15日ほどで有料にさせて頂きます。有料部分は段階的に金額を変動させていく予定です。よろしくお願いします。


こんにちはイケマツジュンです。ボクは、福岡や東京のオフライン活動でトークイベントやワークショップからオフ会まで、様々なアウトプット活動を行っています。そこで感じるのは、「経験」と「成功の方程式」を語られる事は多いけれど、実践的に使える「体系的な情報」は(日本語では)思ったより少ないという事です。


そこで今回は、「コミュニティ+SNS+note」(これをアウトプットマーケティングと呼んでいます)のうちの「コミュニティ」について、「運用」から「マネジメント」そして「経営との関係」まで体系的に書いておこうと思いました。長文だと重すぎるのでざっくり3回に分けて書こうと思います。今回は第3回目「コミュニティ・トークイベントで1人5役をやるタスクについて」です。これまで1~3回と書いてきましたが、具体的実践方法とその位置づけについて書きました。コミュニティ・マネージャーの皆さんへ役立てば幸いです。


第1回:コミュニティ・マネジメントの実践について
第2回:経営者とコミュニティ・マネジメント
第3回:コミュニティ・トークイベントで1人5役をやるタスクについて



はじめに:「知ってもらう」5つのステップ

コミュニティ・マネージャーは「運用」に加えて「知ってもらう」事が大事ですが、従来の「知ってもらう」とは意味も位置づけも違うと思います。無理に集まってもらうのではなく、興味・関心事項で集まる。まずは「興味・関心事項で知ってもらう」事を5段階のステップにしてみました。

■アウトプット・マーケティング・知ってもらう5つのステップ
①SNS+note 情報発信
②広報(プレスリリース)
③外部カンファレンス・イベント
④自社カンファレンス・イベント←ココ!
⑤利害関係者(自社内)マーケティング

「興味・関心」をテーマに情報発信をしても、SNSが「陸の孤島」状態では、士気も下がります。そこで「人寄せパンダ」の発想が湧くかと思いますが、従来のテレビ時代のPUSH型の思考様式では上手く行きません。

興味が湧く「テーマ」書いて読んでもらうのは想像以上に難しいものですが、SNSは自習するチャンスには事欠きません。#タグッってみて、自分にあったケーススタディを探せばいいと思います。他社のカンファレンスのセッションで話す事は、「集客」や「運営」は主催者にお任せになるので、エクササイズする事はできません。

自社イベントは、自助努力で出来る最もハードルの高い、コミュニケーション手法なのかもしれませんが、もっとも得るモノが多いコミュニケーション手法だと思います。



「課題✕ターゲット」で位置づけについて解説(翻訳)する理由

「興味関心」を持ってもらい集まってもらう事はいわば「PULL型」の思考様式です。従来のテレビ時代の「PUSH型」の思考様式である「ターゲット」論とは違います。PUSH型の思考様式は、コミュニティ・マーケティングに沿いません。がしかし関係者(上司など)へ解説する為には、PULL型がどのようなペルソナ(顧客像)に届くのか、翻訳(意訳)する事も大事ではないでしょうか。そうする事で、下地慣らしをするのも大事な環境整備だと思うのです。

「それは従来のやり方とは違う」と説明するよりも「従来の位置づけだとココにあたります」と翻訳(意訳)する事も、コミュニティ・マネージャーのスキルの一つかもしれません。特に組織で関係者が増えれば増えるほど必要な事だと思います。その為にも、前述の「位置づけ」や「役割」を明確化させる事が大事だと思います。


自社カンファレンス・イベントの種類

自社ドリブンでイベントをする場合、大まかに分類すると下記の4種類になるかと思います。ひとえに予算規模で決まると思います。自社イベントの「ヒト・場所・カネ」を決めるのは、ベンチマーク対象の他社データが得られ難いので、自社の戦略目標や、過去の類似事例から立てる方法になりがちです。目的と手段が入れ違ったりして、その役割と位置付けを見失わないようにしたいものです。



■自社イベントとSNSの関係性

自社イベントへ「興味関心」により集まる人(ユーザー)たちが、「スキ」や「貢献心」からSNS等へ自己アウトプットする事が、コミュニティ・マーケティングの醍醐味ではないでしょうか。

主催者側がお願いして「拡散してほしい」ではなく、参加者が思わず「ヒトに伝えたくなる」状況をオーケストレーションするのが、コミュニティ・マネージャーの役割りかもしれません。

特に地方などにおいて、参加者がSNSを活用し慣れてない場合もあります。イベントを、SNSへアウトプットする事に親しみが無い場合は、難しく感じるかもしれません。

その場合も、焦ることなく「事例」を自ら発電するように作っていく事が大事だと思います。強制的なアウトプットほど結果的に続かないものはありません。

参加者の誰か1人が、SNSへアウトプットする事で、他の参加者も真似して「水滴が同心円状に広がっていく」ように浸透していく事が大事だと思います。

ここで時間を端折ったり、非効率だと切り捨てるスタイルであればコミュニティ運営そのもの根底を見誤る事になるので、注意が必要だと思います。参加者への態度変容を即す為に何が出来るのか?考える事が大事だと思います。


■「トークイベント+交流会」Twitter事例

▼第6回 #note福岡meetup トークイベント+交流会 

▼#サイボウズ式チーム本「未来のチーム」の作り方 トークイベント+交流会



では今回の本題である、自社カンファレンス・トークイベントを事例に実践「5つのタスク」をチェックしてみましょう。必ずしも、1人5役をやる事はありませんが、予算やスタッフの人員を考えると、まず自分で全てを体験してみる事も大事だと思うのです。

■トークイベントで1人5役をやる「5つのタスク」
①トークイベント共通系タスク
②告知・集客・SNS系タスク
③イベント運営・事務局系タスク
④イベント演出系タスク
⑤司会・モデレート系タスク
(その他・協賛対応系タスク)



①トークイベント共通系タスク

まずは、開催するための基本事項です。これが定まらないと告知する事ができません。関係者との情報共有も大事な要素です。

・セミナータイトル
・セミナー主旨
・開催日時
・開催場所
・参加対象者
・参加費
・定員
・主催/共催/協力
・登壇者候補
・セッション内容
・タイムテーブル
・注意事項



②告知・集客・SNS系タスク

まず知ってもらって「興味・関心」を持ってもらって、エントリーしてもらうまでのタスク一覧です。SNSだけではなく、リリース文章をWEB/SNSメディアへ投稿する事も大事だと思います。自助努力で出来る事は全てやる意気込みがその先に繋がると思います。特に申込フォームの確認は大事です。ミスのないように複数人でダブルチェックしましょう。

・告知情報を作成
・申込みフォームの作成
・申込みフォームのテスト
・ヘッダーの画像、アイコンなど各種クリエイティブを作成
・会場の様子の写真素材
・登壇者のプロフィール・写真など
・告知用・パネル・サインの作成(QRコード作成)
・プレスリリース
・既存コミュニティ・メンバーへの告知



③イベント運営・事務局系タスク

参加するのと、主催する違いは「運営・事務局」系で、もっとも見えにくいタスクではないでしょうか。来場者の視点に立って、チェックする必要があります。その場になって慌てないように準備が大事なタスクが多いのが特徴だと思います。

・関係者の議事録確認など情報共有手段
・会場費について(支払・条件・注意事項など)
・会場担当者との挨拶・コミュニケーション回路の確立
・受付スタッフについて
・受付手順・入場の確認方法
・当日参加など想定外・参加者受付
・会場導線の確認・サイン看板の掲出
・荷物置き場
・交流会などへの導線
・会場での書籍販売の段取り・確認
・飲食の提供の確認
・トイレなど来場者への案内などの確認
・気分が悪くなった・急病者への対応・処置について
・来場者チケットの販売推移・情報共有
・集客・追加施策



④イベント演出系タスク

興味関心テーマを最も伝わるように「舞台」を準備するのが、演出系タスクです。「マイクの声が聞こえない」「プロジェクターに映らない」「Wifiが大人数だと繋がらない」など、来場者が残念な気持ちにならないように、実際と同じ環境で「事前チェック」を必ず行うようにしています。

・登壇者のトーク位置
・モデレーターのトーク位置
・質疑応答者のトーク位置
・マイク(無線・有線・本数・音量・アンプの有無など)
・プロジェクター(HDMI・ほか)
・接続テスト(角度・明度・表示の実際の確認)
・Wifi環境・接続テスト
・パワポなど表示確認
・テレビ会議システム利用の場合は実際に繋いで確認
・照明などの確認
・グラフィックレコーダー



⑤司会・モデレート系タスク

来場者へ司会が進行する事と、モデレーターが登壇者のディスカッションをリードする事は違う脳を使います。登壇者の好みや体調など、モデレーターが責任を持って把握する事をおススメします。お出迎えから、お見送りまでに寄り添う気持ちが大事だと思います。それから来場者に率先してSNSでのアウトプットをする事。イベント用のハッシュタグ#を来場者へ伝える事も大事だと思います。

・事前の顔合わせなど(メールやテレビ会議など)
・タイムスケジュール(ペース配分)
・登壇者についての詳細情報(趣味嗜好・当日の体調)の確認
・ゲスト・控室への案内(ホスト)
・ゲスト・ミネラルウオーター
・ゲスト・お車代(お土産)の渡し方など
・自らSNS投稿など
・自ら写メ撮影など
・ゲストの帰りの手段の確認
・ゲストへのお礼のメールなどフォローアップ



その他・協賛(クライアント)対応系タスク

これは補足ですが、場合によっては、協賛企業への配慮が欠かせない場合もあるかと思います。相手のメリットや「やってはならない行為」は事前の確認が欠かせません。「なぁなぁ」では済まされない「協賛企業の常識」は各社によって様々です。この部分は、営業担当者が責任を持って「仕切る」事が大事だと思います。

・開催の意義や役割や効果など「出口目標」への仕切り
・先方の社内事情の把握
・半歩先の適切なフォローアップ
・会場下見から情報共有など配慮(共同作業への道筋)
・見積もり作成
・議事録のシェア
・クライアント視線での全体から細部への確認
・会場撮影
・進行撮影
・見積もり添付用撮影
・イベントレポート用撮影(請求用にも役立つ)
・請求書作成



本番より「始まる前」と「終わってから」が大事

イベントには高揚感が付き物です。高揚感は「やった感」があるので関係者は終了後に達成感から「燃え尽きた」ようになる事が多いと思います。だからこそ、「始まる前」と「終わってから」が大事だと思います。

特にSNSを活用する事を考えると、イベントレポートや、記事掲載など事後こそ効果を視覚化できる大事な機会です。スタミナ切れを起こさないようにペース配分を見誤らないようにしましょう。

映画のラストシーンが、印象に残るように、イベントも来場者・登壇者にとってラストシーンが強く印象に残ると経験を通じて思う事です。


模倣できない「スキル」について

今回はタスク一覧を参考にしましたが、実際に行うのは「別物」です。例えて言うならば「英語が聞ける」のと「英語で会話できる」のは違うのに似ています。

コミュニティ・マネージャーそれぞれに個性やスキルは違うと思うので、来場者や登壇者に寄り添うスタイルをそれぞれが確立するものかもしれません。

もし、登壇者のハナシを有り難く聞く「1対n」のスタイルであれば、その後の交流会は「名刺交換会」になりがちです。参加者同志が、「興味・関心」テーマに沿った意見や考えを交わす「交流会」をサポートする事ができれば、それは「n対n」の繋がりに結びつき、最終的に来場者も登壇者もフラットに繋がる事が出来て、満足度も高まると思います。



イベントの成功は、来場者の満足度の深さですが、来場者の「能動力」の部分を如何に引き出せるか?ではないかと思っています。この部分は中々模倣する事が難しいと思います。経験を重ねないと「具体化」する事が出来ないからだと思います。


ですので、このタスク一覧表をコピペする事で満足して「お腹いっぱい」状態になる事無く、実践に活かしてもらえると嬉しいです。実際に使ってみて「修正」や「加筆」などアドバイス頂ければ嬉しいです。情報は独占に価値がある時代は終わり、情報は共有して、ブラッシュアップしていく事が大事だと信じています。ぜひシェアとアドバイスをよろしくおねがいします。


※タスク一覧表(エクセルDATA)


第1回:コミュニティ・マネジメントの実践について
第2回:経営者とコミュニティ・マネジメント
第3回:コミュニティ・トークイベントで1人5役をやるタスクについて

今回は「コミュニティ・トークイベントで1人5役をやるタスクについて」でした。

では今後は、「コミュニティ+SNS+note」というセルフ・マーケティングに必要な「SNS+note」について、企業オウンドメディア運用と何が違うのか?そして、個人のnoteとは何が違うのか?など、単なる運用系ノウハウとは一味違う、セルフ・マーケティング(セルフ・ブランディングではない)について「新しいシリーズ」でお伝えできればと思います。

【アウトプット・マーケティング】
-個人の市場価値を上げる具体的な方法―
「コミュニティ+SNS+note」というセルフ・マーケティング

またお会いするのをお楽しみにしています!では!


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