中小企業診断士1次試験、3か月半で突破するコツを考えてみたい(2020.7.11~12の振り返り)
結論からお伝えすると自己採点結果は.........................
不合格。
なんと合格点420点に対して
416点。
あと4点...
ええぇっ?!
あと1問じゃん.....................................................................................
こんなことってあるん?!!!!......
「自己採点」という行為は受験生にとっては神の裁判ともいうべき儀式である。正解が外れるたびに「うっぅ」と悶絶し、
逆に正解すると渾身のガッツポーズが飛び出すほど、たった1問の答えを確認するだけなのだが、これが受験生の心を上下左右に激しく揺さぶってくるのである。
今回4科目(経済学、企業経営理論、経営情報システム、中小企業政策)は合格点を超えているので次回受講時は免除科目となったと思われる。
ごく稀にだが、、、、あぁごく稀にだが(たまらず何度も連呼してしまう.....)、試験委員会から後になって、「実はあの問題は色々な捉えられ方ができる問題だったので、他の回答の人も正解にします!」と、神の恵みが施される場合がある。が、これは本当に稀な可能性だと何度も言おう。
とにかく試験委員には過ちを犯してほしい。そしてわたしを繰り上げ合格にしておくれ。そう心の底から祈るばかりである。
そんな合格は発表日は8月25日だ。非常に待ち遠しい限りだ。
このnoteでは中小企業診断士試験をこれから受ける方の参考にして頂けたらという思いと、今回の自分の失敗(仮:であってほしい)分析をするためのメモである。
と、そもそも中小企業診断士って何?という方にこの資格がどんなものか簡単にお伝えしておこう。
中小企業診断士とは、経営コンサルタントの唯一の国家資格である。
MBAの範囲をより広くしたものという方もいる。
一方で税理士や社労士等の他の士業とは異なり、独占業務がないので、資格とってもねぇという人もいる。ただわたしの知っている中小企業診断士の方々は、資格を存分に生かしている方が多かったのもあり、どうせ起業するならこの資格を取っておこうと思った次第である。結局、創業間もない私がいつも頼りにしていたのはインキュベーション施設や、国の運営している機関に所属されている中小企業診断士の先生方ばかりだったからである。経営者でこのことを知らない方も実はけっこういるようだが、ここでは毎度無料で色々な専門家の方に相談に乗ってもらっている。
中小企業診断士の話に戻すと、この資格について、難易度=偏差値とすると、中小企業診断士診断士は「一級建築士」よりも難易度がやや高く、「獣医師」と同じくらいのハードルらしい。これを聞いたら受かる気がしなくなるが、挑戦をしてみた。
※偏差値はTACとか諸々でも同様の数字となっている。こちらは「資格の取り方」というサイトでも確認ができる。
わたしの結果 おさらい
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以下の科目は合格。そして次回から免除!
1.経済学:72点
2.企業経営理論:67点
3.経営情報システム:72点
4.中小企業政策:65点
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残念ながら不合格で次回の受験が必要なのは以下だ。
1.財務会計:40点
2.運営管理:56点
3.経営法務:44点
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あと1問(4点問題)が正解してさえいれば3科目やらずして2次試験に臨めたのだが
自己採点の結果では、正解が1問足りないばかりに...
では勉強実績を振り返ろう。
・期間は約3か月半。 3/17~7/10 の 計125日
・1日あたり勉強時間およそ7時間くらい。すなわち合計840時間程度勉強をした。
・平日は3~5時間 土日は後半から1日10時間~12時間以上行った。
本番の感想
・初めてということで、非常にドキドキしたが、疲れが出ててくる1日目の3科目目や、2日目なんかに入ってくるともう完全に雰囲気に慣れてリラックスしていた。
1日目
・経済学
もともと得意なところがしっかりと出てきて高得点を獲得できた
経済余剰の問題ががたくさん出てきたのであざーすという感じだった。
・財務会計
手ごたえがあり、他の点数が低い科目をけん引してくれる科目ではと試験後には感じていたが、ふたを開けてみるとところがどっこい、「40点」と最も足を引っ張る科目になってしまった。
できると思って解いた回答が間違っていたり、見たことない問題もわりと散見されたように思う。
・企業経営理論
見たことない問題がわりとあったが落ち着いて考えれば解ける問題も多く
合格点をしっかりと越えることができた。
・運営管理
見たことない問題が多々あったように見受けられた。
半分くらいしか正解していないのではと思ったが半分は超えることができた。
2日目
・経営法務
わりとノーマークだった民法がたくさん出てきてことごとくダメージをうけた。最近の民法改正はやはりホットな話題だったのかと思い知らされた。
・経営情報システム
もともと得意科目だったので、順調に高得点を獲得
・中小企業経営・政策
経済指標が半分を占めていることに本番で気づき、ノーマークだったため焦ったが、運よく経済指標箇所が多めにヒットし、想定外の合格点だった
【勉強スタイルの振返り】
お金と時間がなかったので、完全「独学」で臨んだ。
まず試験戦略を立てるにあたって、中小企業診断士の先生方2名に勉強法についてアドバイスをお伺いした。
そこでは、主に以下3つのアドバイスを頂いた
1.時間がないのでとにかく過去問5年分をしっかりやること
2.財務会計だけは1日1問でもいいから毎日やること
3.本番ではいきなり解き始めるのではなく、まずは問題全体を見回してすぐ解ける問題には〇をつけ、考える問題には△、解けなさそうな問題には×をつけ、まずは〇から優先的に取り組むこと
といったことである。
この教えに忠実に沿えたかというと、実際は違っていた。
それは過去問5年分をやったのではなく、過去問10年分を回してしまったからだ。これは結果として良かったのか、悪かったのかはよくわからない。悪かった可能性としては、10年分をこなすことに必死になり過ぎて5年分の1問1問ついてしっかりと意味を理解しきるまで消化できていなかった可能性があるからである。
【参考にしたツール】
1.過去問「過去問完全マスター」 これは今一番熱いツールなのではないかと思われる。
過去10年分の問題が論点別に重要なモノだけ抜粋されて取り上げられており、解説もされているためだ。
2.テキスト「みんなが欲しかったシリーズ」
文字だけではなく、比較的イラストや図でカラフルに描かれていてわかりやすかったイメージ。ただ、問題集シリーズは問題数が少ないため買う必要がなかったと思われる。
3.過去問、テキスト補足ツール
当然過去問やテキストだけでは理解ができないことも少なくなかった。
そんな時はYOUTUBEやWEB検索で情報収集をしたがこれはなかなか良かった。
以下おすすめのものを紹介する
1.動画
①勉強方法の概要、中小企業政策等の科目について
中小企業診断士YOUTUBERほらっちさんの動画が参考になった
ほらっちさんの声やテンポがとにかくいいので、聞き取りやすい
②経済学
中小企業診断士のみに絞った解説ではないが、石川先生は目の前で書いて表現してくれるので非常に理解しやすかった
こちらはTBCの書籍を購入して、それを見ながら視聴するのが本来の使い方ではあると思うが、TBCの書籍を購入せずに、聞くだけでも十分に意味のある動画だったように感じた。
動画は財務会計や経済学はビジュアルでイメージしながら理解が必要なのでしっかりと動画としてみる必要があるが、その他の科目は耳で聞くだけでも使えると感じた。実際は私も往復2時間の通勤はこの動画を聞きながら過ごした。
主には以上である。
受験してみての感想
・色々なチャンスが周りにはあると感じた。中小企業診断士の資格にもっと早く知り会い、取り組りくむことで合格可能性が高まるのだと感じた。
今回は3月中旬に受けてみようかなと思い立ったので、そこから勉強方法の検討やら何やらで非常に短い時間の中での戦いとなってしまったので、常日頃からいろいろなものにアンテナを張って、早めに早めに取り組んでいきたいと思う。来年は社会保険労務士の資格も併行して取得していこうと思う。
・目標達成までの方法の最適化について
①合格者の意見を聞くことについて
・最近の合格者の意見を聞く機会を作ってみても良かった。最近の傾向を知ることで合格率が上がる可能性があった。
・今回は合格者2名の先生のお話をお伺いするのみだったが、もっと多くの意見も聞く機会を作ることも重要だったかもしれない
②参考書、過去問などのツール選定について
・複数の合格者の意見を聞く
・各ツールに実際にしっかりと触れてみてから購入してみること
このツールの選定次第で合格可能性は大きく変わる可能性があると思われるのでよく吟味して選定されることをお勧めする。
【勉強方法について】
勉強のコツを身につけたのが残り1ヵ月を切ってからだったのでギリギリになってしまったのだが、一番大事なのはやはり「復習」だということだ。
ホリエモンが勉強方法として、まずは毎回今までの部分の復習をやってから新しい部分の予習をすると言っていたが、これが非常に効率が良いことに気づいた。人間の脳は早ければ数時間で物事を忘れてしまうが、人間が物事を記憶するためには、インプット情報を、人が生きる上でこれは大事な情報であると認識する必要があるとのことである。
具体的には①自分の感情に結びつけて記憶、②思い出す作業、③何度もインプットする情報のどれかを活用する必要がある。何でもかんでも①感情に結び付けるのは難しいので、残り2つを徹底的に行うことが非常に重要である。すなわち②思い出す作業、③何度もインプットするということである。
とくに勉強初期や中盤ではまだまだ終わりが長く心配してしまうのでついつい復習を疎かにして予習ばかりやってしまうのだが、実はこれが逆効果だったと後で思い知ることとなった。復習をしなかった科目は、1週間もたたないうちにまったく記憶に残っていない状態となった。そして時間を置いてからの復習に要するコストはなかなかに大きかった。であれば同じところを3日、4日連続してでも何度も回すことが非常に重要だった。復習はすればするほど復習に要する時間が短くなるので最初こそ大変であるが、後にぐっと楽になるのだ。
流れとしては以下の通りである
①テキストをざっと読む
②過去問を早期に眺める
③過去問を解く
④過去問の問題文と答え、できればその理由まで定着するまで早めに復習を繰り返す
※補足としては、過去問は5周回すのが鉄則だが、1週目は解かずに問題と答えを読むだけ。2週目から解き始める。と言っても解けない場合が大半なのでしっかりと答えの意味を理解をする。3週目から本格的に解き始めるといった流れになると思われる。4、5週目を超えてくると問題文の途中まで見ただけで答えがわかるようになってくる場合も多い。そして5週目まで終わってだいぶ頭の中に記憶が定着しているはずと思っていても1週間くらいするとやや難しい論点については忘れてしまっていることがあるので、欠かさずタイミングを見計らって予習よりも優先して復習をすることを心掛けてほしい。また、勉強の最初の方は時間に少し余裕があるので、自分の記憶はどれくらい経つとどれくらい忘れているのかといった計測をしてみてもいいかもしれない。
【最後に】
・日ごろの時間の使い方について
仕事にしても何にしても、目標、リミット、計画、具体的な行動があるだけで、どんな時間も濃くなることがこの勉強を通じて身に染みて感じた。
ついついいつもであれば見てしまうテレビや、通勤時間などのスキマ時間など、とにかく1分1秒でもあれば勉強をして駆け抜けてきた3か月半。
自分の会社の仕事のやり方を見直すきっかけにもなった。無駄に過ごすつもりがなくても無駄に過ごしてしまっている時間があったとも感じた。要はやらなくてもいい仕事に無意識のうちに手を出してしまっていたことがあったと気付いた。
また、今回私の勉強時間を捻出するために、家族には大変苦労をかけたと思う。家のことはほとんどやらず過ごさせてもらったからだ。周りの人の協力もあって全力で取り組むことができたこの試験を通じて大きく成長できたような気がする。周りの人には感謝を伝えたい。
また少ししたら、全力で動き出そうと思う。経営コンサルタントとしての仕事は資格だけで成り立つわけではない。私の場合は経営コンサルタントになるのが目的ではなく、今年の2月に開業した事業を推進するためにプラスになるスキルとして経営コンサルタントとしても機能できるようになる必要があるのである。現時点でコンサルティングをさせて頂く機会もあるので、挑戦させてもらい実力を少しでもつけつつ、試験勉強を引き続きやっていこうと思う。
そして8月25日の結果発表を待つ。
長文を読んでくださった方ありがとうございます。
さいごに。
あなたは、まだある人生でどんなことに挑戦しますか?!
わたしはあなたの挑戦も全力で応援しています。