読んだもの_004:物価とは何か

タイトル:物価とは何か
時期:2022年冬
場所:-
きっかけ:原油や肥料高騰のニュースを受けて
評価:とてもおもしろい
つぎ:「MMTとケインズ経済学」


コメント:
2021年末あたりからエネルギー資源の高騰、アメリカでのインフレ率高騰のニュースを耳にすることが多く、それらの原因やもたらす影響が何なのか気になったので調べていたところこの書籍が分かりやすいと評判で手に取った。
そもそも物価(物の価値)に関して何も考えたことがなかったので学びが多く、わかりやすい表現で書かれていたので経済無知なわたしでもスムーズに読むことができた。
・各国中央銀行が発信しているインフレ目標率はそれ自体が直接的に金融/財政政策や市中金利に影響するわけではなく、生活者含めた関係者が「物の価値があがっていきそう」だと心理的に織り込むことで間接的にそれぞれの指標に波及するのを期待している。
・インフレ(=物の価値があがる)という認識があれば「いずれあがるし先に買っておこう」という考えが購買意思に働きかけられ人々の購買意欲増加につながる。それが広がることでインフレが発生する。日本銀行は2%のインフレ率を掲げて異次元緩和を続けているがおそらく流動性の罠に陥っているであろう。
・逆にデフレは「待っていたら安くなるし」の考えで買い控えが起こりやすい状態で、それが続くと経済は余計に冷えて値上げ機運を失い、デフレが続く状態となる(=デフレスパイラル)。
・フィリップス曲線、自然失業率と物価コントロールの関連づけがおもしろかった

#読んだもの

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