【散文詩】さびしいときの採寸

手をつなぐ相手はいないから

どうにもならないどん底の朝

缶コーヒーを流し込むのが慰めの昼休み

さっさと帰り道に乗っかる仕事終わり

束の間の寄り道が堆積する路地裏で

既読に些細な期待は「残業」

嘘つきは薄氷の裏側に潜む悪評の有無

ひと駅分を歩くのが特技って意味不明だってさ

噛み砕く板チョコに折れる奥歯を吐き出して

逢いたいな

歩きたいな

そして手をつなごう