齟齬には姑息に

きみになりたくて追いかけた背中

初めて追い越したある日の午前四時

傷だらけの柔らかい獅子唐が目に染みて

血涙は揮発性の劇薬の副反応

周回遅れの栄光は差しだす想いを跳ね飛ばせるから

歩き続けた約束の場所は嘘ばかりで胸ぐら掴む

齟齬は耐えられないから