【散文詩】恒星と惑星と衛星に告ぐ

西風が落ちてきた
公園のベンチに忘れたレジ袋が
起ち上がる

夕暮れは明日への手綱
扁平した橙の汀に
五感が天動説に共鳴する

川面に滲む月の朧は
暗闇の石切りに弾け飛び
惑う星に住まう自らを問い返す

嗚呼、下手人のオッカムが日の出を嘲笑っている