米国株師匠🍅アウトライヤー寄稿189
第188回から続く
下がるけど、戻る、大崩しないという具合
5月24日の株のマーケットで、結構、株、下がったなあと思っても、こうして5月25日のマーケットで戻るわけですね(ダウはマイナスで引けておりますが)。この寄稿でずっと述べておりますように、株式市場の背景、その素地、素材が、株式市場にとってサポーティブで、QT効果が、まだ、相殺されていますから、下げばかりにはならないわけですね。下がるけど、戻る、大崩しないという具合に。
株式市場が、その背景にある素地、素材の変化を察知して、それを織り込みに行くような段階にならないと、売り方はやすやすと売れませんね。僕が思っていたのは、この寄稿でも述べましたが、至って具体的に、いつ、どうなったら、その背景、流れが変わりそうなのか?売り方として、いつ、どうなったら、どのように背景にある条件が変わって、どんなことを確認、見ることができたら行動できるのか?
抽象的なコメントに踊らされることがあってはならない
これらが具体的に記されていない、でも、弱気材料を並べたて、ただ弱気一辺倒、株式市場は下落に向かうというような、抽象的なコメントに踊らされることがあっては、これはだけは決してあってはならないと、この4月から、今日まで、思ってきました。そう自分に言い聞かせてきました。
まず、僕が今待っていることは、米財務省の方向あたりから、「TGA(米財務省一般勘定)からドローダウン(お金の引き出し)の必要がなくなった、ドローダウンが終了する、した」という声が聞こえてくることですね。
この寄稿の最初のころから述べております通り、僕は短期的なトレーダーと呼ばれるような姿勢をとっておりません。相場に参加するのであれば、短期的なトレードをするのではなくて、そこに出ている、下落トレンド(もしくは上昇トレンド)、その1(いち)トレンドを、どちらでもいいので、とりたい。できれば両方とりたいけれど、相場がへたくそなので、片方取れれば十分という姿勢で、相場に臨んでいます。
また、個人的なことで恐縮ですが、現在は家庭の事情を抱えており、日々の相場の変化を追いかける、ということよりも、日々の実父の病状の変化を追いかけなければならないという状況です。昨日も、主治医の先生と対面でミーティングを持ちました。
個人投資家のいいところは、参加する「時」を、自分で選択できるところ
このような状況でございますので、売ったはいいけど、下がりもしない、下がっても戻る、というマーケットでは、参加することよりも、状況を観察することのほうに重きを置いております。売ったはいいけど、下がりもしない、下がっても戻るでは、余計にストレスを抱えることになります。個人投資家のいいところは、参加する「時」を、自分で選択できるところですね。それを、謳歌させて頂いております。
意識していますのはね。
・アメリカ、結構思っている以上に、経済のスローダウンが、いたるところで進んでいる、これからさらに進んでいくところを、FRBは注視しているという事。この寄稿でも述べておりますが、特に失業率のところですね。
たとえば、個別企業の話になりますが、WeWorkのCFO(最高財務責任者Andre Fernandez氏、辞任)。これが物語っていること。こういうところを見ております。
それと、過去の寄稿でも述べました通り、2011年の時、債務上限問題が解決してからS&P500は、約18%下落、長期国債の利回りは急低下、株式はその下げを回復するのに、おおよそ半年の期間を要したという事ですね。
流動性にとってネガティブな状況が生まれるはず
昨日述べました事、今一度ここで繰り返させて頂きます。イエレンさんが、(いずれ、8月を目途に)TGAを再構築するためにマーケットの流動性を削減せざるを得なくなること(第170回寄稿などをご参照ください)、その時、ネットでタイト(引き締まり)、流動性にとってネガティブな状況が生まれるはずですが、そこへ併せてのハードランディング(米経済・景気の急減速、リセッション)シナリオ、これがどう組み合わさっていくのか。これがポイントだと思っております。
「2024年に入っても」利下げはないとみていると語り
ブルームバーグ記事の引用です。
・「アトランタ連銀総裁、追加利上げの是非判断では柔軟性が必要」
この記事からの引用~当局が行った政策や引き締めの影響は経済に表れ始めたばかりだとの認識を示した~略~さらに、「2024年に入っても」利下げはないとみていると語り、~
アトランタ連銀のボスティック総裁の発言というのは、どうのこうのを抜きにして、おおよそ、いつも、委員会(FOMC)の、それがその時点での、総意なんだろうなあ、という解釈でいます。
第190回へ続く
最後に …
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アウトライヤーより。外れ値です。でも異常値ではありません。
笑って許してくださいね。ごゆるりとお時間ある時ご覧になってください。
背景にある経歴:80年代後半から、ペインウェバー証券会社、メリルリンチ証券会社、ベアー・スターンズ証券会社等々の外資系証券会社東京支店法人営業部門に勤務。外資系企業生活で24年の歳月が流れました。
ペインウェバー証券会社ニューヨーク本社にて、2名のメンターのもと、米国株式業務を基礎から習得。なぜ、2名だったかと言いますと、フロントオフィス業務用に1名=MIT出身のトレーダーで数学者、バックオフィス業務用に1名=米国では名の知れたバックオフィスの専門家でした。当時、NY証券取引所にもしばしば、足を運び、入り口から出口まで、叩き込まれました。その後、日本国内の機関投資家向け外国株式営業に携わり、メリルリンチ証券会社とベアー・スターンズ証券会社では、それぞれ東京支店法人営業部門外国株式営業部長として、東京、ニューヨーク(ウォール街)、ロンドン(シティ)を中心に、アジア諸国も含めて、世界中を飛び回りました。グローバル株式・金融業務に従事する上で、メリルリンチ証券会社では、当時のメリルリンチ・グローバル株式営業部門におけるアジア地域2名のグローバル・エクティ・コーディネーターの1人として、米国株式を中心に、グローバルに株式業務推進役の職責も兼務。(この時とっても楽しかったです)
2012年2月に外資系企業生活を終えました。
同2012年年春から、日本企業の顧問に就任。
一貫して、この30年超の期間、何度も何度も現地に足を運び、そこにいた人々と直接仕事をした事を含めて、アメリカの金融政策、アメリカの株式市場を見つめてきました。
🍅注意事項
①不特定多数の者により随時に、誰でも閲覧可能な無料記事です。
②投資助言行為に該当するアドバイスは行いません。短期動向や個別の運用相談に関するご質問へのご回答は一切行っておりません。
③投資の最終決定はご自身のご判断と責任でおこなってください。
④『アウトライヤー寄稿』は利益を保証するものではありません。