見出し画像

米国株師匠🍅アウトライヤー寄稿230

第229回から続く


インフレ再加速の芽


ブルームバーグ記事の引用です。

・「米GDP、4-6月速報値は前期比年率2.4%増-予想1.8%増」

・「米耐久財受注、6月は前月比4.7%増加-市場予想1.3%増」

このような記事を読んでおりますと、経済は減速していない、強いわけですから、インフレ再加速の芽さえあり、政策金利、より長い間より高く、ということなんだろうなと再認識致します。

昨日の寄稿で、リセッションについて触れました。金融状況が緩和していますから、今すぐそこにリセッションがあるというわけではないと考えていますが。

さはさりながら、僕は、ハードランディングのシナリオを採用していますと繰り返してきました。年内もう1回、もしくはそれ以上の回数?利上げするかもしれないというFRBがオープンにしている選択肢も含めて、まずは、金利については、より長い間より高く。

ハードランディングのシナリオが、ここにきて、ソフトランディングのシナリオに凌駕されてきた格好になっているわけですが、これだけ最速のペースで5.25%~5.5%の水準にまで金利を引き上げ続けて、最も大きな金利引き上げサイクルにあるわけで。その影響はこの寄稿で述べてきた通り、メインストリート(実体経済)、クレジット市場、不動産市場に出ているわけですね。マーケットがやっているPEの拡大ゲームにしても、織り込んだソフトランディングのシナリオにしても、そのロージーな(バラ色の)条件を、業績面で満たしていかなければならないわけで。

経済はまだ強い、インフレ再加速の可能性さえあるというところ。
僕は、まあ、ランディングの話として、降りる前は、ソフトに降りれるように見えるけど、実際に、そこに行って降りようとしてみたら、思いのほかハードだったという話になるのでしょうね、と、思っています。降りてみて、そこでハードだと認識できるまでは、いやソフトに降りれると思うわけですから。リセッションが実際に来る時というのは、そのように体感していくものだと思っています。ハードランディングとはそういうものでしょ。

いっぽうで、第190回の寄稿で記しましたが、来年2024年年初からの米財務省による流動性の供給。レポ市場に詳しいアメリカの専門家のお話を聞いておりますと、俗によく語られる2兆ドルのお金。リバースレポで1.19兆ドル、レポで0.94兆ドルの合計2兆ドル。

この専門家の方のコメントからの引用~必然的に混乱が勃発する時、その窮地を救える唯一の手段はFRBの対応だと言ってよい。ボラティリティ抑制装置でありボラティリティ抑制者として介入せざるを得ず、救済に向かうことになるのだから。~当局~FRB、米財務省による流動性供給システムは、状況に応じて作動するのでしょう。ですから、流動性が吸い上げられる、ということがこれまでのところ起こっていない事実からも、ものすごく、流動性の枯渇を危惧しなければならない状況ではないと思います。

しかしながら、それとば別に、この8月という「時」であり(過去の寄稿をご参照ください)、昨日もまた引用させていただきました7月26日にMarkets & Mayhemさんがシェアしてくださった直近のフェドのネットの流動性(グレー)とS&P500(紫)のチャート、インデックスとネットの流動性が乖離しすぎているように見えますから、この修正くらいは、まずはするのではないかと思っています。


その修正さえしないということになりますと、これは、バブル?この寄稿で述べてきた、”リセッションが来る前に、2022年1月の過去最高値4796を取りに行ったらどうするんですか?”状態ですかね(笑)と思っています。
ただ、まあ、7月27日木曜日のアメリカの株式市場を見る限り、その修正が始まったのでは?8月に注目だなあ~、と、僕個人は思うのは思っています。

7月26日にMarkets & Mayhemさんがシェアしてくださった直近のフェドのネットの流動性(グレー)とS&P500(紫)のチャートを今一度、引用させていただきます。



ビジネス、マネジメント


余談と致してまして。ここからは、相場の話ではなく、ちょっとした、ビジネス、マネジメントの話ですが。

一昨日、下記をツィートさせていただきました。

~山本五十六~引用

・やってみせ言って聞かせてさせてみて
誉めてやらねば人は動かじ

・話し合い耳を傾け承認し
任せてやらねば人は育たず

・やっている姿を感謝で見守って
信頼せねば人は実らず


山本五十六

山本五十六


申し上げるまでもなく、山本五十六連合艦隊司令長官は、当時、ハーバード大学に留学し、アメリカの隅から隅まで、知り尽くしておられる方でした。命に応じて、そのシナリオ書き、実行された方でした。どのようにでもシナリオが描け、そのシナリオを実践できた方、国家を背負って

山本五十六連合艦隊司令長官のお言葉。

これは、僕の心に残るウォール街のその中枢にいたアメリカ人3名、日本人1名、密接に、密接に長い間にわたって仕事をご一緒した、この人たちが、皆さん、この山本五十六連合艦隊司令長官のお言葉そのものの仕事ぶりだったからこそ、一昨日、引用しました。

ウォール街、巨大投資銀行のそのマネジメントのその本チャンの中枢にいた、アメリカ人3人、身近に接してきて、このスタイルでした。
僕も、彼らから、今一度このスタイルを、実際にビジネスの現場でどうするのか、当時、学びなおしました。

また、日本人1名の方は、僕よりはるかに年齢も上で、今でも親密にお付き合いさせていただいておりますが、ご一緒するたびに、「俺たちの仕事は、みんなを、解き放ってあげることだ。自由にさせてやれ。彼らに幸せだと感じさせてやれ、そうしろ」とよくおっしゃっておいででした。

数値化された世界の中で、その個々の性格までも数値化したいと考えるような人達がいる世界の中で、理詰めにされ、理詰めにし、生きてきました。
でも、アウトライヤーの多いといえるのかどうかわからないレベルの経験の中で、ボトムラインは、この山本五十六連合艦隊司令長官のお言葉にあるなあ~と今で思うのです。

現在については、私は、アメリカの投資銀行で現在働いているわけではありませんのでわかりません。

ただ、当時、ウォール街の巨大投資銀行のマネジメントの中枢にいた人たちの一部から、身近に、このようなことを学びました。
もちろんこのスタイルに該当しない人たちもいました。とある、米巨大投資銀行の元CEOの方。

先日、身近に接した前述の日本人の方とお昼ご飯をご一緒した際、また、笑いながら、”あいつ(あの人)だけは、どうしても、どこからみても、今でも好きになれんなあ~”と僕(笑)。冗談めかして、こぼしながら、2人で大笑いしました。

まあ、いろんな人がいるわけで。人それぞれなんですけれども。

毎年12月、アメリカの方のSNS上では、Remember Pearl Harbor(リメンバー・バール・ハーバー、真珠湾攻撃を忘れるな)という言葉が、跋扈(ばっこ)したりします。かつて、ニューヨークで、ビジネス上の大激論になった時、当時のアメリカのピッカピカのエリートから、僕に向かって、言うに事欠いたんでしょうね、たぶん(笑)、Remember Pearl Harbor!って、言った人がいましてね(笑)。まあ、その後も激論やみませんでしたけど(笑)。まあ、いろいろあります(笑)。

僕は、かつて「海軍三羽烏」と呼ばれた、米内光政井上成美(しげよし)、山本五十六、は、好きです。


米内光政

米内光政


井上成美

井上成美






第231回へ続く




最後に …
もし、この記事を最後まで読んで頂けて、良かったなと思ったら「スキ」をクリックお願いします!



関連スペース&キャス



関連note


第138回~

第1回~第137回

私、アウトライヤーは、OUTLIER とは関係ありませんが、
OUTLIERは素敵な商品です
OUTLIER 「相乗的にパフォーマンスを高める食品と栄養素を集約。」


🍅🍅


アウトライヤー
より。外れ値です。でも異常値ではありません。
笑って許してくださいね。ごゆるりとお時間ある時ご覧になってください。
背景にある経歴:80年代後半から、ペインウェバー証券会社、メリルリンチ証券会社、ベアー・スターンズ証券会社等々の外資系証券会社東京支店法人営業部門に勤務。外資系企業生活で24年の歳月が流れました。
ペインウェバー証券会社ニューヨーク本社にて、2名のメンターのもと、米国株式業務を基礎から習得。なぜ、2名だったかと言いますと、フロントオフィス業務用に1名=MIT出身のトレーダーで数学者、バックオフィス業務用に1名=米国では名の知れたバックオフィスの専門家でした。当時、NY証券取引所にもしばしば、足を運び、入り口から出口まで、叩き込まれました。その後、日本国内の機関投資家向け外国株式営業に携わり、メリルリンチ証券会社とベアー・スターンズ証券会社では、それぞれ東京支店法人営業部門外国株式営業部長として、東京、ニューヨーク(ウォール街)、ロンドン(シティ)を中心に、アジア諸国も含めて、世界中を飛び回りました。グローバル株式・金融業務に従事する上で、メリルリンチ証券会社では、当時のメリルリンチ・グローバル株式営業部門におけるアジア地域2名のグローバル・エクティ・コーディネーターの1人として、米国株式を中心に、グローバルに株式業務推進役の職責も兼務。(この時とっても楽しかったです)
2012年2月に外資系企業生活を終えました。
同2012年年春から、日本企業の顧問に就任。
一貫して、この30年超の期間、何度も何度も現地に足を運び、そこにいた人々と直接仕事をした事を含めて、アメリカの金融政策、アメリカの株式市場を見つめてきました。
🍅注意事項
①不特定多数の者により随時に、誰でも閲覧可能な無料記事です。
投資助言行為に該当するアドバイスは行いません。短期動向や個別の運用相談に関するご質問へのご回答は一切行っておりません
③投資の最終決定はご自身のご判断と責任でおこなってください。

『アウトライヤー寄稿』は利益を保証するものではありません。


いいなと思ったら応援しよう!