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米国株師匠🍅アウトライヤー寄稿187

第186回から続く



ブルームバーグ記事からの引用です。

・「ヘッジファンドが米国株を買い急ぐ、S&P500種は節目突破目前


・「ブラックストーン、シカゴ高層ビルの投資価値ゼロに―CMBSで協議


・「米地銀株のショート、19日終了週に20億ドルの純増―相場上昇でも

今日は、2つの大切なこと、パウエル議長は何を忌み嫌っておられるのか?という事と、
JPモルガンCEOジェイミー・ダイモン氏の懸念、そのご発言を取り上げます。


JPモルガンCEOジェイミー・ダイモン氏



ジェイミー・ダイモン氏の懸念


今回の銀行問題でも、最も中心的役割を果たしてこられた、世界の金融界のリーダーです。

JPモルガンCEOジェイミー・ダイモン氏がおっしゃっておられました。

金利よりもQT(量的引き締め)について、誰よりも懸念している」と。

昨年9月以来、月額最大950億ドルのバランスシート縮小、QTという事がありながらも、実際には、QT、その効果は、これまでの寄稿で述べてきました通り、世界的に流動性が供給されてきたこと、そして、TGA(米財務省一般勘定会計口座)からのドローダウン(お金の引き出し)によって相殺されてきたわけですね。QTもろかぶりとかになっていませんもの。それどころか、この寄稿でも述べてきました通り、おおよそ金融状況は緩和してきていたわけですから。ほんの少しだけフリーマネーが減ったかなあというような金融業界における認識だったのではないかと思っています。

ですから、前述、ブルームバーグ記事からの引用~「ヘッジファンドが米国株を買い急ぐ、S&P500種は節目突破目前」というようなこともあるのでしょうし、この4月、5月に見られているような株式市場の動きがあるのだと認識しています。

まだ、本当の意味でのQTという事を見ていないから、「金利よりもQT(量的引き締め)について、誰よりも懸念している」というジェイミー・ダイモンCEOのご発言があると、僕は考えております。

過去のこの寄稿で述べてきました通り、最速のペースで昨年3月来、500ベーシスポイント・5%金利を引き上げてきましたから、ここに至っては、金利の水準は、ほとんどあまり関係ない。
QTもろかぶり、QTという背景の中での、政策金利、「高い」を、より長く。
フェド・プット切り。

本日は、もうひとつ、大変重要なことだと、僕は認識しておりますこと、について述べます。

パウエル議長は、何を好み、何を忌み嫌っておられるのか?


この春先から、この寄稿でいずれ述べますと述べて参りましたが~僕は、パウエル議長は
「(とんでもなく想像もつかないほどのひどい状態にならない限り)上げた金利をすぐに下げるというような行動をもっとも“忌み嫌う”方だという事を、パウエル議長の過去の経緯から、議長のおそばに仕えた元FRBの方からのご発言より、深く心に刻んでおります。パウエル議長が何を好み、何を忌み嫌っているのか。忌み嫌っているのは、このこと、上げた金利をすぐに下げるという事、だと、僕は、思っています。それは、パンデミック以前の過去にそういうことが実際に議長にあって、その際、ご自身がそうなさったことを、それを悔やんでおられた、忌み嫌っておられたという事です。このこと、とっても重要だと、僕は思っています。

金融状況が引き締まることによって、それは25ベーシスポイント利上げと同様の効果があること、それを正当化することは難しいことではないわけでもありますから。

これをふまえて、売り目線、売り方の行動というのは、このJPモルガンCEOジェイミー・ダイモン氏がおっしゃっておられました~「金利よりもQT(量的引き締め)について、誰よりも懸念している」という状況に、現実になってからだと、僕は考えております。

今は、まだ、そうはなっておりませんから。
そうなった場合は、ということで、ダイモン氏は、”誰よりも“懸念されておられるという事だと認識致しております。

じっくり、マーケットを見ながら、その「時」が来るのを待っております。



第188回へ続く




最後に …
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アウトライヤー
より。外れ値です。でも異常値ではありません。
笑って許してくださいね。ごゆるりとお時間ある時ご覧になってください。
背景にある経歴:80年代後半から、ペインウェバー証券会社、メリルリンチ証券会社、ベアー・スターンズ証券会社等々の外資系証券会社東京支店法人営業部門に勤務。外資系企業生活で24年の歳月が流れました。
ペインウェバー証券会社ニューヨーク本社にて、2名のメンターのもと、米国株式業務を基礎から習得。なぜ、2名だったかと言いますと、フロントオフィス業務用に1名=MIT出身のトレーダーで数学者、バックオフィス業務用に1名=米国では名の知れたバックオフィスの専門家でした。当時、NY証券取引所にもしばしば、足を運び、入り口から出口まで、叩き込まれました。その後、日本国内の機関投資家向け外国株式営業に携わり、メリルリンチ証券会社とベアー・スターンズ証券会社では、それぞれ東京支店法人営業部門外国株式営業部長として、東京、ニューヨーク(ウォール街)、ロンドン(シティ)を中心に、アジア諸国も含めて、世界中を飛び回りました。グローバル株式・金融業務に従事する上で、メリルリンチ証券会社では、当時のメリルリンチ・グローバル株式営業部門におけるアジア地域2名のグローバル・エクティ・コーディネーターの1人として、米国株式を中心に、グローバルに株式業務推進役の職責も兼務。(この時とっても楽しかったです)
2012年2月に外資系企業生活を終えました。
同2012年年春から、日本企業の顧問に就任。
一貫して、この30年超の期間、何度も何度も現地に足を運び、そこにいた人々と直接仕事をした事を含めて、アメリカの金融政策、アメリカの株式市場を見つめてきました。
🍅注意事項
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