"Before Dre(a)m"について
皆様、イオラシャインの三カ月連続配信シングル群、
"Before Dre(a)m"は楽しんでくれていますでしょうか。
Drums兼おもしろ担当のイトウくんが抜けたことでパワーダウンしてしまうのか…
と思っていたそこのあなた。
正直に手をあげなさい。
全然パワーダウンしてないでしょ?
むしろ個人的にはパワーアップしてると思ってます。
このシングルからイオラシャインは
「ジャンクボックスロックバンド」というものを名乗らせていただいてます。
というのも、いままでイオラシャインとして発表してきた三十曲あまりの曲たちには
それぞれアルバムごとにコンセプトが決まっていまして。
ファーストミニアルバムの「希望論」は、
上手くいかないもどかしさや、周りへの羨望。
セカンドミニアルバム「Yours」は、
自分のことしか歌ってこなかった過去にケジメをつけ、
「あなたのもの」として書いた曲を花束に例えて。
ファーストフルアルバム「ANSWRTLK」は、
俺自身が誰かの「答え」になれるように、
抑え込んでいた激情をテーマにして。
そして今回からは「おとぎ話の世界」がテーマになっております。
おとぎ話の世界って、まるで子供のガラクタ箱みたいに
いろんな夢やワクワクがごちゃ混ぜになってるじゃないですか。
それを音楽で表現したい、と思いましてね。
あと、イオラシャインって結構ジャンル無視して曲を作ることが多くて。
いろんなジャンルがごちゃ混ぜになってるところもなんだかガラクタ箱みたいだなーと思って、
ジャックボックスロックという言葉を勝手に生みだしました。
イオラにすごく合ってるんじゃないかと思ってます。
三つのシングルの細かいお話に移ります。
まずは九月にリリースした"アイクルシー"について。
この曲のテーマはジャケットの色、そしてコラージュから伝わるかな?と思ったんだけど、
不思議国のアリスとなってます。
そもそもおとぎ話モチーフってのもこの曲からでして。
アリスに天衣無縫な処女性、なおかつ裏に少し無情で小悪魔のような側面を感じて、
この曲のアイデアが溢れ出してきたんです。
あと、俺がもし女性になれたら(!?)
水色のワンピースを着たいな、と思ったところからもきてます。
なんだかワンピースにすごく憧れがあるんですよね。
男の状態では着たくないけど。
歌詞のいろんなところにアリスっぽい言葉を入れてありますので、
是非チェックしてほしいです。
鏡、ドアノブ、迷い猫、判決とかね。
バンドサウンドに関しては、
俺が一番得意としてるハイテンポのギターロックでございます。
サビのメロディは"アイクルシー"ってタイトルを思いついた段階で思いついていて、
一発で覚えてもらえるようパンチをきかせました。
個人的なお気に入りポイントは、
2サビあとのドラムフィル。
パパドドタカドドチチドドタン!
ってやつ。
MVは演奏シーンをそれほど入れず、
女優さんメインで撮ってもらいました。
めちゃくちゃ胡散臭いイシハラの笑顔と、
二人でずぶぬれになってるシーンが見所です。
次は10月にリリースした"Ghostbite"について。
この曲のテーマは白雪姫。
彼女は思いもしなかった悪意の林檎で死んでしまった悲劇のヒロイン。
Ghostbiteなんて英単語は存在しないんだけど、
訳すとすれば「寝首を掻かれる」って感じになるかしら。
もともと5月だったか、結構前からある曲。
歌詞がかなりお気に入りで、
コロナ禍で感じた圧迫感、緊張、怒りやストレスを俺なりの言葉で紡いで考えました。
いつも歌詞を書くときはめちゃくちゃ時間がかかるんだけど、
珍しく15分くらいでさらっとかけちゃったパターン。
2020年上半期の日本をかなりいい感じで表現できたと思ってます。
皆、正体もわからない"ゴースト"(幽霊とはちょっと違う)に追いかけられている感覚があると思います。
「嘘の付き方を変えてきた」って歌詞がすごく俺っぽいってお褒めいただけてとっても嬉しいです。
サウンドもイオラシャインとしてはかなり挑戦的で、
シンセサイザーやテルミンの音がたくさん入ってます。
笑い声もサンプリングして、ほぼ曲中ずっと鳴ってます。
ライブで演奏するのがすごく楽しみ。
最後は11月にリリースした"変身"。
テーマは美女と野獣。
それと裏テーマとしてヒーローショーもイメージしてます。
最大の聴きどころポイントは。
何と言っても意味不明な歌詞!
自分で言うのもなんだが、ただ聴いただけでは意味不明!!!!
…というのは冗談で、漢字だけの連続部分もそれなりにこだわって考えてます。
たとえば「典型性普遍的生活永年継続」は要約すると、
「代わり映えも色もない毎日に嫌気がさしながらも、
変える気もないのでだらだら過ごしている」って意味になります。
なんか高校の時の漢文みたい。
後は「最低再現采配才能災害級裁判」の所は、
「さい」って音がひたすら続くんだけど、
それぞれの漢字は被らないようにしてあります。
「最・再・采・才・災・裁」みたいな。
アレンジもなかなかに飛ばしてる。
この曲は変拍子といわれる、曲中でなんどもリズムの区切りが変わる曲になっていり、
ジャンルもごちゃ混ぜ、展開も奇想天外である。
やっぱりヒーローショーって起承転結があるから面白いわけで。
しかし難しくし過ぎた。
ライブで演奏するために今四苦八苦している。
結構長々と書いてしまったけど、
皆に新しいイオラを受け入れてもらえたようで一安心してます。
今も新しい音源をどんどん制作しているし、
いろいろと発表できそうなこともありますので
今後ともごひいきに。
以上、ヨサカコーメーでした。