実は...自宅をリフォームしています。
3月に入ってまた雪。
毎年、宇都宮では3月に入って1回は雪が降るので、スタッドレスからノーマルへの交換をぐっとこらえて正解でした。
暖冬暖冬言いながら、ここへ来て本格的な真冬気温、住宅の快適性が試される時期です。
この寒い時期に、実は自宅をリフォームしています。
私が家を新築して10年が過ぎました。
当初、お客様にご提案していた仕様で家づくりをしました。
しかしその後、ヨーロッパの住宅建築状況を現地で学ばせてもらう機会があったり、世情が変わったりと、自身の経験値、価値観も変化しました。
ご提案の根っこは何も変わっていないのですが、今現在ではオススメしていない仕様もアレコレ出てきました。
それを自宅見学会では赤裸々にお伝えしちゃっているんです。
だからこそ、今新築工事を建てさせて頂いてるオーナー様が羨ましく思えて仕方ありません。
特に、感じる羨ましポイントは、「床」。
私の自宅は、当時猫さんとの暮らしのなか、キズのことも考えて俗に言うシートフローリングにしました。
シートフローリングをざっくりいうと、木の粉を固めた素材の表面に木目調のプリントシートをはって木っぽく見せた床。
キズがつきにくかったり、本物にはありえない微妙なニュアンスカラーがあったりという利点があります。
この中の1色がドンピシャで好きで選んでしまったのですが、これが今思うと大きな差を生んでしまいました。
現在では、基本提案は無垢床。
猫さんがいても同様です。
シートフローリングは提案していません。
その理由が「体感」。
オーナー様宅を建築させて頂いて、見学会などで無垢の床に触れていると、自宅と全く違うことを再確認します。
だから、「床リフォーム」することにしました。
といっても、プリントフローリングだけを剥がして・・・なんて工事不可能だし、予算の都合もあるので、既存フローリングの上に、6mm厚のチーク無垢材のオイル塗装品を貼ることに。
この工事自体も、大工さんにとっては大変。
室内のドアや引き戸との兼ね合い、巾木や框の納まり検討など、考えること多数。
特にオースタムの家って、床を見切らないので、ワンフロアすべて床が繋がって行きます。
回遊動線だから、アッチ側とコッチ側から回ってフローリングの幅が揃うように調整しながら・・・
でも、その甲斐あって裸足の体感が劇的に違う暮らしに。
たった6mmの厚み、しかもシートフロアへの上張り。
どこまで効果が出るか、ちょっと不安でしたが、ちゃんと効果ありました。
お風呂上がりの足の裏がストレスフリー。
既存のシートフローリングと裸足で乗って比べてみると、床の表面温度は変わらないのに、無垢の方が足裏の体感温度が2℃くらい温かく感じる。
文字で書くと、「その程度かい!」って内容なのですが、床って家に居るときほぼ常に触れ続けている場所なんです。
常に違いを感じられる。
感動♥
床が如何に暮らしにおいて重要な部位か、あらためて実感できました。
やっぱり、表面の仕上げが重要なんですね。
無垢材でも、ウレタン塗装にしてしまうと、ここまでの体感差は得られなかってでしょうね。
ちなみに余談ですが、「無垢床だから家が暖かい」って売り文句がいまだにありますが、あれ、ウソです。
床の材質だけで上がる冬の体感温度は、前述した通り2℃程度。
床の表面温度が10℃だったら+2℃足したとしても、たった12℃です。
冷たいのは変わりません。
建物としての、断熱性や気密性、空調機器選定などの根本的な設計がなければ、誤差に等しい差になります。
なので多くの場合、「無垢床にリフォームして温かく暮らそう!」と考えるくらいなら、断熱や気密、空調機器の選定に予算を割いたほうが、間違いなくコスパはいいです。
私の自宅は、お客様に見学していただく、リアル展示場も兼ねているからこそ、「床」の材料選定の大事さをお伝えするツールとして必要なものでした。
お仕事として、住みながらのリフォームをさせて頂くことはあっても、いざ自分がリフォームしてもらう立場になってみて、感じ方が変わりました。
お金かかったけど、やってよかった。
床面って、見える面積が大きいので印象がガラリと変わります。
その他にも、ちょいちょい手を加えるので、工事完了したら、どんな風に変わったか、見に来てくださいね。
hiroyuki
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