「ぶち上げられる数値」と「積み上げられる数値」。
12月に入り、冬も本番。
あんなに暑かった夏をもう完全に忘れましたね。
40歳過ぎると、季節の廻りが早くなりすぎます。
今週末に完成見学会を開催する現場も、予定通りに工事が進み、恒例の気密測定試験が行われました。
結果は、C値=0.1㎡/c㎡
ちゃんと想定内の数値となりました。
施工に携わってくれた協力業者の皆さん、いつもありがとう。
気密測定をしている時に、いつも思うのは、大工をはじめとする職人さん達への感謝。
木工事、電気工事、設備給排水工事、太陽光発電設備工事、断熱工事、サッシ工事など、家の外と中をつなぐ各所の工事をその職人さん達が如何に丁寧に対応してくれているか。
その積み重ねでしか、気密測定の数値「C値」は良くなりません。
大工だけが頑張っても、他の工事で壁に穴をあければ、気密性能は確保できません。
例えば、断熱性をあらわす「Ua値」や「Q値」。
これらを計算することは、今や義務です。
数値が良くすることも住宅設計にあたり、とても大事なことです。
ただ、理解しておかなければならないのは、この「U値」や「C値」は机上での計算値です。
どれだけ数値が良くても、施工が伴わなければ、数値通りの性能となることはありません。
また、建物完成後、設計通りの性能値が発揮できているか、正確に検証することも非常に難しいです。
だからこそ、逆に言ってしまえば、高い数値を「ぶち上げる」のも簡単です。
HEAT20G2レベルの断熱性を提案するのなんて、机上だけでは楽勝です。
施工したことが無くてもできちゃいます。
では、気密性はというと、設計段階で気密性の計算はできません。
実際に測定試験してみない事には、数値は分かりません。
現場の施工がすべてです。
「全棟気密測定試験を行っているかどうか?」を基準にして工務店を選択するご家族が増えているのは、ここがポイント。
「断熱性能をアピールしているが、気密性能はスルーしている」って建築会社は山ほどあるけれど、
「気密性能をアピールしているが、断熱性能をスルーしている」って建築会社は、今やほとんどありません。
断熱の重要性を理解している建築会社は、気密が伴わないと問題が起こる事を理解しています。
その判別に、「気密測定試験」というキーワードを使っているんですね。
もちろん、ここで言っているのは、気密測定試験の実施の有無であって、具体的なC値の数字ではありません。
1.0切れば十分という建築会社もいれば、0.5以下という考え、0.1にこだわる建築会社もあります。
ただ大事なのは、どの建築会社もそれぞれのポリシーをもって、手間をかけて気密処理を行い、費用をかけて気密測定試験を行っているという事です。
その努力が「積み上げられ」た結果として、C値が公表されているのです。
気密測定試験というモノサシの意味、何となくご理解頂ければ幸いです。
さて、今回のC値0.1の物件は今週末に完成見学会です。
ちょっと告知です。
[完成見学会]12/9(土)・10(日)[予約制]「YOHAKU の家」OPEN HOUSE
hiroyuki
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