【エコキュートを日中沸かすライフハックを考えてみる】
世の中にはちょっとしたことで、改善できる方法ってあるものですね。
毎年、冬になると私が恐れるもの、それは「静電気」です。
車に触ると、「バチッ!!」
コンセントを刺そうとすると、「バチッ!!」
挙句、人にものを渡そうとしただけで「バチッ!!!」
あれが嫌で嫌で、静電気除去グッズを身に着けたりしていました。
それが今季は、バチッがほぼありません。
何を変えたか。
水を飲んでます。水分摂取をかなりマメに行うことで、帯電体質が改善されました。
そんな簡単なことで、気にしていたことが変わるものなんですよね。
そんなライフハック情報もyoutubeやSNSで、日頃から見かけるようになりました。
最近目についたのは、給湯における電気代削減のライフハック。
『オール電化住宅でエコキュートの沸き上げ時間を「日中」にすることで電気代を削減する』
という方法です。
実際に、電気代削減しているご家庭あるようですが、前提条件があります。
まずは、太陽光発電システムを設置している事。
東京電力管轄内のオール電化住宅の場合、オール電化専用の電気料金プランとなっています。
この電気料金プランは、深夜は電気代が安く、日中は高いという特徴があります。
その差は、プランにもよりますが、1.5倍~2.25倍です。
そもそも高い時間帯にお湯を沸かしては意味がないので、太陽光必須です。
更に、電気料金プランはスマートライフプランであること。
2017年までに東京電力に申請したオール電化住宅の場合、電化上手というプランが継続されています。
こちらは現行プランに比べ、深夜帯以外の電気料金が高めなのですが、全電化住宅割引という制度が付いている為、電力量料金の5%が割引になっているので、意外とお得なプラン。逆に日中の電気料金が高いので、沸き上げ計画ミスると損が出るので、あまりお勧めではありません。
では具体的にどの程度の削減効果があるか検証してみます。
Tシャツの家オーナーS様宅の2020年1月12日のHEMSデータを見てみると、エコキュートのタンク湯沸かしは午前3時~午前6時までの4時間で合計約6kwの電気を使用しています。
スマートライフプランだと、
夜間の電気代17.78円 + 現在(2023.1)の燃料調整費13.04円+現在(2023.1)の賦課金3.45円
=34.27円/kwh。
34.27円 ✖ 6kw = 205.62円/日
これが1日のエコキュート湯沸かし経費。
太陽光で補えば、その差額が削減効果になる訳です。
例えば2022年の固定買取価格は 17円/kwh。
仮に日中沸かしで効率が良くなって、5kwで沸かせるとしたら、
5 ✖ 17円 =85円 の売電価値を205.26円にできるのだから、
約120円/日 お得になるという事。
もちろん、晴れの日限定なので、仮に1か月の2/3が晴れとしたら、120円 ✖ 20日 = 2400円/月
のお得となる訳です。
これが、2017年の固定買取だと、28円/kwhなので、ざっくり1300円/月。
もちろんデメリットもあって、前述したように、晴れていることが前提なので、天気予報は必ずチェック。
ボタン一つで日中沸かしにはならないので、リモコンからコマめに設定しなきゃいけない。
日中沸かしになると、1.5倍の単価なので、ペナルティ。
など、あるけれど、それにしたって昨年から比べると、エネルギーの高騰が大きすぎるのでチャレンジしたい方は多いのではないでしょうか。
とにかく、「マメである」と自覚されてる方でないと、ストレスあるかもしれませんのでお気をつけて。
私の自宅も、昨日2022年1月~12月の電気料金が出そろいました。
やはり、電気使用量(kwh)は横ばいにもかかわらず、東京電力に支払った金額は、37%アップとなっていました。
厳しいご時世です。
ちなみに、2023年2月より電気料金における燃料調整費もガソリン等同様に燃料油価格激変緩和措置が始まり、7円程度の軽減がかかるようです。
賦課金はまだまだ上がるのは制度上確実でしょうけれど、燃料調整費はこれ以上、上がらない事を祈りたいですね。
今後、東京電力は深夜が安いという価格形態を無くしていきたいような、そぶりを見せています。
それに伴い、日中沸き上げ専用エコキュート「おひさまエコキュート」や専用のお値打ち料金プラン「くらし上手」を強く推してきています。
これまで以上に、住まいにおけるエネルギーマネジメントが重要になります。
そのためには、まずは快適に暮らせる住環境ありき。
住まいを取得しても、寒い、暑いを我慢しながら、電気代を気にして暮らしていくのでは、やっぱりツライ。
気密・断熱・耐震あってこそ。
そう思いませんか?
hiroyuki