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僕はおまえが、すきゾ!(18)

僕は、電話を切ってすぐに優作に電話した。
古賀朝子という女は、どういう女なんだ、まるで魔性の女だ、と僕は優作に即告げ口した。
彼女、そんな事言ってたんだ……、と優作は言った。
あの女とは、付き合わない方がいい、と僕は熱心に言うのだが、優作の方はまるで相手にしない。優作は、古賀朝子の事をよく分かっていないのだ。古賀朝子はきっと優作にとって害になる女だ。そうに決まってる。あの一見、優しい面を見せてみても、その裏では何を考えてるのか分からないのだ。
優作はお前、彼女の事、何にも知らないだろ、と僕の言う事を否定した。
僕は優作に、彼女は僕の事も好きだと告白された事を言った。
それはお前とも仲良くなりたいって事だろ?勘違いするなよ、と優作は言った。
だけど優作はちょっと怒っているようだった。
僕と優作の事を、自分に相談する事もなく、いきなり僕に連絡してきたからか、優作は機嫌が悪かった。
分かってる。分かり切った事だった。
彼女がどういうつもりで言ったのか、そんな事はとうの昔に分かっている事だった。
「彼女、何にも言って無かったな……」
優作が寂しそうに言った。
ほら見ろ、さっそくあの女のせいで振り回されているじゃないか。古賀も相手の事を心配するのなら、勝手なおせっかいは止めるべきなんだ。
だけども、優作は言った。
「彼女、俺達の事を考えてやってくれたんだよな。いい人じゃないか」
しばらくの沈黙の後に、優作は言った。
いいや、いい人ぶってるだけだ、僕はその意見には賛成しかねた。
俺達が喧嘩してるから、間に入ってくれるって事だろ?と、優作はあくまでも、古賀さんの味方だった。高校時代、その存在は僕だったような気がする。僕はそのポジションを取られて、古賀さんに嫉妬してるだけなのだろうか。
僕は古賀朝子に少し関心を持つようになった。
 

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