関西建築合宿2020
こんにちは。宇都宮大学の建築学生、あおじです。
2月27日から3月3日までの6日間の建築合宿をしてきました。とても素晴らしい体験でした。建築により関心のある学生たちが集まり、普段感じられない刺激や共同設計の楽しさがありました。最後の講評では惜しくも最優秀賞を逃し、優秀賞を頂くことができました。ここでは6日間の様子と僕たちの班と最優秀賞を取った班の作品を少しだけ紹介します(上写真は僕たちの班の作品です)。
1日目 顔合わせ
朝に大阪の総合資格学院 梅田校に集合。前日に事前説明会があるので、参加者は事前に顔合わせ。昼食後にバスに乗って、設計の対象敷地と宿のある地域に移動。舞台は大阪府貝塚市蕎原。約80世帯の住む、周りを山に囲まれた集落。
2日目 敷地見学
全体の課題である「20年後の豊かな生活」に沿って、町からキーワードを探していく。住人の多くが60代の高齢者であるため、20年後の彼らが80代である未来を考える。僕らの班は周辺集落との関係性から探っていった。
3日目 中間講評
講師1人(コロナ予防のため1人欠席)と現大学3年生の合宿OBOG3人と合宿参加者全員が発言できる3ブースに分かれて、全14班で同時に3つの班の発表が行われた。内容は「町の活性化」「町の閉じ方」の二つの方向性に割れた。僕らの班は「町の活性化」の方針で進めたが、ほとんどの班は「町の閉じ方」についてであった。本課題の難しさもあり、心理的な描写にとどまり建物の形を練りこめている班はそう多くはなかった。講師の方に根底から覆される班もあった。
4日目 練り上げ
講評の結果を踏まえ、案の修正、練り上げに入る。各班の進度に大きな差が生まれる。僕たちの班は3日までにまとめたソフトの面を軸に、ハードを起こし始める。
5日目 練り上げ
各班、模型やプレゼンシートなどを完成させる。僕たちの班は朝になってようやく完成した。
6日目 最終講評
会場は総合資格学院に移り、講師の先生5人による講評が行われる。各先生が2点を1班に1点を2班に割り振り、得点の多い順に最優秀賞、優秀賞、佳作を決めるジュエリー形式。その他、各先生の賞を与えられる。
優秀賞 廻風(せんぷう)
蕎原と隣集落の塔原、大阪都心との関係をつくるきっかけとなる建築。蕎原と塔原の共通問題である獣害を解決する拠点を作り、そこに蕎原、塔原、都心の垣根なく様々な人の集える場を作る。多様な人の集まる場を作り、多くの人に蕎原の魅力に気付いてもらい、20年後の未来には多くの職が生まれ、豊かな未来が想像できるきっかけとなる建物。
最優秀賞 変わる姿と変わらない関係
人の死をお墓ではなく木を植えて弔うことにより、人の死に寄り添い、前向きに集落を閉じていく広場。柱と大小の穴の開いたスラブが田んぼ4面分にただ広がり、大小の穴には気が植えられている。100年後には木が生い茂り、動物の住処となり、穏やかな風景が広がる。
関西建築合宿は大学1,2年生が、関東建築合宿は2,3年生が参加できます。関西は課題が抽象的なもの、関東は明確な課題が設定されたものの傾向が強いといわれています。自分の受ける教育の場は知らず知らずに風土の影響を受けていることがあります。関西の風土と関東の風土とざっくりですが、僕の大学はそうです。自分を見つめ直す大きなきっかけになるので、ぜひ遠方の建築合宿に参加してみてください。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?