画面を見る仕事をしている人の為に、症状と対策法をまとめてみた
最近、目が疲れる。肩や首がこってしょうがない。
画面を見る仕事をしている人の職業病です。
「なぜそんな症状が起こるのか?」「どうやって対策するべきか?」
を徹底リサーチしてみました!
ハイライト
・目が疲れやすいと感じている人は51.0%
・「肩こり」や「首の痛み」を感じる人は37.4%
・無料でシンプルな対策法を知らなきゃ損かも
目の異常抱えてるヒト多すぎ問題👓
MyVoiceが行った10,288人を対象にした2020年の調査によると、目に関する悲しい現実が突き付けられました😢
目が疲れやすいと感じている人は51.0%
「肩こり」や「首の痛み」を感じる人は37.4%
「頭痛」を感じる人は23.3%
画面を見る → 「目の症状」を想像しがちですよね。しかし残念ながら、”肩こり”や”首の痛み”、”頭痛”など、目以外の広い範囲にわたって症状が出てしまうことを示しています。
調査対象となった人は、ランダムに選ばれています。PC業務を専門としている人ではありません。昼休みや仕事終わりにスマートフォンやタブレットを見るだけでも、十分これだけの症状が出る可能性があるのです。
したがって、ライターやエンジニアほか、PC業務に携わる人はもっと多い割合で症状を訴える可能性が高いと考えられます。
実はこのような症状は「コンピュータービジョン症候群 : Computer Vision Syndrome」と呼ばれており、アメリカではAmerican Optometric Associationが積極的に普及活動を行っています。
彼らの調査によると、
PCやスマホユーザーの90%はコンピュータービジョン症候群の症状を経験する可能性があるそうです。(*1)
さらに、2050年には世界人口の半分がなんらかの視覚障害に悩まされるという調査も示されています。(*2)
私たちの眼は常に危険にさらされているのです。
コンピュータービジョン症候群とは💻
”デジタル眼精疲労”とも呼ばれるコンピュータービジョン症候群は、PC、スマホ、タブレットなどのディスプレイを長時間見ていることで起こります。
特徴的な症状は5つです。
1. 眼精疲労
2. 頭痛
3. 視界のボヤけ
4. ドライアイ
5. 肩や首の痛み
PCやスマホを使ったことがある人なら、だれしもが経験したことがある症状ではありませんか?人間が文字を開発したのは紀元前4000年と言われています。しかし、今になって目の病気が注目されるのには理由があります。
スマホやPCの根本的な問題
本やTVと比較して、スマホは画面を目の近くに引き寄せて使うことができます。画面が小さいため、そういった使い方になってしまうのです。
すると、小さな画面に多くの情報を載せるためにテキストサイズは小さくなりがちです。
2011年の調査によると、スマホの平均フォントサイズはわずか1.63mm。このサイズの文字を連続で判別するのは、人類の歴史上初めての経験です。私たちの目にとっては明らかな負担となります。
さらに、私たちは1分間に通常14回のまばたきをしますが、ディスプレイを見ているときはその回数が1/3以下になってしまいます。
まばたきの役割は、涙を目全体に広がらせることで滑らかな状態を保つことです。乾燥した状態でまばたきをすると、目の表面に摩擦が発生し、炎症を引き起こす原因になります。
様々なアレルゲンからも無防備な状態になるので、目にいいことは一つもありません。
今から対策法をご紹介するので、まずは試してみてはいかがでしょうか?
コンピュータービジョン症候群の対策法!
20-20-2ルール📋
アメリカ眼科学会とアメリカ検眼協会が推奨する方法が20-20-2ルールです。
この方法のメリットは、無料かつシンプルな方法であるのにもかかわらず、効果が研究によって証明されている方法だということ!試しても損はゼッタイしない方法ですね。
*英語では20-20-20ルールと言われており、最後の20が20フィートなので、わかりやすくビル2階分20-20-2ルールと改変しています。
■20-20-2ルールのやり方
・ディスプレイを20分みる毎に休憩する
・休憩時間は20秒
・休憩の間はビル2階分くらい遠くを見る
たったこれだけです。5歳児でもできるカンタンな方法ですね。
■20-20-2ルールの効果
2013年に行われた795人の大学生が参加した研究結果によると、20-20-2ルールでコンピュータービジョン症候群の症状が優位に改善することが示されました。
ちなみに、ただ休憩をはさむだけでは、症状が改善されなかったため、”遠くを見る”のが重要なファクターになっています。
私もnoteを書く時間やリサーチの時間が長いので、これを実践したらかなり目のボヤけや疲労感、肩の痛みが改善した気がしています。
DHAやEPAをとろう!🐟
DHA?EPA?何それおいしいの?と思う方も多いでしょう。答えは、”おいしい”です。
DHAやEPAは、いわゆる体に良い油のことです。サプリメントの王様で、もっともエビデンスのある健康食品と言われています。
マグロやサバなどの青魚にも多く含まれており、最強の美容ナッツとして以前紹介した、クルミにも多く含まれています。ね、おいしいでしょ?
そんなDHAやEPAは、目にもとても良い影響を与えてくれます。
Contact Lens & Anterior Eye誌に2015年に公開された研究では、470人のPC作業者に3か月間DHAを含むカプセルを飲んでもらいました。研究を始めたとき、この人達の55%は涙液層が破壊され、ボロボロの状態でした。
しかし、DHAを3か月飲み続けた人は
・ドライアイ症状が緩和
・涙の蒸発が遅くなり、乾燥が防げるようになった
・涙を作る杯細胞の数が多くなった
などなど、ポジティブな影響が明らかになっています。
マグロやクルミなどを食べることは、目にもかなりポジティブな影響を与えられるかもしれません。試してみるべき食べ物たちですね。
■ブルーライトカットメガネはほぼ意味なし。
この記事に書いた通り、ブルーライトカットメガネを推奨するような証拠はほぼありません。買わなくてOKですよ。
■ドライアイの目薬はコチラ
基本的に目薬はドライアイ対策と同じでOKです。
人口涙液系やヒアルロン酸系よりも優れている効果が示されている目薬も存在するので、詳しくはリンク先を見ていただくのが良いと思います。
■まとめ
・成人の半数以上がコンピュータービジョン症候群の症状を経験
・その原因は、画面を見るとまばたきが通常の1/3以下になること
・20-20-2ルールは無料で効果の示された良い方法
・DHAやEPAは良い予防法になるかも
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引用
1.Rosenfield, Mark. "Computer vision syndrome: a review of ocular causes and potential treatments." Ophthalmic and Physiological Optics 31.5 (2011): 502-515.
2.Holden, Brien A., et al. "Global prevalence of myopia and high myopia and temporal trends from 2000 through 2050." Ophthalmology 123.5 (2016): 1036-1042.
3.Doughty, Michael J., and Taher Naase. "Further analysis of the human spontaneous eye blink rate by a cluster analysis-based approach to categorize individuals with ‘normal’versus ‘frequent’eye blink activity." Eye & contact lens 32.6 (2006): 294-299.
4.Cardona, Genís, et al. "Blink rate, blink amplitude, and tear film integrity during dynamic visual display terminal tasks." Current eye research 36.3 (2011): 190-197.
5.Reddy, S. Chandrasekhara, et al. "Computer vision syndrome: a study of knowledge and practices in university students." Nepalese journal of Ophthalmology 5.2 (2013): 161-168.
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