髪の毛を伸ばす方法_2_249人の髪成長データなどから調べてみた_

髪の毛を伸ばす方法。2,249人の髪成長データなどから調べてみた。

ハイライト
・2,249人から得た調査データから、1日の髪の成長量を明らかに
・髪の成長を妨げる2大要因を上手に避けよう。
・食べるべき栄養は?海苔ってホントに効果あるの?

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調べてもよくわからない、髪の毛を伸ばす方法🔎

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「髪の毛を切りすぎた」
「ヘアスタイルを変えたい」
「なんか最近、髪が薄くなってきた・・・?」

髪の毛を伸ばしたいというモチベーションは、色々ありますよね。

検索すると、髪のプロである「美容師」さんが、色々解説してくれている記事を見つけることができます。

でも、髪の成長ってとっても生理学的な内容です。「1日に髪がどのくらい伸びるか?」といったカンタンな質問も、美容師さんが答えるのは難しいハズです。

その質問に答えるには、毎日髪の毛の長さを測らなければいけません。さらに、定規やメジャーで測れるような長さではありません。しかも、自分の髪が伸びるスピードを測ることはできても、何十人、何百人の髪の長さを測る美容師さんはいないからです。

髪を美しく整えてくれる美容師さんの職域と、学術データを使った髪の成長研究は全く異なるものです。美容師さんを軽く見ているワケではなく、それぞれ得意な分野があります。

「髪の毛を伸ばす方法」は学術データの方が客観的に信頼できる情報です。

今回は

「24か国から集めた、22,49人から得た髪の毛のデータ」をはじめ、信頼できるデータをしっかりと集めてみました。

女性・男性問わず、髪の毛でお悩みのアナタにシェアしていきます。

とくとご覧あれ!


そもそも、髪の毛って1日にどのくらい伸びるの?📊

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24か国から集めた、2,249人から得た調査データが2016年にロレアルより公表されているので、こちらを参考にして紹介します。

伸びる髪の毛の量:
 ・『1日』で伸びる量 = 0.4mm
 ・『1週間』
で伸びる量 = 2.9mm
 ・『1か月』
で伸びる量 = 12.6mm(1.2cm)

実は、日本人の髪の毛の成長スピードは欧米やアフリカの国のヒトに比べて断トツで早いことが判明しています。

例えば、日本人はアフリカ系アメリカ人より57%、ロシア人よりも13%髪が伸びるスピードが速いのです。韓国人や中国人などのアジア人は髪の毛の成長スピードが速いのですが、その中でも日本人は1番スピードが速いという結果でした。

したがって、日本人はいろいろなヘアスタイルを楽しみやすい人種だとも言えます。日本人の人種的な強みがこんなところにあるなんて意外ですね📝

とはいえ、1か月でたったの1.2cm。

15cm伸びるのに1年かかる計算です。確かに、髪の毛の成長スピードは決して速くはありません。

と、いうことは、まず髪の毛の成長サイクルに影響をもたらす要因は避ける必要があります。


髪の毛の成長を妨げる原因:ストレス👿

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Journal of Drugs in Dermatology誌に2016年に掲載された論文によると、ストレスを感じたときに体の中で放出される”コルチゾール”と呼ばれるホルモンは、髪の成長を妨げます。

コルチゾールが増えると、皮膚と毛包にとって重要なヒアルロン酸とプロテオグリカンが約40%も分解されてしまう為、毛包の正常な機能が妨げられます。それによって、発毛・育毛レベルが低下してしまいます。

ストレスを多く抱える人の場合、髪の毛を伸ばす方法を試す前に、ストレスへの対処が必要になるかもしれません。


髪の毛の成長を妨げる原因:クスリ💊

ある種の薬は発毛に悪影響を与える可能性があります。

インターフェロン、抗菌薬、躁鬱治療薬、免疫抑制剤などの薬は髪の成長に悪影響を与えるかの性があります。これらの薬をやめたら、髪の成長は元に戻ると考えてOKなので、その点はご安心ください。

治療との兼ね合いもありますから、薬を使っている方はしっかりと医師と相談してみましょう。


髪の毛の成長を促す栄養素🍽️

Facial Plastic Surgery Clinics of North Americaに2018年に掲載されたレビュー論文をもとにした情報を紹介します。

ここに書いてある栄養素が不足すると、髪の成長期が短くなったり、うまく成長させられなかったりするため、髪が伸びるのが遅くなってしまいます。ぜひしっかりチェックして、栄養不足が無いようにしましょう!

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☑ 水分
なんだ水かといって舐めてはいけませんよ。髪に栄養素や酸素を運ぶ成分は何だと思いますか?それは血液、つまり水分です。
研究チームは1日コップ8杯の水分補給を推奨しています。全部で1.6リットルくらいです。意外と足りなくなりがちなので、多めに飲みましょう。
☑ ビタミンA
炎症は育毛をジャマしてしまいます。頭皮の炎症を抑制する、抗炎症物質として働きます。
良い食べ物:人参、ほうれん草、サツマイモ
☑ ビタミンB複合体
髪の毛の輝きと太さを回復させます。
良い食べ物:ピーナッツ、サツマイモ、アーモンド、卵、鳥肉、マグロ
☑ ビタミンD
毛包の成長→停止→休止のサイクルを促進します。
良い食べ物:マッシュルーム、サーモン、全粒穀物
☑ ビタミンE
髪の毛の強さを補強し、ボリュームを増やします。
良い食べ物:アーモンド、ピーナッツ、ほうれん草
☑ 銅
髪の成長に必須の成分です。頭皮の炎症を防ぐスーパーオキシドディスムターゼの生成を促します。
良い食べ物:ゴマ、海藻、カシューナッツ、レバー
☑ カリウム
髪の水分と理想的なpHを維持するのに役立ちます。
良い食べ物:サツマイモ、バナナ、ヨーグルト、ほうれん草
☑ ω-3脂肪酸
炎症を防ぎ、髪の強さと成長を促します。
良い食べ物:サーモン、マグロなどの魚、クルミ
☑ カルシウム
髪の成長のカギとなる栄養素です。
良い食べ物:ほうれん草、小松菜、干しエビ

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髪の成長には沢山の栄養素が重要です。特に、ほうれん草、豆類、ヨーグルトなどは多くの成分を一気に摂取できるオススメの食べ物です。是非試してみましょう。

ビタミン系はサプリに頼るのも一つの手。特にコンビニ飯ばかりのヒトなど、食事のレパートリーが少ない方はこれらの栄養素が不足しがちです。しっかり摂取しましょう。


海藻や海苔は髪の毛を伸ばす役に立つの?🌊

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海藻類に含まれる注目の天然成分に”フロロタンニン”と呼ばれる成分があります。フロロタンニンは”体に良い成分”としてよく知られているポリフェノールの一種です。

フロロタンニンは抗炎症物質として働く為、紫外線による毛包のダメージを緩和し、髪の成長を促すと考えられています。理論的にはかなりそれっぽい感じです。

しかし、まだ大規模なヒトを対象とした研究は行われておらず、動物実験や細胞実験のデータがほとんどということには注意が必要です。

ワカメや海苔には重量の数%しか含まれていませんが、ビタミン群もたくさん含まれている食材ですから、髪を伸ばすためにはとっておいて損は無い成分と言えます。

髪以外にも健康的な効果が期待できるかもしれない注目成分ですよ!


朝鮮人参が役立つ・・・かも?🥕

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2018年に清州大学大学で行われた研究では、朝鮮人参に脱毛を抑制する可能性が示されています。

論文内ではどちらかというと、髪の成長を促すというよりも、脱毛を防ぐような効果がテストされています。育毛剤の効果を高めるような実験もいくつか示されています。したがって、薄毛にお悩みの方は試しても良いかもしれない食材です。


まとめ

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日本人の髪の伸びる速度は世界でもトップクラスに早いものの、平均すると「1か月に1.2cm」しか伸びてくれません。

栄養素の不足は髪の成長を遅らせる原因になるので、しっかりとるべきでしょう。食事のレパートリーを増やすことが大切です。そして、水を忘れずにとりましょう。

ストレスや薬など明確な原因があると髪の成長は圧倒的に遅くなってしまいます。原因への対処を最優先して行いましょう。

いきなり髪が10cm伸びる!というような奇跡は起こりません。

地道な栄養摂取が一番重要ですよ!



おしまい

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引用

Loussouarn, Geneviève, et al. "Diversity in human hair growth, diameter, colour and shape. An in vivo study on young adults from 24 different ethnic groups observed in the five continents." European Journal of Dermatology 26.2 (2016): 144-154.

Thom, Erling. "Stress and the Hair Growth Cycle: Cortisol-Induced Hair Growth Disruption." Journal of drugs in dermatology: JDD 15.8 (2016): 1001-1004.

Sanjeewa, Kalu Kapuge Asanka, et al. "Bioactive properties and potentials cosmeceutical applications of phlorotannins isolated from brown seaweeds: a review." Journal of Photochemistry and Photobiology B: Biology 162 (2016): 100-105.

Choi, Bu Young. "Hair-growth potential of ginseng and its major metabolites: A review on its molecular mechanisms." International journal of molecular sciences 19.9 (2018): 2703.

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