プログラミング教室は、いつから通うべき?
デジタル化やAIの進展など、著しい進歩が見られる現代において、将来の選択肢を広げる意味として、プログラミング教室に通塾されることを検討されているかご家庭も多いかと思います。
特に新学期の時期には、数多くのお問い合わせを頂きます。
本投稿では、プログラミング教室に通うべきベストなタイミングや、通塾開始時期を決める判断材料について解説します。
教室の受け入れ年齢について
教材・教育方針・入会経路は、千差万別
袋井市内のプログラミング教室では、早いところで「年中~」から受け入れ可能としている教室さんがあります。全体的には「小学1年生~中学3年生」としている多くあり、「小学4年生~高校生」(推奨は、小学5年生~)としている当教室は、少数派です。
教室によって、「教材」「教育方針」「入会経路」などが異なるので、一概に判断は出来かねます。
例えば、幼稚園入園と同時に学習塾に通っている子(内部生)が、学習を前倒しして同じ教室のプログラミング授業を受ける場合は、事前に関係性も出来ていて、当人の基礎学力について理解した上で、学習をスタートすることが出来ます。
その反対に、ひらがなやカタカナ、漢字、簡単な英単語などの読み書きをする際、講師のサポートが無ければ内容を理解することが難しい場合は、まずは5教科の学習を優先した方が良いと考えます。
国・算・理・社・英の基礎学力とプログラミングの関係
当教室が「小学4年生~」としている理由は、文部科学省が定める”学習指導要領”と当教室の教材を照らし合わせた上で、少なくとも小学3年生で習う国語や算数、理科、社会、英語といった内容が必要であるため、受け入れ年齢を「小学4年生~」としています。
学習内容を踏まえて、何歳から?
小学生から始めるなら、ビジュアルプログラミング言語
6~12歳の子供向けの教材は、図形やイラストを使って学ぶ「ビジュアルプログラミング言語」が多いです。この教材は、考える力を育むことを主な目的としています。例えば、Scratch(スクラッチ)やMinecraft(マインクラフト)などは、直感的で視覚的にも、とても分かりやすい教材です。これらを使うことで、子供たちは楽しみながら論理的思考力を身につけることができます。
一方、6~12歳の子供は年齢によって差があります。教材のレベル設定が低学年向けになっている場合は、高学年の子供たちは物足りなさを感じるかもしれません。逆に、高学年向けのレベル設定になっている場合は、低学年の子供たちには難しすぎて嫌になるかもしれません。
中学生から始めるなら、コードプログラミングも選択肢に
中学生以上になれば、コードプログラミング言語を使って実際にコードを書くことに挑戦しても良いと思います。「Unity」などのツールを使えば、中学生でもゲームを作ることができます。また、プログラミングのコンテストもたくさんあり、参加することで学んだことを試す機会が増え、達成感を得やすくなります。
コードを書くプログラミングが難しく感じる場合は、まずビジュアルプログラミング言語から始めるのも良い方法です。そして、高校では2022年から「情報Ⅰ」という科目が必修になり、高校に入ったらコードを書くプログラミングを始めるのも良いかもしれません。
学習修了から逆算して、何歳から?
教材修了後に、どうなっているか?どうなりたいか?
IT分野は様々ありますが、多くのプログラミング教材には修了までの目安期間があります。例えば、小学1年生から始めても小学5年生から始めても、教材を終えるまでの期間は、ほぼ同じです。
例えば、修了目安が3年の場合、小学1年生から始めると小学4年生で修了します。この後どうするかを考えて、プログラミングを始める時期を決めることが重要です。
教材修了後も、教室に通うのか?
教材修了後は、独学で学習・開発をするのか?
違う内容を学べる教室に、切り替えるのか?
反対に、小学校高学年や中学生から始める場合、中学や高校に進学した後、他の塾や部活で忙しくなり、通塾が難しくなるかもしれません。場合によっては、受講途中で辞めなければならないことも考えられます。
最後に
通塾の時期については、一概に「この年代が良い」とは言えないと考えています。例えば、教材のレベルによっては簡単すぎると感じるかもしれませんし、逆に難しくて嫌になってしまうこともあります。また、元々ものづくりが好きだったり、家でパソコンをよく使っていたりする子どももいるので、それぞれ異なります。
これまで多くの相談を受けてきましたが、通う本人が興味を持ち、楽しめることが最も重要だと考えています。5教科の基礎学力を踏まえた上でプログラミング教材を履修することが、最も学習効果が高いと考えており、プログラミングの早期学習について、一部懐疑的な見解を持っています。
学習する内容が、適切なレベルなのか?
楽しんで取り組んでいける教材なのか?
学習した先に、活かす場面が存在するか?
このあたりの事柄が重要と考えており、体験授業などを受ける際に意識してみると良いでしょう。