ばたふらい・えふぇくと
どうせあたしたち今日にしか住めないので、タイムマシンなんかなんの意味もないような気がしませんか、過去は過去だしあたしきっともう蝶になれるし、そうしたらさなぎも暮らしていた樹の色も、もうどうだっていい。
ぱた
羽ばたきひとつで変わっていくかもしれない、未来のどこにも君は
ぱた
あたし妖精じゃないから、重たいからだひとつ運ぶのに精一杯なの
ぱた
ぱらぱらと流し見しただけの図鑑では見たことのない模様、もし蝶なんかじゃなくても
ぼろぼろのさなぎ、捨てることすら忘れて美しくこの翅を動かすだけのいのちになろう、どうして誰にも教わっていない飛び方を知っていたのかってことも、のこしてきたさなぎ、君が丁寧に拾ってくれたことも、なぁんにも気づかないふりをして、美しく、ただ飛ぶだけの、いのちであろう。
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生活になるし、だからそのうち詩になります。ありがとうございます。