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広告漫画の描き方

広告漫画に興味がある、やってみたい、でも経験がなくて…
という悩みをフォロワーさんが呟いていて、何かお役に立てないかな…と思い
この記事を書こうと思いました。
とはいえ、私も駆け出しでまだ1年目です。
偉そうに言えるほど経験はないのですが、知ってる範囲でお伝えできたらなと思っています。
この記事用に、嘘シナリオを作りましたので具体例とともに説明します。



作業環境 iPad  pro 12.9  Apple Pencil

使用アプリ Clip studio ex


YouTube広告漫画の描き方
受注から納品への流れ

1.クライアントから、仕様書とシナリオをもらう
2.シナリオを元に、キャラクターデザイン、漫画のラフを描く
3.クライアントのチェック(修正があればする)
4.線画作業、人物のペン入れ、背景のペン入れ
5.クライアントのチェック(修正があればする)
6.着色作業
7.仕上げ
8.クライアントのチェック(修正があればする)

OKが出たら納品する

修正のタイミングは大体3回です。納品したら修正はほとんどありません。
ある場合は事前にいわれると思います。
OK出たのに、後から修正が何回も何回もあるようでしたら、ちょっとそのクライアントさんは要注意ですね…

番外編 立ち絵の依頼
デフォルメキャラが説明してたりするアレです。




1.クライアントから仕様書とシナリオをもらう

仕事が始まると、大体のクライアントさんからは仕様書をもらえます
サイズ、レイヤー分け、カット数、納品時のデータ形式などが書いてあるのでしっかり読んで確認しましょう
見てなかった、読んでなかったにならないように。

サイズは、

Youtube広告漫画は 1920×1080
解像度は350で作成します。
納品が解像度72だったりしますが、350で作っておいた方が無難です

YouTube広告以外の、インスタやLP広告はサイズが違うので、仕様書をしっかり確認してして作成しましょう


カット数  作成する総カット数です
ちなみに、この「カット数」は一枚の事
コマ数は、この1カットの中で割るコマ数の事です。
この辺ごっちゃになってて、クライアントさんで言い方が違ったりします。

レイヤー分け  これめちゃくちゃ重要です。要確認してください

大体は、①人物、②背景、③効果、④描き文字、⑤セリフテキスト、⑥セリフ枠、⑦枠線
に分けます。
これもクライアントさんの会社によって違ってくるのですが、この分け方が多いです。

さらに細かいところになると、コマ別に細かくレイヤーを分けます

例えば2コマのカットだと、
1コマ目のレイヤー分け①〜⑥
2コマ目のレイヤー分け①〜⑥
枠線⑦は一つのレイヤーに描きます

さらにさらに細かくなると、登場人物がAとBの2人いたとしたら
①人物が、①人物A 人物Bに分かれます。めちゃくちゃ面倒ですが、広告漫画はこのパターンが本当に多いです。

納品時のデータ形式 解像度
ほぼPSDで納品です。
たまに、セリフだけ→PNG 画像だけ→JPEG とPSDというパターンもあります。
これも解像度と合わせてしっかり確認しましょう。
これを間違うとめちゃくちゃ面倒です。後の自分のためです、しっかり確認です。

あと、これは人それぞれだとは思うのですが、初めて広告漫画を描く人が悩むであろう事を書いておきます。

枠線は→10pt  台詞枠→6pt    テキスト文字サイズ→10pt 源瑛アンチック



2.シナリオ

GoogleDriveのスプレットシートで来ることが多いです。
     ストーリー
     登場人物
     セリフ
     場面の説明
     カット割り(コマを割る数)
がわかりやすく書いてあります。
※カット割がない会社もあります。この場合、総カット数が決まってなくてこちらが作成するラフで決まります。

シナリオだけでなく、絵コンテをくれるクライアントさんもいます。

広告漫画の描き方_出力_007-1

【キャラクターデザイン】
キャラクター設定を見ながら登場人物を描く
大体MAX3〜4人
ざっと色塗りをして、髪の色や服装も描いておくと良いです。


【ラフ作成】
カット割りを確認しながらラフを描いてコマを割る。ネームを描く感じです。
1カットにつき2〜3コマくらいで収めます

ラフ画 (とても汚い…)

画像2



時短技→ここで、レイヤー分けとセリフ入れ、枠線引きをしておくと良いです。

画像1

ラフの時に、枠線、セリフをやってしまいます(この画像は下書きの段階です)

ラフは、ラフなのでざっと描いていいです。私は画像のように丸と目だけです。
下書きする時に楽なように、しっかり丁寧描いてもいいのですが、広告漫画はスピード勝負なのであまり時間がかけられません。


3.ラフ提出
クライアントチェック
OKが出たら線画へ進みます


4.線画、ペン入れ

画像3


※ここでは、仕様書の項で説明したレイヤー分けが重要になってきます

レイヤー分け例

人物(キャラクターごとに分ける場合もある)
セリフテキスト
セリフ枠
背景(キャラクターの後ろも全部描く)
書き文字
効果
枠線


5.クライアントチェック
OKが出たら着色作業へ

6.着色
7.仕上げ

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人物


背景 
効果
書き文字など

背景はしっかり描き込むのもいいですが、ACやPIXTAなどの画像を加工して使って上手く時短しましょう。
広告漫画はスピード勝負です(2回目)


↓レイヤー分け見本画像

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8.完成したらクライアントチェック
OKが出たら納品になります

納品時にする事


レイヤーを整理してPSDで納品します
レイヤー整理は、着色用に分けていたレイヤーを合成していきます

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人物(コマごとに、1人物で1レイヤー)
  (人物だけまとめて1レイヤー) この2パターンがあるので確認しましょう

セリフテキスト PSDにするラスタライズされます
セリフ枠

背景(コマごとに1レイヤー)
  (背景だけまとめて1レイヤー) この2パターンがあるので確認しましょう

書き文字
効果
枠線(最終的にいらない場合もあるので、クライアントに確認しましょう)

立ち絵 別にpsdでデータを作る
大体、3体を一カットに並べて出力することが多いです


しつこいですが、解像度を間違わないようにしましょう


データをクライアントさんに渡したら納品完了です。
お疲れ様でした




まとめ


どうだったでしょうか

なんだこのやる事の多さは!?
と思われたのではないでしょうか。はい、広告漫画はやることが多いです。
でも慣れます。

そのうち、
「ラフ→○日、下書き→○日、ペン→○日」と、予定が立てられるようになり、
クライアントさんに前もってスケジュールを伝えることができるようになります。

そして、そのスケジュールはしっかり守りましょう。

よくクラウドワークスなどの募集案件に「途中で投げ出さない人」と注意書きされています。
突然連絡せずに消えるとか、ありえないですよね。お金もらってやる仕事なんですから。


無理なスケジュールは立てない
少し余裕を見て立てる
ちょっと遅れそうな時は、早めに相談をする→大事

そして、最後までやりきる事


クライアントさんとしっかり信頼関係を築いていくと、継続して依頼してもらえるようになっていくと思います。

最後に


広告漫画案件に採用されるには…

私も落ちまくりなので、教えて欲しいくらいのですが

広告漫画はコンプレックスな内容が多いです。
肥満、シミシワ、ムダ毛脱毛、美白、口臭、薄毛…など
なので、若くてかっこいい絵、可愛い女の子だけでなく

肥満体型
中年男女
が描けると強いんじゃないかなと思います。


ポートフォリオ男性


長文になりましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました!



最後は、嘘シナリオで実際に描いた広告漫画です

ハヤブサのペンNEO、私も欲しい


おうみ

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